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第100回 保健師国家試験 午後問題(1 - 30問)

問 31
Aさん(43歳、男性)は、23歳で統合失調症と診断された。精神科病院に20年間入院している。現在Aさんは任意入院であり退院を強く希望し、主治医も退院の方向で検討している。両親は亡くなっており、兄弟姉妹はいない。
Aさんが退院し、地域生活へ移行するために必要なのはどれか。2つ選べ。
  1. 日常生活支援体制の調整
  2. 親戚の退院への同意
  3. 地域住民への連絡
  4. 就労先の確保
  5. 居住先の確保
15
問 32
疫学研究における因果関係の推論で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 関連の一致性は因果推論を強める。
  2. 統計学的に有意な関連は因果関係である。
  3. 関連の整合性は因果推論の十分条件である。
  4. 関連の特異性は因果推論の必要十分条件である。
  5. 関連の時間的関係性は因果推論の必要条件である。
15
問 33
生活保護法について適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 申請保護を原則とする。
  2. 世帯単位を原則とする。
  3. 実施機関は保健所である。
  4. 保護の種類は4種類である。
  5. 日本国憲法第11条に基づいている。
12
問 34
法令に基づき市町村が策定しなければならない計画はどれか。2つ選べ。
  1. 環境基本計画
  2. 障害者基本計画
  3. 介護保険事業計画
  4. 医療費適正化計画
  5. がん対策推進基本計画
正答なし
採点除外等の扱いをした問題
1)採点上の取り扱い
採点対象から除外する。
2)理由
選択肢に誤りがあり、正解が得られないため。
問 35
都道府県が医療計画に記載すべき事項はどれか。2つ選べ。
  1. 医療の安全の確保に関する事項
  2. 介護サービス情報の公表に関する事項
  3. 住民の健康増進に係る達成目標に関する事項
  4. 5疾病5事業に係る医療連携体制に関する事項
  5. 地域生活支援事業の種類ごとの実施に関する事項
14
次の文を読み36~38の問いに答えよ。
 Aさん(80歳、女性)。1人暮らし。糖尿病で内服の自己管理をしながら自立して生活していた。半年前から認知機能が低下して、食べる回数が増え、内服を忘れることが多くなった。隣町に住む娘が同伴して医療機関を受診したところ、血糖値が上昇しており入院となった。入院中のMini-Mental State Examinatio〈nMMSE〉は22点であった。1か月の入院治療により血糖値は安定し退院が予定された。
問 36
娘から退院後の生活について地域包括支援センターの保健師に相談があった。Aさんは自宅での生活の継続を希望しているが、娘は仕事があり日々の介護はできないと言う。
退院後の生活のアセスメントに必要な情報として優先度が高いのはどれか。
  1. 本人の経済状況
  2. 本人の家事能力
  3. 娘の健康状態
  4. 娘の勤務先
2
問 37
内服は朝1回となり、入院中に看護師が自己管理を指導したが、本人は内服したことを忘れてしまう状況であった。退院後の在宅療養生活に向けて要介護認定を申請し、要支援2と認定され、娘が週末に訪れることになった。
保健師が立案するケアプランのサービス内容として優先度が高いのはどれか。
  1. 介護予防通所介護
  2. 介護予防訪問入浴介護
  3. 介護予防短期入所生活介護
  4. 介護予防訪問リハビリテーション
1
問 38
保健師は、この事例への支援を契機に、慢性疾患のために健康管理が必要な独居高齢者の実態に即して支援体制を見直す必要があると考え、自治会役員、民生委員、開業医、介護支援専門員など、地域の関係者を集めて会議を行うこととした。
会議において最初に行う保健師の対応で適切なのはどれか。
  1. 独居高齢者への家庭訪問を依頼する。
  2. 地域の独居高齢者の個人情報を共有する。
  3. 慢性疾患の最新の診断法について講義を企画する。
  4. 健康管理が必要な独居高齢者への関わりの状況を共有する。
4
次の文を読み39~41の問いに答えよ。
 Aさん(20歳、男性)。高校卒業後、就職したが職場の人間関係がうまくいかず退職して自宅にいる状態が1年半続いている。心配した母親(48歳)が保健所に来所した。保健所では精神保健相談を実施しており、管内にあるひきこもりの家族会やセルフヘルプグループを支援している。
問 39
最初の面接で、Aさんの様子を尋ねると「普段は家にいて、何もせず、テレビを観るか、インターネットをして過ごしています。午後は図書館に通っています」と話した。
母親への保健師の対応で正しいのはどれか。
  1. 家庭訪問を約束する。
  2. 本人の来所を勧めるよう話す。
  3. 保健所の精神保健相談を勧める。
  4. ひきこもりの家族会を紹介する。
  5. 外出しているので問題はないと説明する。
1
問 40
その後、Aさんは母親と精神科を受診したが精神疾患は否定された。Aさんは以前と変わらず夜遅くまでテレビを観るか、インターネットをしていると母親から連絡があった。
現在のAさんに対する援助目標として優先度が高いのはどれか。
  1. 作業所に通うことができる。
  2. 午前中に図書館に通うことができる。
  3. 睡眠導入薬で睡眠のコントロールができる。
  4. ひきこもりになった原因を自覚することができる。
2
問 41
最初の相談から3か月が経過し、Aさんは保健師に電話で、今後のことについて話すようになってきた。
保健師の対応で優先度が高いのはどれか。
  1. 相談終了の時期を決める。
  2. ハローワークで相談することを勧める。
  3. 精神保健福祉センターの相談を紹介する。
  4. ひきこもりのセルフヘルプグループを紹介する。
4
次の文を読み42~44の問いに答えよ。
 Aさん(70歳、男性)。1人暮らし。2か月前から軽い咳があったが放置していた。1週前から咳がひどくなり、倦怠感が出現したため病院を受診し入院した。Aさんは要支援2で週1回訪問介護を利用している。娘は夫と中学生と小学生の子どもの4人家族であり、車で30分の地区に住んでいる。
問 42
Aさんは喀痰塗抹菌検査Gaffky〈ガフキー〉5号の肺結核と診断され、主治医から保健所に結核患者発生届が提出された。
保健師の対応で最初に行うことはどれか。
  1. 入院中の病院に訪問し、 Aさんと面接する。
  2. 娘にAさんと娘の家族の接触状況を聞く。
  3. 訪問していた訪問介護員の健康状態を確認する。
  4. 民生委員にAさんの入院前の生活状況を確認する。
1
問 43
娘は週1回Aさん宅を訪ね2時間ほど一緒に過ごしていたが、接触者健康診断では異常はなかった。娘は「子どもたちは咳や熱の症状はありません。半年以上前から父とは会っていません」と言う。
保健師の娘への対応で正しいのはどれか。
  1. 「お子さんはBCGを接種しましょう」
  2. 「お子さんは胸部エックス線検査を受けましょう」
  3. 「お子さんは接触者健康診断の必要はありません」
  4. 「お子さんはツベルクリン反応検査を受けましょう」
3
問 44
入院中にDOTSカンファレンスが開かれ、Aさんは退院した。
AさんのDOTSの実施について適切なのはどれか。
  1. 服薬支援者が月に1~2回以上訪問し、服薬確認を行う。
  2. 服薬支援者が週に1~2回以上訪問し、服薬確認を行う。
  3. Aさんは毎日病院の外来に通院して服薬する。
  4. 訪問介護員は服薬支援者になれない。
2
次の文を読み45~47の問いに答えよ。
 保健師は、従業員600人のIT関連会社に勤務している。5月に実施した定期健康診断の問診では、肩こり、腰痛、目の疲れを訴える人が多かった。症状を訴えた従業員の業務内容を確認したところ、VDT作業に従事していることが分かった。保健師は職場巡視をすることにした。
問 45
職場巡視における作業環境の観察項目で優先度が高いのはどれか。
  1. 機器の配線
  2. 作業室の空調
  3. 作業台の高さ
  4. 作業室の清掃状況
3
問 46
職場巡視の結果、VDT作業における労働衛生管理のためのガイドラインが遵守されていないことが分かった。
保健師が行う対応で適切なのはどれか。
  1. 休憩時間を設定する。
  2. 衛生委員会で報告する。
  3. 職場の照明を変えるよう指導する。
  4. 特定業務従事者の健康診断を実施する。
2
問 47
その後、ガイドラインを踏まえて新たにVDT作業マニュアルが作成された。保健師は、このマニュアルを普及させるために研修会を企画した。
最も効果が期待できる対象はどれか。
  1. 新入社員
  2. 会社役員
  3. 各部署の管理者
  4. 頸肩腕症候群有症状者
3
次の文を読み48~50の問いに答えよ。
 保育所長から「昨日午後から今朝にかけて、園児100人中35人に嘔吐、下痢症状がある。本日も多くの園児、職員が同様の症状で欠席している」との連絡が入った。保健所は感染症と食中毒の両面から調査を開始した。
問 48
初動時に保育所長に指導する内容として適切なのはどれか。
  1. 調理担当者の隔離
  2. 全園児の家族の検便検査
  3. 連絡調整の窓口の一本化
  4. 医療機関からの情報収集
3
問 49
保健師は調査した結果を分析することにした。
適切なのはどれか。
  1. 患者が受診した医療機関の場所をプロットする。
  2. 発症日時ごとの発症者数をプロットする。
  3. 全園児の家の場所をプロットする。
  4. 発症群と曝露群とを比較する。
2
問 50
調査分析の結果から、食中毒の可能性は低く、ノロウイルスの施設内感染と推定された。保育所長から「対応について保護者から質問が多く寄せられているので、説明会を開いてほしい」と依頼された。
患児がいる保護者への二次感染拡大防止の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 患児の兄弟姉妹は入浴させない。
  2. 患児と家族のタオルは共有しない。
  3. 手洗いは石けんを使って流水でする。
  4. 患児は解熱後3日を経過するまで登園させない。
  5. 汚染場所は0.001%次亜塩素酸ナトリウムで消毒する。
23
次の文を読み51~53の問いに答えよ。
 A市では大腸癌による死亡者数が増加する傾向がみられたため、その要因を分析し、対策を検討することにした。
問 51
A市と基準集団である県全体の50歳以上の男性の大腸癌死亡者数と年齢階級別人口を表に示す。
問51の画像
A市のこの年齢層における標準化死亡比〈SMR〉を求めよ。
ただし、基準を1とし、小数点以下第3位を四捨五入すること。

解答:.
111
222
333
444
555
666
777
888
999
125
問 52
A市では大腸がん検診の評価のために、B市のデータと比較した。A市とB市の男性の大腸がん検診の実施状況を表に示す。
問52の画像
B市と比較して、A市が高いのはどれか。
  1. 検診受診率
  2. 検診陽性者割合
  3. 検診陽性者が精密検査を受けた割合
  4. 精密検査での大腸癌発見率
1
問 53
B市のデータを参考に、大腸癌の発見を増やすためにA市の保健師が行う方法で最も有効なのはどれか。
  1. 検診受診を勧奨する。
  2. 禁煙指導教室を開催する。
  3. 検診陽性者に精密検査の受診を勧奨する。
  4. 検診の敏感度を上げて検診陽性者を増やす。
3
次の文を読み54、55の問いに答えよ。
 人口2万5千人、高齢化率28%のA町。今年度、健康増進計画策定後5 年目を迎え、中間評価を行うことになった。保健師が各事業の評価を実施したところ、特定健康診査の受診率と特定保健指導の実施率が目標値を下回った。
問 54
特定健康診査の受診率を向上するためにA町の保健師が重点的に働きかける対象者を検討したい。
優先して分析するのはどれか。
  1. 特定健康診査の年齢別受診率
  2. 特定健康診査の実施機関別受診者数
  3. 特定健康診査対象者の通院治療者の医療機関別割合
  4. 特定保健指導対象者の地区別割合
1
問 55
保健師は、さらに地区ごとに分析を行った。その結果、住民の多くが農業に従事しているB地区の受診率が特に低いことが分かった。
B地区の受診率向上のための支援として最も効果的なのはどれか。
  1. 特定健康診査の受診を呼びかけるパンフレットを配布する。
  2. B地区の特定健康診査の受診者を対象とした結果説明会を開催する。
  3. 地区ごとの特定健康診査の受診状況に関する資料を町の広報誌へ掲載する。
  4. 生活習慣病予防対策について農業団体と共催で住民が話し合う場を設ける。
4