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第106回 保健師国家試験 午後問題(1 - 30問)

問 31
Aさん(43歳、女性、公務員)。乳癌で手術を受け、手術後1か月で職場復帰となった。復帰後も仕事を継続しながら化学療法、放射線療法、ホルモン療法を行う予定である。
Aさんが利用できるのはどれか。2つ選べ。
  1. 医療扶助
  2. 傷病手当金
  3. 介護保険制度
  4. 高額療養費制度
  5. 確定申告による医療費控除
45
問 32
介護老人福祉施設から保健所に、インフルエンザを発症する入所者が増加しており集団感染が懸念されるので、どのように対応したらよいかとの相談があった。
感染拡大防止のために保健所が施設に行う指導として適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 未発症の入所者にN95マスクを着用させる。
  2. 発症した職員の復帰は解熱の翌日からとする。
  3. インフルエンザワクチン未接種の職員は自宅待機させる。
  4. 多数の入所者が集まって実施しているレクリエーション活動を休止する。
  5. 職員および面会者が入所者の部屋へ入退室する時にアルコールで手指消毒を行う。
45
問 33
自治体の保健師が行う業務管理はどれか。2つ選べ。
  1. 地域活動計画と他部門の計画との整合性を判断する。
  2. 活動の評価結果を翌年度の計画に反映させる。
  3. 専門性を向上させるための研修を実施する。
  4. 地域のニーズを踏まえた地域診断を行う。
  5. 相談や訪問などの記録を管理する。
12
問 34
平成27年度(2015年度)の社会保障給付費で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 医療給付費が最も多くを占める。
  2. 雇用保険の失業給付が含まれる。
  3. 給付総額は年間300兆円を超える。
  4. 給付総額は前年度よりも減少している。
  5. 国民1人あたりの給付費は約90万円である。
25
問 35
医療法に基づき都道府県が定める医療計画における5疾病に含まれるのはどれか。2つ選べ。
  1. がん
  2. 結核
  3. 脳卒中
  4. 慢性肝炎
  5. 気管支喘息
13
次の文を読み36〜38の問いに答えよ。
 11月4日、特別養護老人ホームの看護師から「施設の入所者Aさん(87歳、女性、要介護4)に2日前から微熱があり、食欲がないため受診したところ、医師から結核の疑いがあると言われた」と保健所に相談があった。保健師が状況を確認したところ、現在はAさんを個室に移動し、介護にあたる職員はマスクを着用している。Aさんに呼吸器症状はない。特別養護老人ホームでは毎年1回健康診断を実施しており、半年前に実施した健康診断の結果では、Aさんに特に異常はなかったという。
問 36
この時の保健師の対応で適切なのはどれか。
  1. Aさんに結核専門病院の受診を促す。
  2. Aさんの居室を消毒するよう指導する。
  3. 特別養護老人ホームを11月4日に訪問する。
  4. 特別養護老人ホームの全入所者の面会を制限するよう伝える。
1
問 37
11月6日の夕方、Aさんを診察した結核専門病院の医師から保健所に、結核の発生届が提出された。診断名は肺結核で、喀痰塗抹検査陽性、喀痰培養検査中、核酸増幅法で結核菌が確認された。胸部エックス線撮影で空洞病変が認められた。感染症対策担当の保健師は主治医に連絡し、届出内容の確認を行った。Aさんには抗結核薬3剤による薬物治療が開始された。
この時の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉に基づく保健所の対応で、優先度が高いのはどれか。
  1. Aさんとの面接
  2. 入院勧告の手続き
  3. 医療費公費負担の手続き
  4. 特別養護老人ホームへの積極的疫学調査
2
問 38
感染症対策担当の保健師はAさんの接触者健康診断の対象者を選定するため、特別養護老人ホームの職員および入所者の接触状況を確認することとした。Aさんは1年前の11月1日から入所している。
他者への感染の可能性がある期間の始期の設定で正しいのはどれか。
  1. Aさんの特別養護老人ホーム入所日
  2. 半年前の健康診断実施日
  3. 結核専門病院初診日の3か月前
  4. 微熱の出現日
  5. 結核の診断日
3
次の文を読み39〜41の問いに答えよ。
 Aさん(35歳、男性)は、従業員約500人の企業に勤務している。先日、Aさんの上司から社内の健康管理課の保健師に電話があり「Aさんは4月に他部署から異動してきましたが、最近休みがちで、月曜日は遅刻が多く表情も硬い。仕事中ウトウトすることもあるため声をかけたら『医療機関に通院しているから大丈夫です』としか言わない。どう対応すればよいか」との相談があった。
問 39
Aさんの上司への保健師の助言で適切なのはどれか。
  1. 「医療機関を変えるように勧めてください」
  2. 「Aさんの仕事の量を減らすようにしてください」
  3. 「健康管理課に相談に来るように勧めてください」
  4. 「ご家族に電話をして、家庭での様子を確認してください」
3
問 40
Aさんはうつ病で、6か月の休職が必要と診断された。休職して4か月後、保健師が定期連絡をした際にAさんから「体調も良くなったので早く仕事に復帰したい。復職手続きとして何をしたらよいか教えてほしい」との発言があった。
Aさんへの保健師の対応で適切なのはどれか。
  1. 「産業医に相談しましょう」
  2. 「上司に復職の意思を伝えてください」
  3. 「保健師が復職に向けた調整を行います」
  4. 「復職について主治医の診断書を提出してください」
4
問 41
この企業では、過去2年間で5名の職員がメンタルヘルスの不調で休職となっている。今回の経験を踏まえ、保健師は従業員のメンタルヘルスケアに取り組む必要があると考え、心の健康づくり計画を策定することとした。
計画の策定にあたり社内で話し合う場として適切なのはどれか。
  1. 安全衛生委員会
  2. 管理監督者会議
  3. 業務改善委員会
  4. 人事評価委員会
1
次の文を読み42〜44の問いに答えよ。
 A市(人口5万人)では、大規模災害発生に備えた医療体制の確保等のため、地域の関係機関を集めた検討を行うことになった。A市内には地域医療の中核となるB病院を含め複数の病院があるが、大規模災害の発生を想定すると、軽症者から重症者までの傷病者全てをそれらの病院で受け入れることは困難と予想される。
問 42
この傷病者受け入れの課題への対応で最も適切なのはどれか。
  1. 発災前に応急手当用品を各家庭に配布する。
  2. 緊急度に応じた搬送ができる体制を整備する。
  3. 発災後にB病院の医師が市内全域を往診する。
  4. 傷病者が診察を待つ場所を病院の隣に設置する。
2
問 43
A市には、食品加工工場があり、従業員の多くがA市内に在住している。また、A市の上水道の普及率は約95%であり、未整備の家庭では、生活用水として井戸水を使用している。
大規模災害時の健康危機に備えA市の保健師が平常時に実施すべき事項として適切なのはどれか。
  1. 断水時に利用可能な井戸の水質検査をする。
  2. 食品関連事業者に衛生管理指導を実施する。
  3. 災害医療に必要な医薬品の供給体制を確保する。
  4. 定期的に医療福祉機関との連携会議を開催する。
4
問 44
A市では、大規模災害を想定した災害時保健活動のマニュアルを作成することになった。
発災から72時間経過した時期の保健師活動としてマニュアルに記載する内容で適切なのはどれか。
  1. 生活習慣病予防教室の開催
  2. 住民へのハザードマップの配布
  3. 災害対応にあたる職員の健康管理
  4. 災害時保健活動全体のまとめと評価
3
次の文を読み45〜47の問いに答えよ。
 肥満者に対する新規の糖尿病発症予防プログラムを立案し、従来のプログラムと比較して新規のプログラムの効果を評価することとした。特定健康診査の受診者で糖尿病ではないことが確認できた肥満者200人を、従来のプログラム群と新規のプログラム群にそれぞれ100人ずつ登録してプログラムを実施し、その後3年間の新規の糖尿病発症の有無を確認することとした。
問 45
この研究デザインはどれか。
  1. 横断研究
  2. 介入研究
  3. コホート研究
  4. 症例対照研究
  5. 生態学的研究
2
問 46
従来のプログラム群と新規のプログラム群の2群間において、対象者の背景を均一にする必要があると考えられた。
背景を均一にするための最も適切な方法はどれか。
  1. 制限
  2. 層化
  3. マッチング
  4. 無作為抽出
  5. 無作為割付
5
問 47
それぞれのプログラムを実施し、その後3年間の新規の糖尿病発症の有無を確認した。結果を以下に示す。
問47の画像
新規のプログラム群の既存のプログラム群に対する新規の糖尿病発症の相対危険を求めよ。
ただし、小数点以下第2位を四捨五入すること。

解答:.
11
22
33
44
55
66
77
88
99
08
次の文を読み48、49の問いに答えよ。
 人口40万人のA市。3年前から出生数が増加傾向にある。最近、乳幼児相談時に、保健師に対しておやつの時間や指しゃぶりなど育児に関する細かな相談をする母親や育児不安を訴える母親が増えている。
問 48
A市の育児に関する健康課題を明確にするため保健師が優先して行うのはどれか。
  1. 新生児家庭訪問結果の分析
  2. 両親学級の参加者情報の確認
  3. 乳幼児相談の内容のカテゴリー化
  4. 母子健康手帳交付時の面接内容の分析
  5. 4か月児健康診査に対する母親へのアンケートの実施
3
問 49
A市では1年前に新しく建設された大規模マンションがあり、出産を控えた妊婦や乳幼児のいる家族が多く居住していた。地区担当保健師はこの地区で安心して子育てができるよう、新たな事業を計画することとした。
地区担当保健師が最初に計画する内容で最も適切なのはどれか。
  1. 市内の産婦人科医療機関との連携を強化する。
  2. 乳幼児を持つ親と妊婦との交流会を開催する。
  3. 要保護児童対策地域協議会で事例検討を行う。
  4. 転入してきた妊婦の家庭訪問を行う。
2
次の文を読み50、51の問いに答えよ。
 Aさん(32歳、男性)。父親は死去し、母親は隣の市で生活している。Aさんは26歳の頃に会社で「自分は何でもできる」と言い、話がすぐに飛躍し強引な契約やミスが続き、27歳で退職となった。翌年、無理な自動車運転による交通事故を起こし、入院先の病院で双極性障害と診断された。1か月の入院ののち退院したが、その後はアルバイトを転々としながら1人で暮らしていた。
問 50
ある日、母親が来所し「Aの自宅に行ったら、ずっと布団に入ったまま、食事もちゃんと摂っていないようだ。Aは眠れない、死にたいと言っている。どうしたら良いか」と相談があった。保健センターの地区担当保健師が母親と一緒にAさん宅を訪問した。Aさんは、痩身で顔は青白く、表情は乏しい。
保健師が確認するAさんの情報で優先されるのはどれか。
  1. 自殺企図
  2. 睡眠の状況
  3. 食事の摂取量
  4. 布団から出ない理由
1
問 51
Aさんは3か月間、精神科に医療保護入院した。退院後は地区担当保健師が、月1回程度訪問をしている。退院3か月が経過したある日、Aさん宅を訪問するとAさんは笑顔で覇気があり「薬に頼らなくても、よく眠れるようになりました。体調も良いし、先生も次回受診のことは言ってなかったので通院はもう終わりです。これからアルバイトを探す予定です」と話した。
Aさんへの地区担当保健師の支援で最も優先度が高いのはどれか。
  1. 患者会への参加を勧める。
  2. 就労移行支援の利用を勧める。
  3. 保健師同伴での受診を勧める。
  4. 民生委員に見守りを依頼することの了解を得る。
3
次の文を読み52、53の問いに答えよ。
 Aさん(19歳、男性)。大学生。1人暮らし。発熱および全身に発疹が出現したため、5月20日に大学の近くの診療所を受診した。麻疹の疑いがあるため血液検査を実施し、血清IgM抗体陽性のため、5月22日に診療所の医師から保健所に届出があった。Aさんは5月上旬に海外旅行に出かけ、不特定多数の人と接触があった。
問 52
保健所の保健師が発生届を受理した際に診療所の医師へ確認することで優先度が高いのはどれか。
  1. 海外旅行先
  2. 現在の療養場所
  3. 診断結果の本人への説明
  4. PCR法による病原体遺伝子の検出
  5. 海外旅行以外での感染の機会の有無
2
問 53
Aさんへの行動調査の結果を表に示す。帰国後、大学以外の場で接触した者は(a)〜(d)であった。
問53の画像
(a)〜(d)のうち、麻疹発症のリスクがある接触者はどれか。
  1. (a)(b)(c)(d)
  2. (a)(b)(c)
  3. (b)(c)(d)
  4. (c)(d)
4
次の文を読み54、55の問いに答えよ。
 A君(8歳、男児)は、これまで学習面では支障をきたすことはなかったが、こだわりが強いところがあり、友達とのトラブルが起きることもあった。小学校3年生になってクラス替えがあり、図画工作の授業になると落ち着かない状態になり、教室を抜け出すことが多くなった。校舎内を歩き回ることも多く、養護教諭が落ち着くまで付き添い、どうしてもA君が教室に戻らないときには、母親に迎えに来てもらうようになった。A君は母親とともに医療機関を受診した結果、自閉症スペクトラム障害と診断された。
問 54
校内では学級担任と養護教諭、管理職で対応が話し合われた。その結果、学校と家庭が連携してA君に必要な支援を進めるために、母親が地域の関係機関にA君のことを相談するよう養護教諭から母親に話をすることになった。
A君の母親に提案する地域の関係機関で、最も適切なのはどれか。
  1. 子育て世代包括支援センター
  2. 発達障害者支援センター
  3. 社会福祉協議会
  4. 児童養護施設
  5. 児童館
2
問 55
A君と母親が地域の関係機関を訪れて相談し、A君の得意なことと苦手なことが明らかとなり、学校は必要な支援の方針を確認することができた。母親からも「Aの状況が分かって良かった。Aにあった支援をお願いしたい」という言葉が聞かれた。支援の結果、A君は、徐々に、授業を抜け出したくなると保健室に来るようになってきた。一方で、教室には落ち着いていられない状況は続いている。そこで特別支援コーディネーター、スクールカウンセラーも交えた校内委員会を開催して、A君への今後の対応について検討した。
A君への対応で最も適切なのはどれか。
  1. 保健室内での養護教諭による学習の支援
  2. スクールカウンセラーとの面談
  3. 特別支援学級への通級の検討
  4. 学校行事への参加の促進
3