第98回 保健師国家試験 午後問題(31 - 50問)
問 31
禁煙指導において、対象者の行動変容のステージと指導内容の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1.
無関心期
自分の喫煙と結び付いている行動様式を考えるよう促す。
2.
関心期
禁煙宣言書を作成するよう促す。
3.
準備期
ニコチン代替療法の情報を提供する。
4.
実行期
禁煙できたときの自分への褒美を考えるよう助言する。
5.
継続期
喫煙の害を書き出すよう促す。
34
問 32
A地区は、地区内に大規模集合住宅が開発されてから25年が経過し、65歳以上の高齢者割合は29.4%である。民生委員から「高齢者が閉じこもりがちで心配」と保健師に相談があった。
A地区の高齢者の閉じこもり予防に向けた地区診断に必要な情報はどれか。2つ選べ。
  1. 標準化死亡比の推移
  2. 生活機能評価の結果
  3. 高齢者の社会参加状況
  4. 地区の救急搬送件数の推移
  5. 要介護認定時の疾患別割合
23
問 33
学校環境衛生基準によって基準値が定められているのはどれか。2つ選べ。
  1. 給食調理場における湿度
  2. 体育館における実効輻射温度
  3. 校庭におけるスギ花粉飛散量
  4. コンピュータ教室における机上の照度
  5. 教室における空気中の揮発性有機化合物量
45
問 34
事業場が行うメンタルヘルス対策で「労働者の心の健康の保持増進のための指針」に記載されている「ラインによるケア」に該当するのはどれか。2つ選べ。
  1. 労働者の労働時間管理
  2. 産業医のメンタルヘルス相談
  3. 全従業員対象のメンタルヘルス講演会
  4. 労働者の自発的な相談への上司の対応
  5. メンタルヘルス対策支援センターのサービスの活用
14
問 35
マグニチュード7.6の地震発生から2か月後、保健所保健師は避難所の巡回相談において、夜間の不眠と昼間の意欲低下とが続いている小学4年生とその母親に面談することになった。面談時、児は無表情で、ほとんど視線を合わせず、保健師が地震が起きたときのことを聞いても生返事を繰り返し、母親は不安そうな様子であった。児は、不眠が強い日に飲むようにと巡回診療時に精神安定薬を処方されたが、あまり服用していないという。
この時点での保健師の対応で、適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 恐い夢を繰り返しみるかを児に尋ねる。
  2. 児に毎晩薬を服用させるよう母親に伝える。
  3. 児の体温を測りながら、身体の症状について児に尋ねる。
  4. 災害時の体験について、時間をかけて児に詳しく尋ねる。
  5. 児の症状は一過性であり自然によくなると母親に伝える。
13
次の文を読み36~38の問いに答えよ。
 8月1日(金)に病院の医師から保健所へ、腸管出血性大腸菌感染症の患者5人の届出があった。患者は保育所の5歳児クラスの児1人、3歳児クラスの児3人および3歳児クラス担当の保育士1人であり、腹痛と下痢の症状がみられた。保育所では施設内調理による集団給食を提供しており、0歳児のみが別メニューである。保健所が保育所の所長から情報収集したところ、腹痛、下痢および発熱のために休んでいる児が数人いるという。児と職員(総数102人)の出席・出勤状況を表に示す。
状況設定問題の画像
問 36
保健所で検便を実施することとした。
検便の対象者として適切なのはどれか。
  1. 患者の同居家族
  2. 有症状の児とその同居家族
  3. 全児および全職員とその同居家族
  4. 3歳児クラスと5歳児クラスの全児とその同居家族
  5. 全職員とその同居家族
3
問 37
患者人は自宅療養しており、保健所保健師は8月1日(金)に家庭訪問をすることにした。
患児の家族への保健指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 「下痢が続く間は、水分をとらないでください」
  2. 「お子さんは浴槽に入れず、シャワーにしてください」
  3. 「便が付いたお子さんの下着は、素手で洗って構いません」
  4. 「いつも利用している水道の水は、そのまま飲んでも大丈夫です」
  5. 「お子さんの症状がなくなった後は、他の人にうつる可能性はありません」
24
問 38
8月4日(月)までに新たに20人の患者の届出があり、発症者は合計25人となった。欠席者の症状と症状出現時期との関係から、7月30日(水)よりも前に腸管出血性大腸菌に曝露した可能性が考えられた。発症者 25人の給食の喫食の有無を表に示す。
問38の画像
正しいのはどれか。
  1. 3日間の中では7月25日の給食による発症のリスクが高い。
  2. 3日間の中では7月28日の給食による発症のリスクが高い。
  3. 3日間の中では7月29日の給食による発症のリスクが高い。
  4. 給食による発症のリスクは3日間とも同じである。
2
次の文を読み39~41の問いに答えよ。
 人口8万人の市。生活実態調査結果では、BMI25以上の者の割合が40~60歳で男女共に全国平均よりも高かった。また7割の者が運動不足を感じており、運動習慣のある者の割合は、全国よりも低かった。小中学生の健康診断結果でも肥満傾向にある者の割合は全国よりも高く、運動が嫌いな者は、小学校低学年で10%、小学校高学年で15%、中学生で20%であった。
問 39
この健康課題への対策を検討するために、重点地区を定めてモデル事業を行うこととした。
重点地区を選定するための情報で優先度が高いのはどれか。
  1. 特定健康診査の地区別受診率
  2. BMI25以上の成人の地区別割合
  3. 運動不足を感じている者の地区別割合
  4. 運動が嫌いと回答した小中学生のBMIの分布
2
問 40
重点地区では子どもと大人の肥満改善モデル事業の1つとして、新たに年4回のウォーキング大会を実施することとした。
協力を依頼する関係機関として優先度が高いのはどれか。
  1. 学校長会
  2. 児童相談所
  3. 老人クラブ連合会
  4. 地域産業保健センター
1
問 41
重点地区のモデル事業が運動習慣の獲得に成果があると認め、全地区で実施したいと考えた。
次年度の予算要求で事業の必要性を説明するとき、関係する中長期計画はどれか。2つ選べ。
  1. 市総合計画
  2. 地域福祉計画
  3. 健康増進計画
  4. 介護保険事業計画
  5. 次世代育成支援行動計画
13
次の文を読み42~44の問いに答えよ。
 40歳の男性。電気機器製造会社に勤務している。会社は東南アジアA国の首都郊外に工場開設予定であり、男性は3年間の予定で赴任する候補者となっている。赴任する場合には妻と2歳の子を帯同する予定である。A国の医療水準は東南アジアの中でも高い。現地会社の産業医は、工場から車で30分ほど離れた病院のA国人の内科医である。
問 42
海外赴任する社員と家族との健康診断に関して正しいのはどれか。
  1. 2歳の子は赴任前に受ける必要はない。
  2. 赴任前の健康診断の結果で、現地の産業医が赴任可能かを判断する。
  3. 赴任前の健康診断では、半年以内に受けた定期健康診断の項目を省略できる。
  4. 海外赴任中は半年に1回以上受診する。
3
問 43
男性から、会社の保健師に「子どもに肝炎の予防接種をした方がよいか、相談にのって欲しい」という電話があった。出発は2か月後である。予防接種の費用は会社が負担する。
保健師の説明で適切なのはどれか。
  1. 「肝炎は東南アジアではまれです」
  2. 「子どもはA型肝炎の感染リスクが低いです」
  3. 「日本でB型肝炎の予防接種を受けましょう」
  4. 「C型肝炎のワクチンもあります」
3
問 44
家族でA国に赴任して2年後、男性の妻から会社の保健師に「1か月前から変な咳が続くのでこちらの診療所を受診したら、胸のエックス線検査や血液検査で私は結核だと言われました。どうしたらよいでしょうか」と電話相談があった。男性と子の健康状態は良好であるという。
保健師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. BCG接種を行うよう勧める。
  2. 直ちに男性を出勤停止とする。
  3. 妻に喀痰塗抹検査の結果を確認する。
  4. 現地の産業医に相談するように勧める。
  5. 妻と子は直ちに帰国するように指示する。
34
次の文を読み45~47の問いに答えよ。
人口2万人の町。近年、高齢者の自殺の増加が地域の問題となっている。町ではA地区(人口3,000人)を対象に自殺予防対策モデル事業を展開することとした。A地区は5年前から老人クラブの活動が休止している。
問 45
一次予防対策として適切なのはどれか。
  1. うつ病患者の家族会の開催
  2. 高齢者の交流サロンの開催
  3. 保健所での精神保健相談の充実
  4. 自殺未遂者へのフォローアップ体制の構築
2
問 46
高齢者のうつ状態の実態調査事業を計画した。保健師が、A地区のすべての高齢者を戸別訪問して調査協力を依頼し、うつの症状に関する質問票を配付・回収することとした。A地区内の自治会長を集めた説明会で、ある自治会長から「私の知人の高齢者はうつ病の治療中だが、こうした調査を受けると病状に影響しないだろうか」という質問があった。
保健師の対応で適切なのはどれか。
  1. 地区住民対象の説明会を開く。
  2. うつ病の高齢者は調査対象から除く。
  3. 質問をした自治会の高齢者は調査しない。
  4. うつ病の高齢者には、精神科医の立会いの下で調査を実施する。
1
問 47
実態調査の結果、独居高齢者220人のうち20%がうつ状態を疑われる者に該当した。
これらの者への対策として最も適切なのはどれか。
  1. 年間自殺者数を町の広報誌に掲載する。
  2. 保健師による継続的な訪問指導を実施する。
  3. 自治会の行事でうつ病について啓発活動をする。
  4. 近隣市町村の精神科医療機関のマップを全世帯に配布する。
2
次の文を読み48~50の問いに答えよ。
 人口5万人の市。市は4市町村が合併し87地区がある。保健師は市保健センターで今年度から成人保健対策の責任者となった。
問 48
市の過去年間の特定健康診査の結果を表に示す。
問48の画像
一次予防プログラムとして優先度が高いのはどれか。
  1. 減塩料理教室
  2. ウォーキング教室
  3. レストランの分煙事業
  4. ストレスコントロール教室
2
問 49
保健師は、生活習慣病予防プログラムを検討する中で、住民の健康行動や知識などについて詳しく確認する必要性を感じた。次年度の企画のためにアンケート調査を実施することにした。
調査方法として最も適切なのはどれか。
  1. デルファイ法
  2. クラスター抽出法
  3. インターセプト法
  4. スノーボール・サンプリング法
2
問 50
住民の健康行動や知識などについて詳しく確認する調査は5年前にも実施していた。そこで今回の調査結果と比較を行うことにした。メタボリックシンドロームについての理解度の結果を表に示す。
問50の画像
このデータを統計分析するのに適切な分析方法はどれか。
  1. t検定
  2. 単回帰分析
  3. 一元配置分散分析
  4. マンホイットニーU検定
4
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