第93回 助産師国家試験 午後問題(31 - 50問)
問 31
新生児の聴覚で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 先天性聴覚障害の発生頻度は出生1,000人に4、5人である。
  2. 先天性聴覚障害は6か月までに治療を開始すると聴覚の回復はよい。
  3. 耳音響放射〈OAE〉法は聴覚障害のスクリーニングに使用できる。
  4. 耳音響放射〈OAE〉法は自動聴性脳幹反応〈AABR〉よりも偽陽性率は低い。
  5. 我が国では聴覚スクリーニングが義務付けられている。
23
問 32
新生児の体温で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 新生児は白色脂肪で熱産生を行う。
  2. 至適温度環境の環境温度は生後日数がたつほど高い。
  3. 中世温度環境の環境温度は出生体重が小さいほど低い。
  4. 閉鎖式保育器内の湿度が高いと体温を保持しやすい。
  5. 室温が高いと閉鎖式保育器内の新生児の輻射による熱喪失は少ない。
45
問 33
母子保健法における療養の援護の対象疾患はどれか。2つ選べ。
  1. 貧血
  2. 糖尿病
  3. 妊娠悪阻
  4. B型肝炎
  5. 甲状腺機能亢進症
12
問 34
法律とその内容の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1.
刑法
守秘義務
2.
医療法
応招義務
3.
戸籍法
異常死産児の届出義務
4.
母子保健法
助産録の記載
5.
保健師助産師看護師法
業務従事者届
15
問 35
自宅分娩の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 自宅分娩の可否は妊婦の希望を最優先する。
  2. 分娩時は助産師2人で対応できるよう計画する。
  3. 胎盤は都道府県の条例に基づき処理する。
  4. 分娩終了後24時間は褥婦宅に滞在して経過観察する。
  5. 分娩時使用した綿花とガーゼ類とは家庭ごみとして廃棄する。
23
次の文を読み36~38の問いに答えよ。
 43歳の初産婦。妊娠34週の妊婦健康診査で児の推定体重は1,600gであった。妊娠高血圧症候群が進行したため、妊娠38週4日に帝王切開となった。児は、出生体重2,040g、啼泣は良好でアプガースコアは1分後8点、5分後9点であった。低出生体重児のため、小児科医の診察を受け、呼吸数45/分。心拍数115/分。白血球数18,000/µL、Hb23g/dL、Ht69%、血糖値45mg/dL、CRP0.2mg/dL未満であった。
問 36
異常値はどれか。
  1. Ht
  2. 心拍数
  3. 血糖値
  4. 白血球数
1
問 37
生後6時間の新生児。体温36.1℃。呼吸数32/分。心拍数102/分、整。体色は赤い。初回排便があり、柔らかい胎便が大量に出た。尿はまだ出ていない。あまり泣かず、これまで何度も授乳を試みたが、乳首に吸い付かず、母乳をほとんど飲めていない。
この児の状況で最も注意しなければならない病態はどれか。
  1. 低血糖
  2. 洞性徐脈
  3. チアノーゼ
  4. 胎便排泄遅延
1
問 38
再度、小児科医の診察を受け、点滴静脈内注射が開始され、児はNICUへ転棟した。生後8日、児は新生児室へ転棟し、母子同室を予定した。褥婦は血圧が正常となり2日後に退院予定である。母子同室にあたって、「母乳を搾ってもあまり出ず、自分の体調も完全でない気がして、育児に自信がもてない」と言う。
対応で適切なのはどれか。
  1. 「心配しなくても大丈夫ですよ」
  2. 「精神科の先生に相談してみますか」
  3. 「母乳をあきらめて人工乳にしますか」
  4. 「赤ちゃんと一緒に入院を延長できるか確かめてみましょうか」
4
次の文を読み39~41の問いに答えよ。
 48の女性。「半年間、生理がだらだらと続いている」ことを主訴に婦人科を受診した。夫と25歳の次女との3人暮らし。週3日飲食店でパート勤務している。身長160cm、体重55kg。2経2経産で既往歴に特記すべきことはない。月経歴は初経11歳、周期30日で持続5日だったが、45歳を過ぎて周期28日で持続期間は4日であった。
問 39
女性は問診時に「娘が結婚を控え、その準備であわただしい毎日でした。冬なのに暑くて汗をかいて、時々動機がして息が苦しくなるのです。そのせいか夜は寝つけませんでした。無事に結婚式は終わったのに不安で憂鬱なままです。夫は仕事中心で、私の話を聞いてくれません。物忘れも多く、最近は親しい友人の名前もすぐに思い出せません。何をするにもおっくうで、夫や娘にしかられます」と言う。
アセスメントで適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 稀発月経である。
  2. 抑うつ状態ではない。
  3. 記憶力低下の自覚症状がある。
  4. 血管運動神経性障害を認める。
  5. 家族の発達課題がストレス因ではない。
34
問 40
検査の結果、不正性器出血の原因は更年期障害と診断された。
診断の根拠となった検査結果はどれか。2つ選べ。
  1. TSH上昇
  2. FSH上昇
  3. 細胞診クラスⅢb
  4. エストラジオール低下
  5. 総コレステロール上昇
24
問 41
女性は「更年期障害と言われてがく然としています。職場の仲間は私ほどつらそうじゃない。娘が嫁ぎ、心にぽっかり穴があいたままで家事や仕事をする気力がありません。私1人が周りに迷惑ばかりかけている」と沈んでいる。
最初の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 田中・ビネー式知能検査法を行う。
  2. 心身の変調によるつらさを理解する。
  3. 健康的なライフスタイルについて話す。
  4. 女性としての自己イメージについて確認する。
  5. 孤独感に対してピアカウンセリングを紹介する。
24
次の文を読み42~44の問いに答えよ。
 39歳の3回経産婦。妊娠38週6日。午前9時ころから規則的な弱い子宮収縮があり、入院した。身長158cm、体重60kg。子宮口3cm開大、展退度80%、Station-3、未破水であった。陣痛間欠10分、発作20秒で、間欠時は子どもたちのことをよく話し、発作時はおなかが張る程度であった。入院時、胎児心拍モニタリングはreassuringであった。
問 42
午後8時に子宮口7cmとなり、Station±0から+1、陣痛間欠5分、発作30秒であった。小泉門は8時方向に触れる。胎児心拍モニタリングではrassuringである。陣痛室で仰臥位の姿勢で「陣痛はあまり強くなりません」と言う。
対応で適切なのはどれか。
  1. 経過を観察する。
  2. 四つん這いの姿勢をとるよう促す。
  3. 吸引分娩の準備をする。
  4. 陣痛促進薬の投与を医師と検討する。
2
問 43
午後10時、陣痛間欠1分30秒、発作50秒であった。破水感を訴えた。このときの胎児心拍陣痛図を示す。
問43の画像
まず行うべき対応はどれか。
  1. 内診を行う。
  2. 酸素投与を行う。
  3. 体位変換を行う。
  4. 分娩室に入室させる。
  5. パットを取り替える。
1 / 4
採点除外等の扱いをした問題
1)採点上の取り扱い
複数の選択肢を正解として採点する。
2)理由
複数の正解があるため、複数の選択肢を正解とする。
問 44
午後11時、3,800gの女児を出産した。胎盤娩出直後、子宮は臍下2横指、収縮は良好であった。分娩第3期までの出血量は150gであった。体温37.6℃。脈拍90/分。血圧130/80mmHg。分娩台の上で直接授乳を行い、母親は初めての女の子に喜びを表していた。
アセスメント項目で優先度が高いのはどれか。
  1. 血圧の変化
  2. 感染の有無
  3. 子宮収縮の状態
  4. 母子の愛着行動
  5. 母乳育児への意欲
3
次の文を読み45~47の問いに答えよ。
 37歳の初産婦。妊娠39週3日。午後11時に3,020gの児を経膣分娩した。会陰裂傷第2度であった。分娩後第4期までの総出血量は700mL。分娩後2時間で歩行し自然排尿があった。
問 45
翌朝3時の訪室時、体温36.6℃。脈拍68/分。血圧114/68mmHg。子宮底は臍上2横指で輪状マッサージをすると硬く触れるが、すぐに軟らかくなる状態だった。血性悪露50mL、持続出血はなかった。尿意はないが膀胱はやや充満していた。授乳はまだ開始していないが初乳分泌がみられた。
褥婦への説明で適切なのはどれか。
  1. 「悪露が多いので導尿しましょう」
  2. 「子宮の戻りをよくするため直接授乳をしましょう」
  3. 「膀胱に負担をかけないように、水分は少なめにしましょう」
  4. 「会陰の傷が大きめなので、無理をせずベッドに横になって過ごしましょう」
2
問 46
産褥4日。体温36.8℃。脈拍70/分。血圧120/78mmHg。子宮収縮は良好となり、排尿機能に異常を認めない。乳房全体が緊満しており、乳頭・乳輪は固く、左乳頭に亀裂が見られる。
直接授乳の指導で適切なのはどれか。
  1. 児が眠ったらすばやく乳頭を児の口からはずす。
  2. 児の下顎が乳房に触れるような姿勢とする。
  3. 左乳頭をよく乾燥させる。
  4. 直接授乳を中止する。
2
問 47
産褥15日。悪寒戦慄、倦怠感および乳房痛を主訴に来院した。体温39.0℃。脈拍88/分。血圧128/78mmHg。左乳房の上外側に、疼痛を伴う硬結、発赤および熱感がみられた。「昨夜から急に乳房が腫れ、痛み出した。熱が出始めたのは深夜です」と言う。診察後、医師から抗菌薬が処方された。
対応で適切なのはどれか。
  1. 乳房マッサージを行う。
  2. 患部を冷やすように指導する。
  3. 水分を制限するように指導する。
  4. 直接授乳を中止するよう指導する。
2
次の文を読み48~50の問いに答えよ。
 600床の病院の産科病棟。病床数は1床室4室、2床室3室、4床室5室である。出生直後から24時間の母子同室制を実施している。勤務は二交代制であり、日勤は助産師10名、夜勤は助産師3名で業務を行っている。本日は満床であった。新生児室には夜間の母子異室を希望する母親4名の新生児がいた。
問 48
災害時に備えるべき産科病棟の環境で適切なのはどれか。
  1. 避難経路は1つにする。
  2. 薬品棚の戸ははずしておく。
  3. コットは常時固定しておく。
  4. 保育器と輸液ポンプとは一体化して設置する。
4
問 49
午前3時、震度6強の地震が発生した。直ちに妊産褥婦、新生児の安否を確認した。
確認後、まず行うべき対応はどれか。
  1. 出勤可能な看護職員への連絡
  2. 医療機器の作動状況の確認
  3. 妊産褥婦の家族への連絡
  4. 調乳のための水の確保
2
問 50
地震発生後、病院の一部が倒壊するおそれがあるため避難するよう防災センターから指示があった。
避難の方法で適切なのはどれか。
  1. 病室ごとに避難させる。
  2. 新生児室にいる新生児は母親に手渡す。
  3. 避難経路はそれぞれの助産師の判断で決定する。
  4. 母子同室中の新生児はコットに寝かせて避難させる。
2
先頭へ戻る