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第103回 看護師国家試験(追加試験) 午前問題(1 - 30問)

次の文を読み91~93の問いに答えよ。
 Aさん(62歳、女性)は、67歳の夫と2人で暮らしている。大腸がん検診で便潜血反応が陽性となり精密検査を勧められて来院した。出産以外で入院の経験はなく、健康には自信があるという。3年前、兄を大腸癌で亡くしている。精密検査を勧められてから口数が減り、食欲も減退している。
問 91
Aさんは、医師から大腸内視鏡検査について説明を受けた後、署名するようにと同意書を手渡された。看護師から具体的な説明を受けているとき、Aさんは「これは何の書類ですか」と落ち着かない表情で同意書を看護師に見せた。
看護師の最初の対応で最も適切なのはどれか。
  1. 医師に再度の説明を依頼する。
  2. 検査をするには署名が必要であると伝える。
  3. 医師の説明内容をどのように理解したか確認する。
  4. 医師が説明した内容なので心配ないと署名を促す。
3
問 92
大腸内視鏡検査で1cm大のポリープが3個診断され、入院して内視鏡的ポリープ切除術が行われた。Aさんは、病室に戻ってから腹部膨満感と軽度の腹痛とを訴えたが、鎮静薬で傾眠状態である。
予測される状態はどれか。
  1. 脱水
  2. 鼓腸
  3. イレウス
  4. 腹水貯留
2
問 93
術後1日、全粥を摂取しても腹痛や下血はなかったため、翌日に退院する予定となった。
退院してから1週間の生活についての指導で適切なのはどれか。
  1. 「運動の制限はありません」
  2. 「お酒の制限はありません」
  3. 「旅行に行ってもよいです」
  4. 「長時間の入浴はしないでください」
4
次の文を読み94~96の問いに答えよ。
 Aさん(65歳、女性)は、20年前に糖尿病と診断されて血糖降下薬の服用を開始した。15年前から微量アルブミン尿が出現し、腎機能は徐々に悪化してきていた。10年前からインスリン療法を開始している。Aさんは外来受診時に、全身倦怠感と下肢の浮腫が認められ、精査加療目的で入院した。入院時は、身長155cm、体重65kg(1か月で5kg増加)、体温36.3℃、呼吸数28/分、脈拍82/分、血圧160/82mmHgであった。Aさんの血液検査データは、Hb8.5g/dL、HbA1c8.5%、アルブミン3.1g/dL、クレアチニン3.5mg/dL、K4.0mEq/Lで、糸球体濾過量〈GFR〉は11mL/分/1.73m2であった。
問 94
Aさんの入院時のアセスメントで最も適切なのはどれか。
  1. 高カリウム血症である。
  2. 肺水腫の危険性がある。
  3. 血糖コントロールは良好である。
  4. 体重増加は肥満によるものである。
2
問 95
医師はAさんに透析導入の可能性について説明した。Aさんは看護師に「自分では頑張ってきたつもりだったけどやっぱりだめね。他の患者さんからおなかを使う透析もあるって聞いたけど、どういうものかしら」と尋ねた。看護師はAさんのこれまでの努力を認め、透析について説明した。
Aさんへの腹膜透析に関する説明で適切なのはどれか。
  1. 入浴はできない。
  2. 腸炎の危険性がある。
  3. 腹腔に透析液を流し込む。
  4. シャント造設が必要である。
3
問 96
Aさんは、症状が改善したため、透析は導入しないで栄養指導を受けて退院する予定である。
Aさんの食事療法で適切なのはどれか。
  1. 塩分は6g/日未満とする。
  2. 水分は2,000mL/日とする。
  3. 蛋白質は1.2g/kg/日とする。
  4. 総エネルギーは50kcal/kg/日とする。
1
次の文を読み97~99の問いに答えよ。
 Aさん(79歳、男性)は、脳卒中の後遺症のため10年以上ほぼ寝たきりで過ごし、妻が介護している。今回、仙骨部の褥瘡が悪化して入院した。Aさんは、妻(75歳)と2人で暮らしており、息子が1人いる。
問 97
Aさんの褥瘡は、3週間の治療で改善し、現在、5cm×8cmで皮下組織までの損傷である。滲出液は中等量、感染徴候はなく良性肉芽が創面の50%以上を占めている。壊死組織やポケットは観察されない。
創面の洗浄に適切なのはどれか。
  1. 水道水
  2. 石鹸水
  3. ポビドンヨード
  4. クロルヘキシジン
1
問 98
Aさんは自宅に退院する予定である。看護師は、Aさんの退院に向け、家族の介護力の評価のために情報収集を行うことにした。
情報収集で最も重要なのはどれか。
  1. 妻の学歴
  2. 妻の職業歴
  3. 妻の健康状態
  4. 子どもの居住地
3
問 99
Aさんの褥瘡は順調に改善し、退院日が決まった。妻は毎日病院に面会に来て、長時間付き添っているため、疲れている様子がみられる。
Aさんの妻への指導で最も適切なのはどれか。
  1. 入浴介助の方法
  2. 2時間ごとの体位変換
  3. エアマットの正しい使い方
  4. 褥瘡のドレッシング材の選択
3
次の文を読み100~102の問いに答えよ。
 Aさん(85歳、男性)は、80歳の妻と2人で暮らしている。Aさんは、脳梗塞を発症し要介護4の認定を受けて介護療養型医療施設に入院していたが、在宅療養の強い希望があり、退院することになった。訪問看護、訪問介護および通所介護を利用することになっている。
問 100
初回訪問時に、訪問看護師はAさんの手関節、下腹部および大腿内側に赤い丘疹と小水疱を、指間には線状疹を認めた。
疾患として考えられるのはどれか。
  1. 疥癬
  2. 白癬
  3. 伝染性紅斑
  4. 単純ヘルペス
1
問 101
訪問看護師が妻に対して行う皮疹に関する生活指導で適切でないのはどれか。
  1. 毎日室内を清掃する。
  2. 治るまで来客を避ける。
  3. Aさんの衣類の洗濯は妻の洗濯物と分けて行う。
  4. ベッドの周囲を次亜塩素酸ナトリウム液で消毒する。
4
問 102
Aさんを訪問するときに訪問看護師がこの感染の媒介者とならないための対応で適切なのはどれか。
  1. 訪問終了時に含嗽をする。
  2. 療養者に接するときはマスクをつける。
  3. 療養者に接するときはガウンを着用する。
  4. 療養者に接するときはゴーグルを装着する。
3
次の文を読み103~105の問いに答えよ。
 Aちゃん(3歳、男児)は、5日前から発熱し、自宅近くの病院を受診し解熱薬を処方され服用していた。昨日から眼球結膜の充血、口唇の発赤と亀裂があり入院した。入院時に、体幹の発疹と手足の浮腫が認められ、川崎病と診断された。
問 103
母親が「川崎病というのはどういう病気ですか。もう一度教えてください」と看護師に質問した。
看護師の説明で正しいのはどれか。
  1. 「神経が障害される病気です」
  2. 「血管に炎症が起きる病気です」
  3. 「人から人に感染する病気です」
  4. 「薬の副作用で起こる病気です」
2
問 104
Aちゃんは左手背に点滴静脈内注射によるγ-グロブリン製剤の投与が開始された。左手掌から前腕までシーネで固定しているが、Aちゃんは機嫌が悪く両手をバタバタと上下に動かしながら泣いている。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。
  1. 点滴ラインを短くする。
  2. 点滴の刺入部を観察する。
  3. 左手首をベッドに固定する。
  4. 体幹を安全ベルトで固定する。
2
問 105
入院10日、体温36.8℃、眼球結膜の充血と口唇の亀裂は軽快した。看護師が訪室すると母親が「指先の皮膚がむけていて気になるようです」と話す。
Aちゃんの状態についての看護師の説明で適切なのはどれか。
  1. 「むける範囲が広がってきます」
  2. 「かゆみが出てきます」
  3. 「浸出液が出てきます」
  4. 「痛みが出てきます」
1
次の文を読み106~108の問いに答えよ。
 Aさん(26歳、初産婦)は、妊娠38週5日に3,200gの女児を正常分娩した。分娩経過は以下のとおりである。
午前0時30分陣痛周期10分
午前2時00分入院
午後4時00分破水
午後6時30分子宮口全開大
午後7時00分分娩室に入室
午後7時50分3,200gの女児を正常分娩
児のApgar〈アプガー〉スコア1分後 9点
午後8時05分胎盤娩出
午後8時30分会陰切開部の縫合が終了、分娩時の出血量は280ml
午後10時05分Aさんの体温36.8℃、脈拍88/分、血圧120/66mmHg
午後10時15分分娩室を退室
問 106
Aさんの分娩所要時間を求めよ。

解答:時間
1111
2222
3333
4444
5555
6666
7777
8888
9999
1935
問 107
産褥1日、午前6時。Aさんは「興奮していてあまり眠れませんでした。今ごろ眠くなってきました」と看護師に話した。Aさんは、脈拍70/分、血圧110/62mmHgであった。子宮底の位置は臍高で、硬度は良好である。赤色悪露が中等量みられ、軽い後陣痛を訴えた。
Aさんへの対応で適切なのはどれか。
  1. 休息を促す。
  2. 排便を促す。
  3. 下腹部に冷罨法をする。
  4. 2時間後に血圧測定を行う。
1
問 108
産褥1日、昼食後、看護師が訪室すると、Aさんは直接授乳を行っていた。Aさんは「母乳だけで育てたいと思っています。今、何に気を付ければよいですか」と話した。
Aさんへの説明で最も適切なのはどれか。
  1. 「夜間は新生児室に預けて休息を取りましょう」
  2. 「赤ちゃんが泣いたらまずはおしゃぶりを使いましょう」
  3. 「母乳は十分に出ないので赤ちゃんに糖水を与えましょう」
  4. 「赤ちゃんが欲しがるときはいつでも母乳を飲ませましょう」
4
次の文を読み109~111の問いに答えよ。
 Aさん(28歳、初産婦、正規雇用の事務職)は、妊娠26週2日である。Aさんは、身長158cm、体重58kg(非妊時体重53kg)で2週前から0.5kg増加している。血圧128/80mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(±)。下肢に軽度の浮腫を認める。子宮底長23cm、腹囲78cm。血液検査データは、Hb11.2g/dL、Ht34%、空腹時血糖80mg/dLであった。
問 109
妊娠経過のアセスメントで適切なのはどれか。
  1. 正常な経過
  2. 妊娠高血圧症候群
  3. 妊娠糖尿病
  4. 妊娠貧血
1
問 110
妊婦健康診査後、Aさんは「まだ何回も健診に来ないといけないのに、有給休暇の残りが少なくなってしまいました。どうすればよいでしょう」と看護師に聞いてきた。
Aさんへの説明で最も適切なのはどれか。
  1. 「すぐに産前休暇の届出をしましょう」
  2. 「勤務先に請求すれば、勤務時間を短縮できます」
  3. 「勤務先に申し出れば、勤務時間内に妊婦健診に来られますよ」
  4. 「妊婦健診の回数を最小限とするように医師に相談しましょう」
3
問 111
妊娠34週0日。体重61kg。血圧120/76mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(-)。下肢に軽度の浮腫を認める。子宮底長29cm、腹囲85cm。その他は特に異常はない。Aさんは「膝の裏の血管が膨らんで青く浮き出ています。夕方になると足がとてもだるくなります。どうすればよいですか」と言う。
Aさんへの指導で適切なのはどれか。
  1. 体重を増加させない。
  2. 下肢に冷罨法を行う。
  3. 終日安静臥床で過ごす。
  4. 弾性ストッキングを着用する。
4
次の文を読み112~114の問いに答えよ。
 Aさん(40歳、女性)は、集中豪雨による土砂災害で自宅が倒壊した。地元公民館に介護が必要な両親と避難し、Aさんの他にも数十人が同様に避難している。Aさんは、被災翌日に不眠、食欲不振および過呼吸を訴え、家族に付き添われて救護所を訪れた。Aさんの子どもは、避難途中に転倒し、頭部外傷のため救急病院に搬送されている。
地元公民館では、弁当、水、お茶、缶コーヒー及び毛布が支給されている。
問 112
救護所で、Aさんは被災の体験が繰り返し想起されて極度の不安を訴えているが、会話はできる。Aさんにこのような症状が出現したのは今回が初めてである。
看護師の最初の対応で適切なのはどれか。
  1. 精神科の受診を勧める。
  2. ペーパーバッグ法を行う。
  3. バイタルサインを測定する。
  4. 被災体験を積極的に話すよう促す。
3
問 113
現時点で疑われる疾患はどれか。
  1. うつ病
  2. パニック障害
  3. 身体表現性障害
  4. 急性ストレス障害
4
問 114
Aさんは診察後、投薬されずに避難所に帰ることになった。
このときの看護師の対応で適切なのはどれか。
  1. 母親としてしっかりするよう励ます。
  2. 気分転換ができるようコーヒーの摂取を促す。
  3. 子どもの命に別状はないので安心するようにと話す。
  4. 症状が持続する場合は精神科を受診するように勧める。
4
次の文を読み115~117の問いに答えよ。
 Aさん(80歳、男性)は、78歳の妻と2人で暮らしている。子どもはいない。Parkinson〈パーキンソン〉病で、Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類はステージⅢである。要介護1の認定を受けて、週1回訪問看護を利用している。妻は「できるだけ夫婦で頑張りたいです」と話している。最近、Aさんはすくみ足がみられ、活動性が低下し食欲もなく、日中はほぼ車椅子に座っている。
問 115
転倒予防のための指導内容で適切なのはどれか。
  1. なるべく家の中で過ごすようにする。
  2. 曲がり角は小さく曲がるようにする。
  3. 室内での移動ではスリッパを履くようにする。
  4. 身体の動きが悪いときは無理に動かないようにする。
4
問 116
Aさんは車椅子からトイレへの移動に介助が必要になり、尿失禁もみられるようになった。Aさんは「トイレのことで妻に迷惑をかけるのは申し訳ないです」と涙を流して話した。
訪問看護師の声かけとして最も適切なのはどれか。
  1. 「トイレへの移動方法を練習してみましょう」
  2. 「お小水はオムツに出すようにしてください」
  3. 「トイレ介助は奥さんに協力してもらうしかありません」
  4. 「トイレに行かなくてすむように、お小水の管を入れましょうか」
1
問 117
訪問看護師は、妻から「できれば自分だけで介護したいと思っていましたが、どんどん悪くなってきて心配です。誰かに手伝ってもらいたいです」と相談を受けた。
訪問看護師の最初の対応で最も適切なのはどれか。
  1. 入院の検討を勧める。
  2. 訪問介護を導入する。
  3. 訪問看護の回数を増やす。
  4. サービス担当者会議の開催を介護支援専門員に依頼する。
4
次の文を読み118~120の問いに答えよ。
 Aさん(75歳、女性)は、80歳の夫と2人で暮らしている。要支援2の認定を受け、居宅サービスは利用していない。Aさんは子宮体癌(ステージⅣ)で化学療法を繰り返してきたが、効果がなかった。その後、モルヒネによる疼痛コントロール目的で入院し、現在、痛みはない。Aさんは家に帰ることを強く希望している。食事量は減少している。臥床している時間が多いが、排泄時はベッドサイドのポータブルトイレを自力で使用している。
問 118
病棟看護師が退院調整看護師と検討すべき内容はどれか。
  1. 通所リハビリテーションの導入
  2. 訪問入浴サービスの導入
  3. 尿道カテーテルの留置
  4. 胃瘻の造設
2
問 119
Aさんは、訪問看護と訪問介護を利用して退院する予定である。退院前に、訪問介護員は「終末期のケアの経験がありません。対応するときに何に気を付けたらよいでしょうか」と訪問看護師に相談した。
訪問看護師の対応で最も適切なのはどれか。
  1. 麻薬の副作用で下痢をしやすいと説明する。
  2. Aさんの外出は控えるように説明する。
  3. 食欲不振を緩和する工夫を説明する。
  4. 癌性疼痛のアセスメントは任せる。
3
問 120
Aさんの死期が近づき、医師からAさん夫婦に病状が説明された。その後の訪問看護でAさんは「夫と一緒に過ごせる時間を大切にしたいと思います」と話した。また、夫からは「家で看取ってあげたいが、今後どうしたらよいかわからない」と相談があった。
夫への対応で適切なのはどれか。
  1. 臨死期は救急車を呼ぶように説明する。
  2. 夫にできるケアを夫と一緒に検討する。
  3. Aさんと死について話すのは控えるように伝える。
  4. 在宅で看取ると決めたら、入院はできないと伝える。
2