ホーム国家試験保健師92回午後問題[1 - 30問]

第92回 保健師国家試験 - 午後問題[1 - 30問]

≪ 前へ1 / 1 ページを表示次へ ≫
次の文を読み〔問題1〕、〔問題2〕、〔問題3〕に答えよ。
 A町では、糖尿病患者が増加し、5年前から糖尿病予防活動として4回1コースの健康講座を開催してきた。毎年基本健康診査の事後フォローとして、要経過観察となった70歳までの住民を対象に講座の案内を送付している。しかし、参加者は年々減少し、今年の参加者は5名であった。また、5年前の参加者の中には悪化して要医療となった者もいる。
  • 問1
    この講座の参加者減少に関する検討方法で適切なのはどれか。
  • 参加者の反応に関する記録の分析
  • 担当職員の反省会の実施
  • 主治医との意見交換の場の設定
  • A町の国民健康保険における糖尿病患者数の実態把握
1. a、b2. a、d3. b、c4. c、d
  • 問2
    これまでの講座参加者のうち、要医療になった者に対して、活動を見直すために家庭訪問を計画した。
    留意点で適切なのはどれか。
  • 質問に対応できるように資料を準備する。
  • 当日の食事内容を詳細に聞く。
  • 要医療になった経過を具体的に聞く。
  • 受診の勧奨をする。
  • 問3
    保健師は、参加者数の低下と要医療になった者の増加の要因が一方的な知識提供型の講座であったと判断した。
    改善の工夫で適切でないのはどれか。
  • 摂取エネルギーを自分で計算できる記録表を作成する。
  • 合併症について詳しく説明する。
  • 講座に血液検査を組み合わせる。
  • 訪問で聞いた意見を紹介する。
次の文を読み〔問題4〕、〔問題5〕、〔問題6〕に答えよ。
 Aさん、36歳の初産婦。40歳の夫がいる。妊娠39週で2,380gの女児を里帰りで出産した。児が2か月になったので実家から帰宅したとAさんから電話があり、保健師は翌日に未熟児訪問を行った。
 家庭訪問すると室内はきれいに掃除され、児の着衣や身体は清潔で発達にも問題はみられず、母親の受け答えも明瞭であった。児の体重を測定すると、生後1か月の健康診査の時から15g/日の増加であった。Aさんに授乳状況を確認すると「欲しがったときに母乳だけあげています」と答えた。
  • 問4
    さらに確認することで優先度が高いのはどれか。
  • 母親の育成歴
  • 子どもの哺乳力
  • 夫の育児参加状況
  • 妊娠・分娩時の状況
  • 問5
    体重増加不良が気になった保健師は、ミルクを追加することを助言し、再度訪問を計画した。
    訪問日として適切なのはどれか。
  • 5日後
  • 15日後
  • 1か月後
  • 2か月後
  • 問6
    再度訪問して体重を測定したところ、増加不良が認められた。Aさんは「妊娠して、仕事を辞めざるをえなかった。育児はいくらやっても達成感がない。子どもは泣かなくなってきたので、ここ3週間は寝かせたままにしている。ミルクもほとんど足していない」とポツポツ話した。
    対応で適切なのはどれか。
  • 家庭訪問を継続する。
  • 4か月の健康診査時に面接する。
  • 育児サークルを紹介する。
  • 児童相談所に紹介する。
次の文を読み〔問題7〕、〔問題8〕、〔問題9〕に答えよ。
 A市(人口10万人)では、最近宅地開発が進み人口が急増した。特に新興住宅地では若い世代の転入に伴い、離れて暮らしていた高齢者を引き取って同居するケースが多く、保健師は地域の住民から「日中、ぽつんと1人でいる高齢者が目立つ」という声をよく聞くようになった。また市内は傾斜地が多く、公共交通の便が悪いため、「病院には行くけれど、家にいることが多い」と話す高齢者が多い。
  • 問7
    閉じこもり高齢者の実態を明らかにするための資料で優先度が高いのはどれか。
  • 高齢者の基本健康診査受診率
  • 介護保険の要介護認定者数
  • 老人クラブの開催回数
  • 民生委員の友愛訪問状況
  • 問8
    調査の結果、高齢者の多くが知り合いも少なく、日中家の中で閉じこもりがちであることが明らかになった。そこで、A市では地区センターごとに高齢者の集いを開催することにした。
    協力を求める対象で優先度が低いのはどれか。
  • 地域の自治会長
  • 老人クラブの代表
  • 地区の小学校のPTA会長
  • 社会福祉協議会の会長
  • 問9
    閉じこもりを改善するために高齢者の集いを継続することになった。集いの運営にあたり、保健師の働きかけで最も適切なのはどれか。
  • 高齢者の家族に参加を求める。
  • 保健師と保健推進員とでプログラムを作成する。
  • ボランティア団体に参加を呼びかける。
  • 幼稚園児との交流を図る。
次の文を読み〔問題10〕、〔問題11〕、〔問題12〕に答えよ。
 A町では、数年前から3歳児健康診査の際に広汎性発達障害を疑われる子どもが年に2、3人発見されている。保育所の保育士から「町としてはどのような対策をとっているのか」と質問があった。保健師は町として対策を立てる必要があると考えた。
  • 問10
    町の子どもの実態を把握する資料で適切なのはどれか。
  • 保育所通所児の健康の記録
  • 育成医療の給付状況
  • 国民健康保険の給付状況
  • 乳幼児健康診査の記録
  • 問11
    保健師は地域の関係者による対策検討会を開催することにした。
    参加者で優先度が低いのはどれか。
  • 経過観察児の母親
  • 教育委員
  • 医師会の代表
  • 保育所長
  • 問12
    検討会の結果、広汎性発達障害が疑われる子どもと家族の自主的な交流会を作ることになり、集まった母親たちから今後の活動について相談を受けた。
    保健師の対応で適切なのはどれか。
  • 事務局を担当する。
  • 把握している児のリストを提供する。
  • 他町の交流会の資料を提供する。
  • 保健所長に講演を依頼する。
次の文を読み〔問題13〕、〔問題14〕、〔問題15〕に答えよ。
 Aさん、中学2年の女子。バレーボールの選手として活躍。これまで保健室に来ることはなかったが、9月2日に腹痛を訴え1人で来室。翌日は頭痛、数日後には嘔気と、様々な症状を訴えて毎日のように保健室に来るようになった。その時々の訴え以外の症状はなく、しばらく安静にしては教室に戻ったり、自宅に帰ったりすることが繰り返された。
 9月末になり養護教諭が、Aさんとゆっくり話す機会を作ったところ「3年生が引退し、バレー部の部長になったが上手くできない。顧問の先生にもたるんでいると言われる。一所懸命やっているけれど、私に能力がないから駄目なんだ」と1時間話し続けた。
  • 問13
    養護教諭は話を聞いた後で、顧問の先生に養護教諭から連絡することを提案してみたが、Aさんは「自分のことだから自分で何とかします」と言った。
    養護教諭の対応で適切なのはどれか。
  • Aさんに顧問に連絡することの必要性を説明する。
  • Aさんと一緒に考えていきたいと提案する。
  • Aさんの友人から情報収集を行う。
  • Aさんから相談があるまで待つ。
  • 問14
    その後、1か月経過しても様々な身体症状を訴えては保健室に来る状態が続いた。Aさんに親に相談するよう促すと「体調が悪いことを母親に話しても、部活や塾で疲れているのだろう、大変なら部活を止めればいいと聞き流されてしまう。昔から母は仕事中心で、私のことには関心がない」と答えた。担任からも相談があり、担任が親に連絡をとった。両親が来校し、担任と養護教諭とが面接した。
    養護教諭の役割で優先度が高いのはどれか。
  • これまでのAさんの経過を説明する。
  • スクールカウンセラーを紹介する。
  • 思春期外来の受診を勧める。
  • 何も言わずに親の話を傾聴する。
  • 問15
    面接で母親は「娘は病気ではなくて単に甘えているだけだから、しばらく様子をみたい」と言った。
    養護教諭の対応で優先度が高いのはどれか。
  • Aさんとよく話し合うように助言する。
  • 思春期の不安定な心理を具体的に説明する。
  • 親への対応は担任に任せ話の展開を見守る。
  • Aさんも同席できるように探しに行く。
次の文を読み〔問題16〕、〔問題17〕、〔問題18〕に答えよ。
 事業所の健康管理室の保健師にA課長から「職員のBさんが結核と診断されて昨日入院した。接触のあった職員の健康診断をどうしたらよいか」相談があった。課の職員は20人。Bさん以外の職員は全員3週前に定期の健康診断を受診しており、胸部エックス線撮影検査の結果は異常なしであった。
  • 問16
    A課長からの相談を受けて健康管理室の保健師が行うことで優先度が高いのはどれか。
  • 入院しているBさんの訪問
  • Bさんの家族の健康診断受診の確認
  • 同課内の症状がある者の確認
  • 過去の事業所内の結核発生状況の確認
  • 問17
    A課長から相談があった日に、Bさんの同僚のCさんからも保健師に相談があった。「Bさんから自分が感染しているのではないか。家族に小さい子どもがいるので、自分が子どもにうつしているのではないか心配」と訴えた。Cさんに現在症状はない。
    Cさんへの対応で適切なのはどれか。
  • Cさんのツベルクリン反応検査を勧める。
  • 子どものツベルクリン反応検査を勧める。
  • 心配なら子どもとの接触を控えるよう伝える。
  • Cさんから子どもへ感染させたおそれはないと伝える。
  • 問18
    その後、保健所が事業所および健康管理室の保健師と連絡をとり、接触者に対する定期外の健康診断計画を作成した。Bさんの感染危険度指数をみると重要度ランクは「重要」に分類されており、同課職員20名を健康診断の対象とすることになった。20名の内訳は30代3名、40代13名、50代4名である。
    健康診断計画として適切なのはどれか。
  • すぐに健康診断を実施して異常がなければ終了とする。
  • 2か月後に30代の職員3名についてツベルクリン反応検査を実施する。
  • 1年後と2年後に同課職員20名の胸部エックス線撮影検査を実施する。
  • 5年間は接触者に年1回の胸部エックス線撮影検査を実施する。
次の文を読み〔問題19〕、〔問題20〕、〔問題21〕に答えよ。
 人口18万人のA市。精神障害者に対するホームヘルプ事業の利用者は30名で、3年前の事業開始から同規模で推移している。保健師は精神保健福祉相談を実施する中で、本事業の対象となる人が増加しているような印象を持っている。次年度の事業計画の作成にあたり、ホームヘルプサービスのニーズを把握したいと考えた。
  • 問19
    情報収集方法で優先度が高いのはどれか。
  • ホームヘルプ事業利用者に対する利用満足度調査
  • 通院医療費助成申請者の中から無作為抽出した人に対する訪問調査
  • 県の精神保健福祉センターのソーシャルワーカーからの聞き取り
  • A市の精神障害者生活訓練施設職員からの聞き取り
  • 問20
    これらの情報収集の結果、A市のホームヘルプ事業の対象となる人は、少なくとも80名いることが推計された。しかし、市の事業予算枠は決まっており、次年度の事業規模の拡大は難しい。
    保健師が行う活動で優先度が高いのはどれか。
  • 利用者のサービス必要度の評価を行う。
  • サービスの時間を一律に短縮し多くの人に提供できるようにする。
  • ホームヘルプ事業に協力するボランティアを育成する。
  • ホームヘルプ事業者を対象に精神障害に関する講演会を行う。
  • 問21
    A市の精神保健医療福祉に関わる関係者が出席する連絡協議会で、精神障害者に対するホームヘルプ事業の現状と課題とについて報告した。ホームヘルプ事業と他の事業との組合せで、精神障害者の社会復帰を進める効果が期待できるのではないかという意見が出た。
    組み合わせる事業で適切でないのはどれか。
  • 精神障害者福祉ホーム
  • 精神障害者地域生活支援センター
  • 精神障害者通所授産施設
  • 精神障害者ショートステイ事業
次の文を読み〔問題22〕、〔問題23〕、〔問題24〕に答えよ。
 A市は人口50万人の中核市。市内にはB、Cの2つの大きな企業がある。市では「健康日本21」地方計画を策定してから3年目となり、中間評価を行うことになった。評価委員会でたばこ対策の強化が検討された。当初計画では喫煙の実態把握がされておらず、目標値は設定されていなかった。
  • 問22
    新たに、たばこに関する目標設定について検討することになった。
    適切なのはどれか。
  • 「健康日本21」の目標を活用する。
  • 他の中核市の目標を活用する。
  • 基本健康診査の喫煙の問診結果を分析する。
  • 数値目標の設定はできない。
  • 問23
    2年目までの禁煙対策について、市内の医療、教育、産業の関係機関との連携の取り組みを評価した。結果を表に示す。

    これから読み取れるのはどれか。
  • 医療関係機関との連携は進んでいる。
  • 教育関係機関との連携の必要性は低い。
  • 商工会議所は禁煙について理解がない。
  • 企業は禁煙に関心がない。
  • 問24
    地方計画をさらに推進するために、A市健康づくり市民会議を発足させることになった。
    会議のメンバーで優先度が高いのはどれか。
  • B、C各企業の産業医
  • 地域産業保健センターの所長
  • 商工会議所の代表
  • 労働基準監督署の署長
次の文を読み〔問題25〕、〔問題26〕、〔問題27〕に答えよ。
 A村とB町が合併することになった。A村、B町の状況を表に示す。
  • 問25
    A村では基本健康診査を集団方式で実施する際に、研究機関の協力を得て経年的にデータの蓄積を行ってきた。過去20年間の健康診査データおよび問診表をもとに運動習慣と脳卒中発生リスクとについて分析した。運動習慣の水準を、高、中、低の3群に分けてみると、男性では低群に対する相対危険は、中等群は0.41、高群は0.53であった。女性では各群に差はみられなかった。
    運動習慣についての解釈で正しいのはどれか。
  • 男性では脳卒中の発生とは関連がない。
  • 男性では脳卒中発生リスクを低下させる。
  • 女性では運動の頻度が少ない。
  • 再調査が必要である。
  • 問26
    隣接するB町では、基本健康診査を町内の各医療機関に委託して、個別方式で行っている。B町でもA村と同様に健康診査データおよび問診表を分析したが、運動習慣と脳卒中発生リスクとの関連があるという結果は得られなかった。
    結果に影響を与えた可能性が最も高いのはどれか。
  • A村の人口が少ない。
  • B町では高齢化が進行していない。
  • A村とB町の男女比に差がある。
  • 各医療機関の検査精度が異なる。
  • 問27
    合併後A村の保健センターを廃止し、旧村役場に保健師を1人常駐させる案が検討されている。A村では以前から高齢者を対象とした健康教室を開催しているが、参加者から合併後も継続して実施して欲しいと要望された。
    A村の保健師の対応で適切なのはどれか。
  • 合併後に常駐保健師に要望するように説明する。
  • 合併後の新自治体での重要課題ではないと説明する。
  • 合併協議会で継続について検討するよう働きかける。
  • 保健所に実施してくれるよう連絡する。
次の文を読み〔問題28〕、〔問題29〕、〔問題30〕に答えよ。
 アジアのA国で、原因不明の呼吸器疾患が流行している。潜伏期間は1~2週間で発熱、咳、および痰を初発症状とし、重症の肺炎を起こすこともあり、ときとして致死的である。ホテルのエベレーターに同乗した者への感染が確認されているほか、病院内での医療従事者への感染も報告されているが、地域住民へのまん延は報告されていない。現時点で我が国での発症はない。
  • 問28
    この疾患の感染経路で最も可能性が高いと考えられるのはどれか。
  • 血液媒介感染
  • 飛沫感染
  • 飛沫核感染
  • 昆虫媒介感染
  • 問29
    管内の有床診療所から、1か月前にA国から帰国した商社員が、2日前から高熱と呼吸器症状のため入院していたが、重症の肺炎を起こしたと保健所へ報告があった。
    診療所への指導で正しいのはどれか。
  • 外来診療を中止する。
  • 患者給食を中止する。
  • 患者を呼吸器の救急対応可能な病院へ転院させる。
  • 診療所に入院中の他の患者を別の医療機関へ転院させる。
  • 問30
    A国からの観光客が日本国内を旅行中に発病し、帰国後にこの感染症であると診断されたとの情報があった。宿泊地の保健所から、同時期に同じホテルに宿泊していた夫婦が管内に居住していると連絡があった。夫婦の健康状態を確認したところ、特に初発症状はない。宿泊地から帰宅して3日経過している。夫婦とも学校の教員で、他に同居家族はいない。
    対応で正しいのはどれか。
  • すぐに入院することを勧める。
  • 保健所で胸部エックス線撮影検査を行う。
  • 宿泊後2週経過するまで自宅待機を要請する。
  • 行動制限の必要はない。
解答: 3
≪ 前へ1 / 1 ページを表示次へ ≫