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第102回 助産師国家試験 午後問題(1 - 30問)

問 31
Aさん(17歳、女子)。11歳で初経が発来して以降、28日型の順調な月経周期であったが、4か月前から無月経となったため、思春期外来を受診した。Aさんには性交渉の経験はない。頭痛や視野異常の訴えはない。
助産師が行う対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 有酸素運動を勧める。
  2. 体重の変動について聞く。
  3. 精神的ストレスの程度を確認する。
  4. 直ちに低用量ピルの内服を勧める。
  5. 基礎体温は朝トイレに行ってから測定するよう説明する。
23
問 32
Aさん(32歳、初妊婦)。身長154cm。体重56kg(非妊時体重53kg、BMI22)。既往歴は特記すべきことはない。職業は会社員で、デスクワークが主である。現在妊娠22週で異常所見は認められない。助産師は、Aさんに食事バランスガイドを用いて、非妊時と比較した1日分の付加量について説明することになった。
説明する内容で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 「主食はおにぎり1個分増やしましょう」
  2. 「主菜は卵1個分増やしましょう」
  3. 「副菜は増やす必要はありません」
  4. 「牛乳・乳製品は牛乳コップ1杯分増やしましょう」
  5. 「果物はりんご半個分増やしましょう」
25
問 33
子宮口全開大で、努責感を感じている初産婦。仰臥位で陣痛発作時に時々児頭が陰裂から少し見える状況になってきた。
陣痛発作時の産婦に対し、分娩を進行させる効果的な声かけで適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 「上半身を起こしますよ」
  2. 「天井を見ていきみましょう」
  3. 「ハッ、ハッ、ハッ、ですよ」
  4. 「フーウン、フーウン、ですよ」
  5. 「息の続くかぎり長くいきんでください」
14
問 34
子宮内反症で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 膀胱に尿がたまった状態で用手的整復を試みる。
  2. 子宮底輪状マッサージが誘因となる。
  3. 経産婦に比べて初産婦の発症が多い。
  4. 子宮底は著しく上昇する。
  5. 大量出血が起きる。
25
問 35
死産に関わる届出で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 死産届は24時間以内に提出する。
  2. 死産届は死産のあった場所の都道府県知事に提出する。
  3. 死産の分娩に立ち会った場合は死胎検案書を作成する。
  4. 死産児を検案して異常を認めた場合は、所轄警察署に届け出る。
  5. 提供した医療に起因する予期しなかった死産は医療事故調査・支援センターに届け出る。
45
次の文を読み36〜38の問いに答えよ。
 Aさん(33歳、初妊婦)。既往歴や生活歴に特記すべきことはなかったが、妊娠28週頃から高血圧を指摘され、内服薬による治療を受けている。妊娠39週5日、経腟分娩で男児を出産した。
児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点。
児の身体所見:身長49.2cm(50パーセンタイル)
体重2,515g(3パーセンタイル)
頭囲33.3cm(50パーセンタイル)
問 36
児の管理をするにあたり、注意すべき合併症はどれか。
  1. 高血糖
  2. 多血症
  3. 顔面神経麻痺
  4. 呼吸窮迫症候群
  5. 高カルシウム血症
2
問 37
日齢2。児の体重は2,410gで、前日から30g減少している。児は完全母乳栄養で約1〜2時間ごとに哺乳している。児の哺乳力は良好だが、左右の乳房を10分程度哺乳すると眠ってしまい、Aさんは眠った児をそのままコットに寝かせている。児には軽度の腹部膨満が認められる。排便は出生後5回、粘稠性の強い濃緑色の便が認められる。朝、ヨーグルト状の凝乳塊を含む白色物の嘔吐が認められた。
助産師のAさんへの指導で正しいのはどれか。
  1. 人工乳の追加
  2. 哺乳後の排気
  3. 3時間ごとの定時授乳
  4. Aさんの乳製品の摂取制限
2
問 38
日齢4。児の体重は2,490gで、前日から35g増加している。排尿10回/日、排便5回/日、哺乳回数12回/日、哺乳力は良好だが、1日数回の嘔吐が認められる。経皮的黄疸計値9.5。自動聴性脳幹反応〈AABR〉は両耳とも「パス(反応あり)」であった。
Aさんからの児に関する訴えで、最も注意すべきなのはどれか。
  1. 「視線が合わない」
  2. 「黄色いうんちが出た」
  3. 「黄緑色のものを吐いた」
  4. 「白眼が黄色くなってきた」
  5. 「声をかけても反応してくれない」
3
次の文を読み39〜41の問いに答えよ。
 妊婦とパートナーが出産を迎える意欲を高めることを目的として、病院に勤務する助産師が両親学級を開催することとなった。計画の概要を表に示す。
状況設定問題の画像
問 39
この両親学級の開催で適切なのはどれか。
  1. 開催日時は平日の日中とする。
  2. 母子健康手帳は持参しなくて良いと伝える。
  3. バースプランは事前に用紙に書いてくるよう伝える。
  4. 分娩経過の講義は妊婦とパートナーを分けて実施する。
3
問 40
助産師は計画に従って両親学級を開催した。産痛緩和法の講義と演習で、分娩第1期の産痛緩和法として腰部マッサージの方法を紹介した。助産師は、パートナーに対して、妊婦の背側に座り、手を温めて妊婦の腰部に触れ、妊婦の呼吸に合わせて円を描くように手を動かすよう指導した。実施後、助産師は妊婦とパートナーが記載したアンケートを見て両親学級の効果を評価することにした。
妊婦とパートナーが出産を迎えるための意欲が高まったと評価できる記載はどれか。
  1. 立ち会い出産は大変だと感じた。
  2. 実母の立ち会いについて2人で話し合います。
  3. 産痛緩和のマッサージは助産師にしてほしい。
  4. お腹が張りそうだからマッサージは心配です。
  5. 自宅でも2人でマッサージの練習をしてみたい。
5
問 41
両親学級の終了後、Aさん(29歳、初妊婦)とAさんのパートナーが助産師に話しかけてきた。Aさんは現在妊娠31週で、前回の妊婦健康診査では骨盤位であったという。
Aさん:「今日は分娩室を見てここで産みたいと思いました。来て良かったです」
パートナー:「今日は経腟分娩の話ばかりだったけど、逆子のまま帝王切開になったらどうしよう」
Aさんとパートナーの言葉を聞いた後の助産師の対応で適切なのはどれか。
  1. 胎児外回転術を勧める。
  2. 骨盤位の経腟分娩方法を説明する。
  3. 帝王切開術の説明を希望するかを確認する。
  4. まだ週数が早いので、帝王切開術を心配する必要はないと説明する。
3
次の文を読み42、43の問いに答えよ。
 Aさん(48歳、女性)。夫と28歳の長女との3人暮らしで、出版社に勤務している。不正出血を主訴として婦人科の診療所を受診した。既往歴に特記すべきことはない。月経周期は順調であったが、6か月前から月経がなく、少量の出血が時々みられる。身長150cm、体重48kg(半年前より変化なし)。婦人科診察では子宮および付属器に異常は認められなかった。
 Aさんは最近体調に不安を感じており、助産師に「会議中などに突然暑くなって汗をかき、動悸がして困ることがあります。物忘れも増え、何をするにもおっくうです。夫は仕事中心で、私の話を聞いてくれません。娘がまもなく結婚して独立するので、その準備であわただしい毎日でした。この先、夫と2人きりになるかと思うと憂うつです」と相談があった。
問 42
Aさんに対するアセスメントで適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 若年性認知症が疑われる。
  2. 急性ストレス障害が疑われる。
  3. 視床下部性無月経が疑われる。
  4. 血管運動神経性障害を認める。
  5. 家族の発達課題がストレスの原因になっている。
45
問 43
その後Aさんは、医師からホルモン補充療法を勧められたが「薬には頼りたくない」と言い、希望しなかった。「職場の仲間は、私ほどつらそうではない。娘の結婚と引っ越しが終わり、心にぽっかり穴があいたままで家事や仕事をする気力がありません。私1人が周りに迷惑ばかりかけている」と沈んでいる。
助産師のAさんへの対応で最も適切なのはどれか。
  1. 田中・ビネー式知能検査を行う。
  2. 自己イメージのゆがみを修正する。
  3. 夫と過ごす時間を増やすよう指導する。
  4. ストレスマネジメントについて指導する。
4
次の文を読み44、45の問いに答えよ。
 Aちゃん(生後8か月、男児)。小児神経専門医から重度の脳性麻痺(痙性四肢麻痺)と診断された。
〔周産期歴〕
 Aちゃんの母親は34歳の経産婦。妊娠18週まで喫煙していた。妊婦健康診査では直前まで特に異常は指摘されていなかったが、妊娠37週3日に「6時間ほど前から痛みを感じ自宅で様子をみていたが、我慢できなくなった」と電話があり、助産師は来院を指示した。来院時、胎児心拍数陣痛図で胎児心拍数60bpmの遷延一過性徐脈を認め、常位胎盤早期剝離の診断で緊急帝王切開術が行われた。Aちゃんは出生体重2,860g、Apgar〈アプガー〉スコアは1分後2点、5分後5点で、蘇生後NICUに入院し、日齢35に退院した。
問 44
Aちゃんの脳性麻痺の原因で可能性が高いのはどれか。
  1. 核黄疸
  2. 母の喫煙
  3. 上衣下出血
  4. 脳室周囲白質軟化症
  5. 低酸素性虚血性脳症
5
問 45
産科医療補償制度の手続きのため、分娩した病院に来院したAちゃんの母親から助産師に「この制度について教えて下さい」と質問があった。
助産師の対応で適切なのはどれか。
  1. 「この制度では原因分析はしません」
  2. 「分析結果は一般に公開されません」
  3. 「分析報告書は保護者に直接送付されます」
  4. 「原因分析の結果は小児神経専門医から伝えられます」
3
次の文を読み46、47の問いに答えよ。
 Aさん(42歳、初産婦)。約8年の不妊治療後に体外受精で妊娠。妊娠経過は順調で骨盤位のため帝王切開術による出産となった。児は正常新生児で、Aさんの産褥経過は問題なく、予定通り産褥7日に退院した。本日、産褥14日、母乳外来に来院した。児の健康状態は良好、体重増加は45g/日。Aさんは「母乳が足りているかわからなくて、1回60mLのミルクを日4、5回足しているのですが、この子は泣いてばかりで、私は全然眠れないです」と暗い表情で話した。
問 46
この時の助産師の対応で最も適切なのはどれか。
  1. 産後うつ病であると伝える。
  2. ミルクの量が適切ではないと指導する。
  3. 母乳分泌を促すマッサージを指導する。
  4. 自宅での児との生活について話してもらう。
4
問 47
母乳外来受診から1週後、Aさんは、産後の1か月健診に児を連れて夫とともに来院した。産後の経過は順調である。児については「以前より寝てくれるようになったけど、泣くといらいらしてしまう。夫は、仕事が忙しくて帰りが遅い」と言う。エジンバラ産後うつ病質問票〈EPDS〉は4点であった。1日7、8回直接授乳しておりミルクを毎回足している。
助産師の対応で適切なのはどれか。
  1. 精神科への受診を勧める。
  2. 地域の育児支援情報を提供する。
  3. 育児はうまくいっていると励ます。
  4. 虐待の疑いがあることを児童相談所に連絡する。
2
次の文を読み48、49の問いに答えよ。
 Aさん(35歳、経妊婦)。妊娠8週。身長158cm、体重49kg(非妊時体重52kg)。妊婦健康診査を受診した。妊婦健康診査で、体温37.5℃、血圧92/64mmHg、尿蛋白(-)、尿糖(-)、尿ケトン2+。2週前から嘔気が出現し、1週前から一日中嘔吐が続いており、水分は一口程度であれば摂取できるが、食事はほとんど摂取できていない状況である。Aさんは、「前回の妊娠の時と違って、こんなに吐いてばかりで赤ちゃんは大丈夫でしょうか。不安です」と話している。
問 48
この時点のアセスメントで正しいのはどれか。
  1. うつ状態である。
  2. 経過は順調である。
  3. 輸液療法が必要である。
  4. 自然に治まる症状である。
3
問 49
Aさんは妊娠12週で、妊婦健康診査を受診した。体重50.0kg、血圧94/60mmHg、尿蛋白(-)、尿糖(-)、尿ケトン体(±)。嘔吐は軽減してきたが嘔気は持続している。「1日3食頑張って食べようと努力していますが、ご飯を一口食べると吐いてしまいます。どうすれば食べられるようになるでしょうか」と話している。
助産師が行う食事指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 「食べられるときに好きなものを食べましょう」
  2. 「1日2,000kcalを目標に食べましょう」
  3. 「水分を摂るように心がけましょう」
  4. 「お腹が空いてから食べましょう」
  5. 「外食は避けましょう」
13
次の文を読み50、51の問いに答えよ。
 Aさん(32歳、初産婦)。病院の産婦人科で、妊婦健康診査を受けていた。合併症はなく、妊娠経過および胎児の発育は順調であった。既往歴に特記すべきことはない。妊娠40週3日、自宅で陣痛発来および破水を認めたため、産婦人科病棟に入院した。胎児推定体重は3,400g。羊水混濁は認めない。子宮口が全開大後、胎児心拍数陣痛図にて高度遅発一過性徐脈を認めたため、吸引分娩による急速遂娩を行うこととなった。
問 50
新生児蘇生法ガイドライン2015に基づく児の蘇生の準備で適切なのはどれか。
  1. 吸引器の陰圧を20kPaに設定する。
  2. 6Frの吸引カテーテルを準備する。
  3. 内径4.5mmの気管チューブを準備する。
  4. 人工呼吸用ブレンダーの酸素濃度を21%に設定する。
  5. Tピース蘇生装置の呼気終末陽圧〈PEEP〉を8cmH2Oに設定する。
4
問 51
出生した児は男児で出生体重3,650g。Apgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点。出生後2時間、児の診察を行ったところ、全身状態は良好だが、左側頭部から耳朶にかけて膨隆を認めた。膨隆は波動を触れて軟らかく、冠状縫合を超えて隆起していた。
今後の児の継続観察で注意する所見はどれか。
  1. 頭囲拡大
  2. 早発黄疸
  3. 胆汁性嘔吐
  4. チアノーゼ
  5. 顔面神経麻痺
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次の文を読み52、53の問いに答えよ。
 Aさん(23歳、初妊婦)。妊娠16週。1人暮らしでパートナーとは未入籍である。昨年度はアルバイトで年収は約180万円であったが、4か月前から運送会社の正社員として宅配便の配送ドライバーとして働いている。Aさんは「妊娠したことはうれしい」と言い、妊婦健康診査は適切な間隔で受診している。今回の妊婦健康診査で、経過は順調であると確認された。Aさんは「体調は良いですが、重い荷物を運ぶのが不安になってきました」という。
問 52
助産師がAさんに優先して確認する必要があるのはどれか。
  1. 産前産後休業取得の予定
  2. パートナーとの入籍予定
  3. 地区担当保健師との関わり
  4. 雇用者への配置換えの申請状況
4
問 53
妊娠30週。血圧150/95mmHg、尿蛋白+、胎児推定体重は1,650g。入院して治療をすることになった。パートナーとの入籍や同居の予定は未定である。Aさんから、入院費の支払いに不安があると助産師に申し出があった。このため、地区担当保健師に相談したところ、療養援護の助成を受けられることになった。
Aさんが療養援護の助成を受けられることになった理由はどれか。2つ選べ。
  1. 昨年度の年収額
  2. 胎児発育不全〈FGR〉
  3. 妊娠高血圧症候群
  4. 1人暮らし
  5. 未入籍
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次の文を読み54、55の問いに答えよ。
 開院して1年の産婦人科クリニック。分娩数は月20件である。今まで夜間に分娩が重なることはなかった。ある日の夜勤は、分娩担当の助産師Aと褥婦担当の看護師の2名で勤務をしていた。陣痛室には分娩進行中の初産婦1名と経産婦1名がいた。初産婦が3日間便秘であったため助産師Aは浣腸を施行した。2名の産婦は順調に分娩が進行し、児の娩出時間はほぼ同時になった。初産婦の分娩は産科医が看護師と対応したので、助産師Aは1人で経産婦の分娩を介助し、児の臍帯切断を行った。看護師は両方の新生児への対応を行った。産科医は両方の産婦と新生児の健康状態に問題がないことを確認した。助産師Aは分娩介助の翌日から外来勤務だったため、分娩3日後に助産録の記載をした。
問 54
保健師助産師看護師法に規定される助産師の業務を踏まえ、助産師Aの勤務内容で改善が求められる行為はどれか。
  1. 初産婦に浣腸をしたこと
  2. 医師の立ち合いなしに分娩介助をしたこと
  3. 医師の立ち合いなしに臍帯切断をしたこと
  4. 助産録の記載を分娩3日後に行ったこと
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問 55
初産婦は退院時に「お産の時、スタッフが忙しそうでナースコールを鳴らしてもすぐに来てもらえなかった」とスタッフに伝えた。
今回の経過を踏まえた院内の取組みで、最も優先されるのはどれか。
  1. 分娩が安全に遂行できる業務手順を作成する。
  2. 助産師間で助産実践能力を相互評価する。
  3. 接遇に関する研修を実施する。
  4. 退院時アンケートを実施する。
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