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第94回 看護師国家試験 午後問題(1 - 30問)

次の文を読み〔問題61〕、〔問題62〕、〔問題63〕に答えよ。
 87歳の女性。慢性心不全、軽度脳血管性痴呆。終日、個室のベッドに臥床しており、傾眠傾向が続いている。時折、覚醒しナースコールを押すことがある。体温35℃台、脈拍数100/分前後、収縮期血圧100mmHg以下の状態を維持している。家族には死期が近いと告げられている。同居している息子は毎日19時前後に面会に来る。
問 61
看護師が訪室すると「独りぼっちになると淋しい。もうどうなってしまうのかわからない。看護師さんまた来てくれますか」と泣きながら訴えた。
この時の対応で最も適切なのはどれか。
  1. 「ここにナースコールがありますから呼んでください。」
  2. 「大部屋に移りましょうか。気が紛れますよ。」
  3. 「ご家族の方をお呼びしましょうか。」
  4. 「しばらく一緒にお話しましょうか。」
4
問 62
息子は「病院と会社との往復で睡眠時間がとれない。でも、おふくろの顔を見ないと不安なんです」という。
息子への看護で最も適切なのはどれか。
  1. 仕事を休むように伝える。
  2. 最期の時は家族の希望を聞く。
  3. 面会時にはねぎらいの言葉をかける。
  4. 本人はもっとつらいことを伝える。
3
問 63
収縮期血圧が80mmHg台まで下降した。
今後の身体的変化で起こる可能性が低いのはどれか。
  1. 意識レベルの低下
  2. 腹式呼吸
  3. 舌の乾燥
  4. 下肢の浮腫
2
次の文を読み〔問題64〕、〔問題65〕、〔問題66〕に答えよ。
 3歳の女児。夕方から軽い喘鳴を認めたが、夕食はいつもどおり摂取し、夜間も時々目を覚ます程度であった。明け方、明らかな喘鳴と陥没呼吸を認め、救急外来を受診した。外来受診時、体温37.5℃、呼吸数36/分、心拍数110/分、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)92%であり、とぎれとぎれではあるが会話は可能であった。女児はクマのぬいぐるみを大事に抱えていた。
問 64
発作の程度はどれか。
  1. 小発作
  2. 中発作
  3. 大発作
  4. 重積発作
2
問 65
入院し治療を受けることになった。
症状が悪化したときに観察されるのはどれか。
  1. 呼吸音の減弱
  2. 口渇の訴え
  3. 著明な発汗
  4. 大量の痰の喀出
1
問 66
気管支喘息と診断された。アレルギー検査の結果、ハウスダストが陽性であった。
退院時の保護者への指導で適切なのはどれか。
  1. 「朝晩掃除をしましょう。」
  2. 「なるべく室内で遊びましょう。」
  3. 「クマのぬいぐるみは捨てましょう。」
  4. 「ゼーゼーしてきたら水分は控えましょう。」
1
次の文を読み〔問題67〕、〔問題68〕、〔問題69〕に答えよ。
 6歳の男児。活発な性格であり、1年前からスイミングスクールに通っていた。就学前健康診断で蛋白尿を指摘され、精密検査の目的で入院した。入院時、眼瞼に浮腫が認められ、軽度倦怠感を訴えていた。検査の結果、血清総蛋白5.5g/dL、アルブミン2.5g/dL、尿中蛋白量4.0g/日であり、ネフローゼ症候群(微小変化型)と診断された。入院の時点で男児は、麻疹と風疹の予防接種を受けており、流行性耳下腺炎には罹患したが、水痘には罹患していない。
問 67
治療初期段階の看護で適切なのはどれか。
  1. 毎日入浴をする。
  2. 安静は不要である。
  3. 骨髄抑制に注意する。
  4. 塩分制限を行う。
4
問 68
6週後、外来での経過観察になった。プレドニゾロン5mg/日の内服で寛解状態を維持しており、小学校入学に向けて主治医は学校に提出する腎臓病管理指導表の区分にBと記載した。
母親への生活指導で正しいのはどれか。
  1. 「学校で水を飲まないように話してください。」
  2. 「外来受診の2日前から学校を休ませてください。」
  3. 「学校で水ぼうそうが流行ったらすぐに連絡してください。」
  4. 「スイミングスクールに通っても構いません。」
3
問 69
1年後、顔面および下肢から足背にかけて浮腫を認め、ネフローゼ症候群の再燃のため入院した。母親は「1週前から風邪気味だった。3日前に薬を飲み忘れてしまったから、再発してしまったのでしょうか」と話す。
母親への対応で適切なのはどれか。
  1. 家庭での食生活について詳細に尋ねる。
  2. 薬を飲ませ忘れた原因を明らかにする。
  3. 風邪も再燃の引き金になることを伝える。
  4. 約半数が再燃するのだから仕方がないと説明する。
3
次の文を読み〔問題70〕、〔問題71〕、〔問題72〕に答えよ。
 小学校3年生の男児。2週前から感冒様症状があり、風邪薬を処方され内服していた。症状が改善せず左膝関節の痛みを訴えるようになったため、血液検査を行った結果、白血球42,000/µL、Hb7.0g/dL、血小板5万/µLであり、白血病の疑いで学童病棟の4人部屋に入院した。
問 70
確定診断のために骨髄穿刺を行うことになった。
適切なのはどれか。
  1. 男児の病室で行う。
  2. 施行前に排尿を促す。
  3. 体幹を仰臥位で固定する。
  4. 穿刺直後に抜針部位を救急絆創膏で保護する。
2
問 71
検査の結果、急性リンパ性白血病と診断された。両親は医師の話を冷静に受け止め「治ると信じてがんばります」と話した。男児への病気の説明について夫婦で話し合っておくように依頼し、1週後、医師が確認したところ「子どもがかわいそうだから、病名を話すつもりはありません」と両親が話した。
同席した看護師の対応で最も適切なのはどれか。
  1. 男児の知る権利を守り、すべて話さなくてはいけないと伝える。
  2. 親の意思を尊重し、男児には何も話さないことを約束する。
  3. 病名を告げた家族を紹介し、家族同士で話してもらう。
  4. 病名を知らずに検査や治療を受けるデメリットを説明する。
4
問 72
入院が長期になることから養護学校に転校した。腰椎穿刺と髄腔内注射の後、嘔気が強く、楽しみにしていたベッドサイドでの授業を受けることができず男児は「授業を受けられないから背中の注射は嫌だ」と話した。授業は月曜日から金曜日に行われている。
対応で適切なのはどれか。
  1. 「授業がない日に注射をやってもらえるようにしようね。」
  2. 「何回かやっていくうちに吐き気が気にならなくなるよ。」
  3. 「注射の時間を調整して授業を受けられるようにしようか。」
  4. 「病気を治すためには授業を受けられなくても気にしないでね。」
3
次の文を読み〔問題73〕、〔問題74〕、〔問題75〕に答えよ。
 31歳の経産婦。妊娠12週。妊婦健康診査では、血圧102/58mmHg、尿蛋白(±)、尿糖(-)、浮腫(-)、身長160cm、体重59kgであった。非妊時の体重は57kgであった。1歳6か月になる児を保育園に預けて事務の仕事をしている。
問 73
妊婦健康診査時「前回の出産時、体重が18kg増えました。やっと戻ったと思ったら妊娠したんです。お産の時には何kgぐらいが理想的でしょうか」と質問があった。
体重の目安で適切なのはどれか。
  1. 62kgぐらい
  2. 66kgぐらい
  3. 70kgぐらい
  4. 74kgぐらい
2
問 74
妊娠32週の妊婦健康診査で「最近、立ったときにふらつきます」と訴えた。妊娠30週の血液検査の結果は、Hb11.8g/dL、Ht37%、平均赤血球容積(MCV)91fLであった。
指導で最も適切なのはどれか。
  1. 安静にして過ごす。
  2. 姿勢の変換はゆっくり行う。
  3. 鉄を含んだサプリメントを摂る。
  4. 弾性ストッキングを着用する。
2
問 75
さらに「保育園のお迎えにいくと子どもが抱っこをせがむのでしばらく立ったまま抱っこするんですが、お腹が張ってきます。どうしたらよいでしょうか」と話す。
対応で適切なのはどれか。
  1. 「座った姿勢で抱いてあげましょう。」
  2. 「抱っこひもを使ってみましょう。」
  3. 「背中を反らせるように抱いてみましょう。」
  4. 「このまま様子を見ましょう。」
1
次の文を読み〔問題76〕、〔問題77〕、〔問題78〕に答えよ。
 28歳の初産婦。妊娠経過は順調であった。妊娠38週0日。午前1時に陣痛が発来し、11時50分に女児3,050gを出産した。分娩時出血量は270mL、新生児のアプガースコアは1分後9点、5分後10点、体温37.1℃、呼吸数48/分、心拍数134/分である。
問 76
出生10分後、母親の希望もあり、児との早期接触を計画した。
適切なのはどれか。
  1. 分娩室の照度を上げる。
  2. 接触時間は5分以内とする。
  3. 児が覚醒しているときに行う。
  4. 児との母親の肌とが触れるように抱かせる。
4
問 77
ナースコールがあり、病室に行くと「下の方で何か流れた気がします」と訴えがあった。子宮底は臍高、硬度は硬式テニスボール様に触れた。出血量は帰室後4時間で30gであった。
援助で優先度が高いのはどれか。
  1. 食事を開始する。
  2. 産褥体操を開始する。
  3. 歩行を開始する。
  4. 授乳を開始する。
3
問 78
産褥1日の授乳時、児はうまく吸着できず、吸啜が続かない。乳房の型はタイプⅠ型、乳頭は扁平で長さは6~7mm、乳頭乳輪部は柔らかい。
授乳時の姿勢で最も適切なのはどれか。
1. 2.
選択肢1の画像選択肢2の画像
3. 4.
選択肢3の画像選択肢4の画像
2
次の文を読み〔問題79〕、〔問題80〕、〔問題81〕に答えよ。
 Aさん38歳の初産婦。妊娠経過は順調であった。妊娠37週5日。7年の不妊治療後の妊娠であり、骨盤位のため帝王切開術を選択し入院した。身長155cm、体重75kg、非妊時体重65kg。手術の経験はない。
問 79
手術の前日、手術後の予定について説明しているとき、急に「本当に帝王切開でよかったのでしょうか。逆子でも自然分娩している方はいらっしゃいますよね。自分だけ楽をしている気がします。友人があのお産の痛みがあるから子どもは可愛く思えるんだって言うんです」と話す。
対応で最も適切なのはどれか。
  1. 「帝王切開も決して楽ではないですよ。」
  2. 「経膣分娩に変更しますか。」
  3. 「お産の方法で子どもの可愛さは決まりませんよ。」
  4. 「帝王切開でよいかと迷っていらっしゃるんですね。」
4
問 80
帝王切開術は脊椎麻酔で施行された。手術時間は1時間20分、出血量は350mLであった。手術中のバイタルサインは安定していた。手術直後の血液所見は、Hb11.2g/dL、血清総蛋白7.0g/dLであった。
Aさんに起こりやすい術後合併症はどれか。
  1. 術後出血
  2. 深部静脈血栓症
  3. 子宮内感染
  4. 縫合不全
2
問 81
術後の看護計画で適切なのはどれか。
  1. 24時間以内に歩行を開始する。
  2. 鎮痛薬の使用は24時間以内にする。
  3. 術後1日の総水分摂取量は1,000mL以下にする。
  4. 術後2日に母子の初回面会をする。
1
次の文を読み〔問題82〕、〔問題83〕、〔問題84〕に答えよ。
 47歳の弾性。身長171cm、体重68kg。建設会社に勤務し営業担当。取引先との接待で飲酒する機会も多く、1日平均750mL入りのウイスキーボトル2/3本以上の飲酒をしていた。接待のない日でも同量の飲酒を続けていた。5年前から会社の健康診断で肝機能障害を指摘され、飲酒を控えるように指導されていたが同量程度を飲み続けていた。3か月前から全身倦怠感が出現し増強した。昨晩は倦怠感が非常に強く、ウイスキーを全く飲まなかった。本日、出勤途中の駅で強直間代性けいれんを起こし、意識喪失して救急車で搬送された。来院時は意識清明で、見当識障害はなく、質問に対しては的確な受け答えをしていた。手指振戦、発汗および嘔気を認め入院した。
問 82
入院当日の観察項目で優先度が高いのはどれか。
  1. 皮膚の発疹
  2. 睡眠障害
  3. てんかん様発作
  4. 食欲不振
1. a、b2. a、d3. b、c4. c、d
3
問 83
入院2日、発汗と手指振戦は増強した。
最も重要な観察項目はどれか。
  1. 病識
  2. 妄想
  3. 不安
  4. せん妄
4
問 84
入院5日、医師から検査結果、病名および治療方針が告げられた。検査上、脳波異常はなく、頭部単純エックス線CTで軽度から中程度の前頭葉萎縮が認められた。看護師が訪室した際に患者は困惑した表情で「何でこうなったんだろう。どうすればいいんでしょう」と言った。
対応で適切なのはどれか。
  1. 病気と入院に至る経過の関連を説明した。
  2. アルコールを減らすことが大切であると指導した。
  3. 脳波異常がないことを中心に説明した。
  4. アルコール専門治療の必要性を説明した。
1. a、b2. a、d3. b、c4. c、d
2
次の文を読み〔問題85〕、〔問題86〕、〔問題87〕に答えよ。
 19歳の女性。境界型人格障害のため通院していたが、不眠の増悪、家族に対する暴言と暴力および家具などの衝動的な破壊行為の激化によって、本人と家族の希望で入院した。
問 85
入院2日、患者は眠れないと訴えて午後11時にナースステーションを訪れた。就寝前の服薬を午後9時に済ませており、歩行はややふらつき、眠そうな表情がみられた。
対応で適切なのはどれか。
  1. 「眠れないことを言いにきてくれたんですね」と評価する。
  2. 「眠そうだから部屋で横になってください」と勧める。
  3. 「薬を飲んでもすぐには眠れませんよ」と説明する。
  4. 「どうして眠れないと思いますか」と想起を促す。
1
問 86
入院4日、患者は個人用のドライヤーを部屋に持ち込み、部屋で保管したいと希望した。病棟では、個人用のドライヤーをナースステーションで保管し貸出している。看護師がそのように説明すると、患者は「師長さんはいいって言いました。どうしてあなたはいけないと言うんですか」と攻撃的に質問した。看護師長はこの日は出張で留守であった。
対応で適切なのはどれか。
  1. 「看護師長に明日確認します。それまでこちらで預かりますね。」
  2. 「それは病棟の規則ですから、看護師長が間違っていますね。」
  3. 「看護師長がそう言うはずがありません。嘘をついていますね。」
  4. 「看護師長ではなく、私の指示に従ってください。」
1
問 87
入院5日、患者はシャープペンシルの先で手首に傷をつけ、それを看護師に見せに来た。傷は浅く、出血はほとんどなかった。
患者の状態に対するアセスメントで適切なのはどれか。
  1. 患者の状態は悪化しており、行動制限が必要である。
  2. 気持ちを行動で表現できており、衝動性は改善している。
  3. 患者の状態は深刻であり、持ち物の管理の強化が必要である。
  4. 気持ちを一旦行動化したが、その後看護師に訴えている。
4
次の文を読み〔問題88〕、〔問題89〕、〔問題90〕に答えよ。
 62歳の男性。20歳代に統合失調症、30歳代後半で糖尿病を発症した。いずれの治療も中断している。精神科への入院歴は2回ある。無為で妄想や独語があるが家族の援助によって何とか生活していた。数週前から跛行が出現、この1週歩かなくなったことに家族が気付いた。足を見ようとしても拒否する。同時期に妄想も悪化し、独語が活発となって精神状態が落ち着かなくなったため、家族に付き添われ精神科を受診した。その際、跛行の情報を得て、医師が診察しようとしたが患者は嫌がって靴を脱がず、説得の末脱いだ。足には自分で巻いたと思われる布があった。布を取ると右の拇趾が壊死していた。血液検査の結果、HbA1c13.7%、血糖460mg/dL、CRP12.0mg/dL、体温は37.8℃であったため入院した。
問 88
患者との関係を良好にするための入院初期のケアで適切なのはどれか。
  1. 足の処置をしながら食事療法について教育する。
  2. 足の処置をしながら痛みを我慢したことをねぎらう。
  3. 足のことには触れず黙って処置に専念する。
  4. 精神状態が落ち着くまで処置をしないで見守る。
2
問 89
右拇趾の壊死に対し手術が必要になった。患者に手術のオリエンテーションをしようとすると普段より独語が激しくなり、妄想にふけってしまう。
患者の行動の解釈で正しいのはどれか。
  1. 痛みを看護師に訴えている。
  2. 意識レベルが低下している。
  3. オリエンテーションを避けようとしている。
  4. 衝動行為の危険性が高まっている。
3
問 90
手術は無事終了し、リハビリテーションを行うことになった。患者は「昔から運動するのは好きじゃない」と言ってリハビリテーションをしたがらず、ベッドに座っていることが多い。歩行の安定性を確保するためリハビリテーションを行う必要がある。
患者に対する声かけで適切なのはどれか。
  1. 「何から始めましょうか。」
  2. 「一緒に訓練をやってみましょう。」
  3. 「運動をスケジュール通りにやってください。」
  4. 「このままだと歩けなくなりますよ。」
2