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第102回 保健師国家試験 午後問題(1 - 30問)

問 31
Aさん(61歳、主婦)。昨年度までは異常がなかったが、今年度の特定健康診査では、身長158cm、体重70kg、腹囲90cm、血圧136/88mmHg、喫煙10本/日で特定保健指導の対象となった。Aさんは結果説明会に来所しなかったため保健師は電話で連絡した。Aさんは「自覚症状はないため、結果説明会には行かなかった。ここ1年ほど夫の帰りが遅く、夫と夕食を摂った後に家事をするので睡眠不足が続いている。昼間眠くてイライラしたばこを吸ってしまう」と訴えた。
このときの電話の対応で最も適切なのはどれか。
  1. 夫を待たずに寝るよう指導する。
  2. 標準体重になるよう減量を勧める。
  3. 動機付け支援の対象であると伝える。
  4. たばこの本数を増やさないよう指導する。
  5. 生活習慣の改善について一緒に考えることを提案する。
5
問 32
健康診査の評価をプロセス評価、影響評価および成果評価のつに分けて考えるとき、プロセス評価にあたるのはどれか。2つ選べ。
  1. 要医療者の治療率
  2. 健康診査の受診者数
  3. 健康診査に従事する者の数
  4. 健康診査における疾患の発見率
  5. 健康診査後に行動変容があった者の数
23
問 33
労働者の心の健康の保持増進を目的に行われる事業場内のラインによるケアはどれか。2つ選べ。
  1. 労働者からの相談への対応
  2. カウンセリングの実施
  3. 職場環境の改善
  4. 教育研修の実施
  5. 外部資源の紹介
13
問 34
人口動態統計に含まれるのはどれか。2つ選べ。
  1. 出生
  2. 婚姻
  3. 妊娠
  4. 転出
  5. 入院
12
問 35
国の予算について正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 特別会計は一般会計に含まれる。
  2. 予算は歳入と歳出とで構成される。
  3. 医療給付は社会保障関係費に含まれる。
  4. 各省からの概算要求の締め切りは3月31日である。
  5. 平成25年度(2013年度)の厚生労働省の予算は国の一般会計予算総額の5割を占める。
23
次の文を読み36~38の問いに答えよ。
 人口10万人のA市。A市は地域特性が異なるB、C地区からなっている。B地区の高齢者サロンで健康講話を行ったところ、腰痛や膝痛の訴えが多くあり、参加者の中には要支援と認定された者もいた。保健師はA市内での介護予防教室を実施する必要性を検討するため、各地区の高齢者サロンの参加者から情報を収集することにした。
問 36
収集する情報として優先度が高いのはどれか。
  1. サロンへの参加以外の外出頻度
  2. 持ち家の所有状況
  3. 世帯収入
  4. 職業歴
1
問 37
収集した情報を分析したところ、B地区はC地区と比較して、転倒の危険性や運動機能の衰えを感じている者が多いことが分かった。保健師は、まずはB地区で介護予防教室を実施することにした。
初回の介護予防教室の内容で適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 介護保険の申請方法を説明する。
  2. 有効な運動方法について指導する。
  3. 関節可動域〈ROM〉訓練を実施する。
  4. 車椅子の使用方法について説明する。
  5. 基本チェックリストによる健康度評価を行う。
25
問 38
保健師はC地区でも介護予防教室を実施するため、C地区での介護予防教室のテーマを別途検討することにした。
C地区の情報で分析する優先度が高いのはどれか。
  1. 死因別死亡数
  2. 寝たきり高齢者数
  3. 要介護状態区分別の認定者数
  4. 高齢者サロン参加者の現病歴
4
次の文を読み39~41の問いに答えよ。
 A地区の高層マンションには若い世代が多く住んでいる。高層マンションに住むBさん(23歳、初産婦)は、市の両親学級に参加していたが、マンション内に親しい友人はいない。両親学級に参加した際にBさんは「夫は会社員で帰宅時間が遅く、両親は遠方に住んでいる」と話していた。出産後、母子ともに順調に経過し退院した。市の保健師は生後25日目にBさん宅へ新生児訪問することになった。
問 39
新生児訪問時、Bさんは「育児に不安がある」、「相談する相手がいない」などと保健師に話した。
このときのBさんへの対応で最も適切なのはどれか。
  1. 育児不安の内容を具体的に聞く。
  2. 近所の児童館を利用するよう勧める。
  3. 夫の育児への協力の有無を確認する。
  4. Bさんの実父母の健康状態を確認する。
  5. 両親学級のときに知り合った者に連絡するよう勧める。
1
問 40
新生児訪問時、Bさんは「引っ越してきたばかりで、妊娠中はあまり外に出ることがなかったので、家の近くに友人がいない」と話していた。このことをきっかけに保健師は、A地区の高層マンションに住む母親の育児に関する課題を検討することにした。
把握する項目として最も優先度が高いのはどれか。
  1. 両親学級の参加状況
  2. A地区の出生数の推移
  3. 3か月児健康診査の受診者数
  4. 新生児訪問記録における主訴
4
問 41
A地区の健康課題として高層マンションに住む育児中の母親の交流不足が明らかになった。市内には母親が集まって活動をしている育児サークルがあり、保健師は既存の育児サークルを活用して、A地区内の育児中の母親の交流を深めたいと考えている。
このような課題解決に向けて次年度に育児サークルと協働して行うのはどれか。
  1. 育児サークルのメンバーが両親学級に参加する。
  2. 母子保健推進員が育児サークルの運営に関わる。
  3. 新生児訪問で育児サークルのメンバーを紹介する。
  4. 育児サークルの活動を高層マンションの集会場で行う。
1
次の文を読み42~44の問いに答えよ。
 Aさん(21歳、女性)。高校卒業後就職したが職場では人間関係が築けず、1つの決められた作業に集中することはできるが、複数の仕事が重なるとパニック状態になってしまうため転職を繰り返した。半年前にAさんは仕事を辞め、最近は自信をなくして自室にひきこもり昼夜逆転の生活となっている。Aさんのことが心配だと母親から保健所に電話相談があった。保健師は母親に来所を勧め、面接を実施した。
問 42
保健師が母親に確認するAさんの情報として優先度が高いのはどれか。
  1. 交友関係
  2. 精神症状の有無
  3. 高校時代の学業成績
  4. これまでの転職の経緯
2
問 43
Aさんは保健師が紹介した医療機関を受診し、後日、Aさんが自閉症スペクトラム障害〈ASD〉と診断された。受診から3日後、母親がAさんと一緒に受診結果の報告に保健所を訪れた。母親は障害と診断されたことに戸惑っている様子であったが、30分ほど会話をする中で落ち着き「私がこんなに動揺していてはだめですね。娘のことをもっと考えてあげないといけませんね」と話した。
このときの母親への助言として最も適切なのはどれか。
  1. 「お母さんがしっかりしましょう」
  2. 「今までの子育てを振り返りましょう」
  3. 「Aさんとの散歩を日課にしてください」
  4. 「まずはAさんの病気を受け止めましょう」
  5. 「Aさんが何に困っているかよく聞きましょう」
5
問 44
診断から2か月後、少しずつ障害を理解できAさん自身も気持ちが落ち着いてきた。Aさんは「障害を理解してくれるところで働きたいので相談にのって欲しい」と話した。
Aさんが利用する社会資源として最も適しているのはどれか。
  1. 自立訓練
  2. 行動援護
  3. 地域活動支援センター
  4. 発達障害者支援センター
  5. コミュニケーション支援事業
4
次の文を読み45~47の問いに答えよ。
 Aちゃん(6歳、男児)。Aちゃんは保育所に通っている。3歳児健康診査の心理相談で療育教室への参加を勧められたが、これまで2回しか参加できておらず経過観察の対象となっていた。就学予定の小学校で行われた就学時健康診断で、Aちゃんは常に動き回り目立つ存在であった。母親はAちゃんについて元気過ぎる子どもと認識している。
問 45
就学時健康診断後、教育委員会が保護者の了解を得てAちゃんについて情報収集する先として優先度が高いのはどれか。
  1. 児童福祉司
  2. 保育所の担任
  3. 療育教室の指導員
  4. 3歳児健康診査時の心理相談担当者
2
問 46
その後、教育委員会が主催して関係者と母親とがAちゃんの就学先について協議を行った結果、Aちゃんは地元の小学校の通常の学級に在籍することと、小児専門医を受診することが決まった。受診の結果、注意欠陥多動性障害〈ADHD〉と診断され定期的に受診することになった。Aちゃんは地元の小学校に入学した。授業中、廊下の人の行き来をずっと見ていることや、前の席の児童にいたずらをして、担任から注意を受けては教室を飛び出すことなどが続いたため、養護教諭、担任および学年主任が参加して校内委員会を開き対応が検討された。
Aちゃんの行動上の問題への対応として、養護教諭が校内委員会に提案する内容で最も適切なのはどれか。
  1. 「席を教室の一番前にしてください」
  2. 「いたずらに対して放課後に注意してください」
  3. 「教室のドアに鍵をつけて飛び出しを防止してください」
  4. 「全地球測位システム〈GPS〉を衣服に装着してください」
1
問 47
Aちゃんは学校での衝動的な行動が減ったが、下校後の同級生とのトラブルが続いていた。そこで養護教諭を交えて担任が母親と話し合いを行った。
養護教諭と担任とが母親に提案することとして、最も適切なのはどれか。
  1. 「特別支援学校への転校を検討しましょう」
  2. 「Aちゃんの特性について学校から同級生に説明しましょう」
  3. 「主治医からAちゃんに注意してもらうようお願いしましょう」
  4. 「Aちゃんの困った点について学校が同級生にアンケート調査を行いましょう」
2
次の文を読み48~50の問いに答えよ。
 人口1万5千人のA町。台風の影響で大雨によって大規模な水害が発生した。町内の浸水面積は約3割であった。被害状況は床上浸水約1,500世帯、被災住民数は約3,500人で、家屋の倒壊が約200世帯であった。役場の1階にある保健センターも浸水し、町内5か所に避難所と救護所とが設置された。
問 48
災害発生後24時間以内の保健活動として優先度が高いのはどれか。
  1. 心のケアセンターの開設
  2. 保健センターの台帳類の避難
  3. 被災地区住民の健康相談の実施
  4. 災害時要援護者のリストの作成
  5. 救護所設置について住民への周知
5
問 49
2日目には水は引き始め、4日目にはほとんどの地域で自宅の片付けが開始された。片付け作業を手伝っているボランティアから「被災者は皆イライラしていて、少しでも水に浸かったものはすべて捨ててくれと言う人がいるが、どうすればよいか」という相談を受けた。
ボランティアへの助言で適切なのはどれか。
  1. 「言われる前に捨てましょう」
  2. 「捨てずに残しておきましょう」
  3. 「被災者の言うとおりにしてください」
  4. 「気持ちが落ち着いてから捨てるかどうか決めるように言いましょう」
4
問 50
ボランティアの支援を受けて家屋内外の片付けも進み、災害から1か月後、避難所に避難していた多くの住民は自宅に戻った。
自宅に戻った被災者への保健活動で適切なのはどれか。
  1. 地域での巡回健康相談を行う。
  2. 不要な外出を控えるよう説明する。
  3. 感染症予防のための家屋消毒剤を配布する。
  4. 新たなコミュニティづくりに向けて支援する。
1
次の文を読み51~53の問いに答えよ。
 出生10,000対6の発症率と言われている先天性神経疾患Aについて、その発症要因に関する症例対照研究を計画している。
問 51
調査対象者の登録について正しいのはどれか。
  1. 診断基準に基づいて症例を登録する。
  2. 多施設共同研究では代表性が損なわれる。
  3. 対照群からのインフォームド・コンセントは不要である。
  4. 調査施設の診療録を施設外に持ち出して情報を転記する。
1
問 52
先天性神経疾患Aの発症に、母親の出産時年齢が有意に関連することが既に分かっている。そのため、症例群の母親と同じ出産時年齢の母親を対照群として選定し、ペアを作成して調査対象者を集めた。
この制御方法はどれか。
  1. 層化
  2. 限定
  3. 無作為化
  4. マッチング
4
問 53
先天性神経疾患Aの発症に「妊娠前の栄養素Bの摂取不足が関与している」という仮説を立てた。調査対象者の母親に対して妊娠前の栄養素Bの摂取量に関する聞き取り調査を行った。
聞き取り調査について正しいのはどれか。
  1. 共通の聞き取り調査方法を用意する。
  2. 聞き取り調査員は、症例群か対照群かを事前に知っておく。
  3. 聞き取り調査員は、症例群と対照群とのどちらか一方を担当する。
  4. 栄養素Bの摂取不足が発症要因である可能性を調査前に知らせておく。
1
次の文を読み54、55の問いに答えよ。
 人口30万人のA市。従業員50人未満の中小企業が多い。第1次A市健康増進計画を評価したところ、市民へのアンケート結果では、計画策定時と比べてストレスを感じている人が増えていた。また、この10年間自殺者数は横ばいで推移していたため、保健師は第2次A市健康増進計画においてメンタルヘルス対策を強化することが必要と考えた。
問 54
メンタルヘルス対策の検討のために、分析する項目で優先度が高いのはどれか。
  1. 中小企業の経営状態
  2. 要介護認定者の推移
  3. 10年間の自殺者の特徴
  4. 特定保健指導該当者数の推移
3
問 55
地域診断の結果、保健師は壮年期の労働者へのメンタルヘルス対策が必要だと考え、地域・職域連携会議を開くことにした。
地域・職域連携会議のメンバーで優先度が高いのはどれか。
  1. 商工会の代表
  2. 保険者協議会の代表
  3. 社会福祉協議会の代表
  4. 産業保健総合支援センターの所長
1