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第90回 保健師国家試験 - 午後問題[1 - 30問]

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次の文を読み〔問題1〕、〔問題2〕、〔問題3〕に答えよ。
 在胎28週、1,020gで出生した男児。NICU入院中は無呼吸発作があり一時人工換気療法を行っていた。入院中の経過は良好であり、生後3か月に体重2,000gで退院した。家族は35歳専業主婦の母親と38歳会社員の父親である。
  • 問1
    退院1か月後、保健センターの4か月児健康診査に来所した。診査項目で異常が観察されたとしても、この児にとって重要度が低いのはどれか。
  • 追視
  • 声かけへの反応
  • 首のすわり
  • 体重増加
  • 問2
    このときの母親の訴えで早急に検査が必要なのはどれか。
  • 「寝返りをしない。」
  • 「泣くと下腹部が腫れる。」
  • 「たらーっとミルクを吐く。」
  • 「便秘する。」
  • 問3
    生後10か月に家庭訪問すると、母親は「過敏でなかなか寝てくれない」、「激しく泣き、泣き止まない」と訴え、疲労が蓄積している様子であった。父親は家にいるときは授乳やおむつ交換などを積極的に手伝うが、多くの時間は母親が一人で育児を行っている様子であった。
    この時期の母親への支援として最も必要なのはどれか。
  • 地域の医療機関への紹介
  • 児童委員への紹介
  • 育児サークルの紹介
  • 低出生体重児育児教室の紹介
次の文を読み〔問題4〕、〔問題5〕、〔問題6〕に答えよ。
 65歳の男性。Ⅱ型糖尿病。治療開始から約2か月で、1日朝晩2回服薬中。妻は3年前に死亡し、一人暮らし。近隣県に住む一人娘から「父が5月下旬の晴天の朝、朝食に食パン1枚を食べ服薬し、1時間半ほどの散歩から帰宅したところで動悸と冷や汗がひどくなり、転んで救急車で運ばれて1日入院した。退院後の生活が心配だ」と市の保健センターに相談があった。
 保健師が訪問して本人に状況を確認したところ「前の晩も食欲がなくおにぎりを1個買って食べた。この日は暑いと思ったが陽に当たりすぎても良くないと思い、上着を着て出かけ普段より長い時間歩いた。汗をたくさんかいたので、途中でペットボトルの冷茶を買って飲んだ。食事は今までほとんど作ったことがなく、苦手である。以前、栄養士から食品交換表を用いて食事の摂り方を聞いたが、よくわからなかった」とのことであった。主治医と連絡をとったところ保健指導を依頼された。
  • 問4
    このような症状の出現に備えた対応で優先度が高いのはどれか。
  • 運動中の休養
  • 糖分の携帯
  • 水分の補給
  • 外出時の服装
  • 問5
    自己管理の支援で有効なのはどれか。
  • 訪問指導の導入
  • 介護保険の申請
  • 地域参加型機能訓練への参加
  • 老人クラブへの参加
  • 問6
    この市では、高齢となってから一人暮らしとなる男性が増加傾向にある。
    このような一人暮らしの男性のために充実する必要があるのはどれか。
  • 転棟予防教室
  • 介護教室
  • 高齢者生きがい活動支援通所事業
  • 食の自立支援事業
次の文を読み〔問題7〕、〔問題8〕、〔問題9〕に答えよ。
 4月後半の火曜日の午後、管内の保育所の保育士から「先週後半から下痢で休んでいる児が多いが、どうしたらよいか」との相談が保健師にあった。
  • 問7
    保健師が直ちに行うことで適切でないのはどれか。
  • 食品衛生監視員とともに保育所を訪問する。
  • 保育所の嘱託医に連絡する。
  • 県の福祉所管部に連絡する。
  • 感染症サーベイランスの情報を確認する。
  • 問8
    欠席状況を確認すると主に0歳児に集中し、先週の初めから散発的に欠席者が出ていた。保育所では1歳以上の児に対して給食を提供しているが、0歳児では離乳食などを弁当として持参させている。
    原因として最も可能性が高いのはどれか。
  • 接触感染による感染症
  • 水系感染による感染症
  • 給食による感染型食中毒
  • 給食による毒素型食中毒
  • 問9
    保育所を通じて保護者に0歳児の検便を依頼したが、症状もなく便が採取できないなどの理由で、金曜日の夕方までに検体が保健所に届いたのは対象児童30人中23人であった。水曜日、木曜日、金曜日の3日間、保育所での欠席者数は普段と比べて特に増加していない。この時点で原因と考えられる病原体発見の報告はない。
    この時点での検便未提出児に対する対応で、適切なのはどれか。
  • 残り7人の検便は必要がないと保育所に連絡する。
  • 月曜日に検便を届けるよう保護者に連絡する。
  • 金曜日の夜に家庭訪問して検便を集める。
  • 通所を自粛するよう保護者に連絡する。
次の文を読み〔問題10〕、〔問題11〕、〔問題12〕に答えよ。
人口7千人の山間部の町。農林業従事者が多い。平成13年度は、205人の住民が基本健康診査を受診した。その結果、高血圧が52%、高脂血症が48%、糖尿病が28%、膝の痛みを訴えた者が30%であった。保健師は、住民の健康意識の向上を目指すためには組織的な取り組みが必要であると考えた。町には20人の健康推進員がいるが、自主的な活動がされていなかったので、この組織の活性化を計画した。
  • 問10
    健康推進員に協力を求める取り組みとして優先度が高いのはどれか。
  • 高血圧の人に対する減塩の勧奨
  • 糖尿病の人に対する運動の勧奨
  • 高脂血症の人に対する低脂肪食の勧奨
  • 住民に対する基本健康診査受診の勧奨
  • 問11
    健康推進員の定例会の中で「膝の痛みを訴える高齢者が多いので、なんとかしたい」という声があがった。
    高齢者を対象とした健康推進員の取り組みとして優先度が低いのはどれか。
  • ウォーキングの勧奨
  • 転倒予防の啓発
  • ストレッチ体操の普及
  • 肥満予防の啓発
  • 問12
    2年経って、健康推進員の数も増え、活動は徐々に活発になってきた。この活動が形骸化しないようにするための方策として適切なのはどれか。
  • リーダーの役割を固定する。
  • 推進員が活動を発表する場を設ける。
  • 規約を作成する。
  • 推進員の任期を1年とする。
次の文を読み〔問題13〕、〔問題14〕、〔問題15〕に答えよ。
 人口2万人のA町。老年人口割合25%、単独あるいは夫婦のみの高齢者世帯率51%。町内には、病院はB病院のみであり、訪問看護ステーションを併設しているが緩和ケア病棟はない。5か所の診療所のうち往診を行っているのは1か所である。A町の保健師は、訪問看護ステーションの所長から「在宅ターミナルケアを望むお年寄りの療養者が増えている。何とか実現できないだろうか」と相談を受けた。
  • 問13
    住民の在宅ターミナルケアのニーズを把握するために、まず住民の意向を確認することを試みた。
    意向を確認する対象として優先度が高いのはどれか。
  • 全住民からの無作為抽出標本
  • 65歳以上の高齢者
  • 訪問看護ステーションの利用者
  • 介護保険の被保険者
  • 問14
    調査結果から、自宅でのターミナルケアをあきらめている現状があきらかになった。
    在宅ターミナルケアのシステムを構築するために、A町の保健師の役割として優先度が高いのはどれか。
  • 往診できる医師の確保
  • ボランティアの育成
  • 住民向けの勉強会の開催
  • 療養者への定期的な訪問指導
  • 問15
    調査結果から、在宅ターミナルケアのニーズとともに緩和ケア病棟設置の要望も明らかになった。
    緩和ケア病棟のニーズを明確にするために必要な情報はどれか。
  • B病院設置者の意向
  • 緩和ケア病棟の運営方法
  • 隣接市町村の緩和ケア病棟の状況
  • 在宅での看取りの体験談
1. a、b2. a、d3. b、c4. c、d
次の文を読み〔問題16〕、〔問題17〕、〔問題18〕に答えよ。
 人口1万2千人のC町。台風の影響で大雨による大規模な水害が発生した。町内の浸水面積は約6割であった。被害状況は床上浸水約2,500世帯、被災住民数は約6,500人で、町内8か所に避難所が設置された。家屋の倒壊や死者はなかった。役場の1階にある保健センターも浸水した。
  • 問16
    初動活動として優先度が低いのはどれか。
  • 要介護認定者の安否確認
  • 避難住民の健康チェック
  • 保健センターの台帳類の避難
  • 心のケアセンターの開設
  • 問17
    水は2日目には引き始め、4日目にはほとんどの地域で後片付けが開始された。片付け作業を手伝っているボランティアから「被災者は皆いらだっていて、少しでも水に浸かったものはすべて捨ててくれてと言う人がいるが、どうすればよいか」という相談を受けた。
    ボランティアへの助言で適切なのはどれか。
  • 「被災者の言うとおりにしてください。」
  • 「言われる前に捨てましょう。」
  • 「捨てるかどうか後で決めるように言いましょう。」
  • 「判断はおまかせします。」
  • 問18
    すべての避難所が閉鎖され、町がようやく落ち着いたのは3か月後だった。
    この間に発生する可能性が低かったのはどれか。
  • クラッシュ症候群
  • 脱水
  • 呼吸器症状
  • 食中毒
次の文を読み〔問題19〕、〔問題20〕、〔問題21〕に答えよ。
 D市では結核予防法に基づく乳幼児へのBCG接種を保健センターで集団接種している。金曜日の午後、保健センターの予防接種担当者から保健所の保健師に電話があった。「BCG接種実施後、使用した管針のの数を確認したところ、19本の使用を確認したが、当日のBCGを接種した児は20人であった。管針は25本準備し、未使用の管針は6本であった。どうしたらよいだろう」という相談であった。
  • 問19
    保健所長と相談した上で保健師が直ちにとる対応で適切なのはどれか。
  • 接種を担当した医師に連絡をとって、事実関係を確認する。
  • D市の保健担当課に連絡をとって、事実関係の報告を求める。
  • 医療監視担当職員とともに保健センターへ赴き、事実関係を確認する。
  • 月曜日に保護者に連絡するため、被接種児のリストの提供を求める。
  • 問20
    この場合、最も緊急に対応する必要がある疾患はどれか。
  • 後天性免疫不全症候群
  • B型肝炎
  • C型肝炎
  • 梅毒
  • 問21
    D市保健センターでは、滅菌済ディスポーザブルのBCG用管針を接種予定者数だけあらかじめ用意していた。包装フィルムを切って管針を滅菌したトレイの上に並べておいて、接種医が接種し、使用後の管針は別のトレイ上に保健していた。全員の接種終了後に、使用した管針を数え直して当日の被接種児数と照合し、同一管針による二重接種のないことを確認した後、医療廃棄物用容器に入れるシステムであった。
    今後、二重接種事故を防止するために行うべき指導はどれか。
  • 包装フィルムを保存しておいて、フィルムの枚数を数える。
  • 動線に配慮して管針、接種医、トレイ、医療廃棄物用容器を配置する。
  • 被接種児が着席してから接種医が管針のフィルムを切る。
  • 個別接種方式へ変更する。
次の文を読み〔問題22〕、〔問題23〕、〔問題24〕に答えよ。
 5町(総人口5万人)を管轄する保健所。保健所保健師は、平成8年に各町の母子保健事業の事務移譲に伴う母子保健計画策定を支援した。
  • 問22
    計画策定初期の段階において、保健所保健師が果たす役割で優先度が高いのはどれか。
  • 住民への広報
  • 統計情報の提供
  • アンケートの企画
  • 町長への趣旨説明
  • 問23
    今年度、母子保健計画を見直すことになり、新母子保健計画を策定予定である。保健所保健師は5町の各保健師と町の母子保健計画見直しの留意事項について検討し、計画づくりに参加する人を選定した。
    優先度が低いのはどれか。
  • 県議会議員
  • 育児グループ
  • 母親代表
  • 子育て支援のNPO代表
  • 問24
    5町および保健所の担当保健師たちは協力して努力を重ねた。しかし、上司の理解が得られないE町では、遅れが目立つようになってきた。E町の担当保健師は「自分の町が遅れていることをなかなか上司に理解してもらえない」と保健所保健師に支援を求めてきた。
    E町の上司の理解を促すための保健所保健師の支援で適切なのはどれか。
  • 5町の計画づくりの経過報告会を開催する。
  • E町の計画づくりに関する検討会開催を提言する。
  • 計画づくりに関する先進地への視察を実施する。
  • 学識経験者による母子保健講演会を開催する。
1. a、b2. a、d3. b、c4. c、d
次の文を読み〔問題25〕、〔問題26〕、〔問題27〕に答えよ。
 F市では健康日本21の地方計画を作成することとなった。財政的な制約から初めは既存のデータをもとに作業を進めていくことにした。
  • 問25
    F市の高血圧者の割合を推定するために、老人保健法による基本健康診査の結果を分析した。
    結果を解釈する際に最も注意しなければならないのはどれか。
  • 非系統誤差
  • 選択の偏り
  • 情報の偏り
  • 交絡
  • 問26
    F市の保健師は以前から、血清総コレステロールが高い群で血圧も高い傾向があることを感じていた。そこで基本健康診査の結果から血清総コレステロールと血圧との関係を明らかにすることを試み、次のような図を作成し、検討を行った。

    この研究はどれか。
  • 生態学的研究
  • 横断研究
  • 症例対照研究
  • コホート研究
  • 問27
    F市の50歳代女性の血圧と血清総コレステロールの状況を次の表に示す。なお、( )内は平成12年の循環器疾患基礎調査で得られた全国の成績である。
    この市における50歳代女性に対する保健活動の項目と目標値との組合せで最も適切なのはどれか。
1.
収縮期血圧の平均
135mmHg
2.
重症高血圧者の割合
2.5%
3.
血清総コレステロールの平均
210mg/dL
4.
血清総コレステロール高値者の割合
20%
次の文を読み〔問題28〕、〔問題29〕、〔問題30〕に答えよ。
 管内の老人保健施設を併設する病院から保健所に「老人保健施設の入所者から消化器症状を訴える者が多発し、検便した結果、腸管出血性大腸菌O157が検出された」と報告があった。
  • 問28
    消化器症状発症者に関する情報で感染経路を明らかにするために最も重要なのはどれか。
  • 入所前の住所
  • 重症度
  • 食事の残涬
  • 発病日時
  • 問29
    病院での情報収集の結果、次のことが判明した。

    以上のことより、最も可能性が高い感染様式はどれか。
  • 原因菌による食材の汚染
  • 調理段階での原因菌の汚染
  • 病院医師からの感染
  • 老人保健施設の入所者間の感染
  • 問30
    今後の感染拡大を予防するために必要な措置のうち、検便の対象者として優先度が低いのはどれか。
  • 老人保健施設の入所者
  • 老人保健施設の通所者
  • 病院の入院患者
  • 給食施設の従事者
解答: 3
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