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平成26年助産師出題基準 基礎助産学Ⅱ

目標1.助産の基礎となる正常な妊娠・分娩・産褥経過と新生児、乳幼児の健康水準の診断について基本的な理解を問う。
大項目中項目小項目
1. 妊娠の成立・維持A. 妊娠の成立a. 卵胞発育と排卵
b. 造精機能と射精
c. 受精の機序
d. 着床の機序
B. 妊娠の維持a. 妊娠の維持とホルモン
b. 妊娠の維持機構と免疫
2. 胎児A. 胎児の発育a. 妊卵<胚>・胎芽・胎児
b. 胎児の形態と発育
B. 臓器の成熟と器官形成(器官分化期または臨界期)a. 感覚器系
b. 呼吸器系
c. 循環器系
d. 消化器系
e. 血液、造血器系
f. 泌尿器・生殖器系
g. 神経・運動器系
h. 内分泌・代謝系
i. 免疫系
3. 胎児付属物A. 卵膜a. 卵膜の構造
b. 卵膜の機能
B. 羊水a. 羊水の生成過程
b. 羊水の機能
C. 臍帯a. 臍帯の構造
b. 臍帯の機能
D. 胎盤a. 胎盤の形態と機能
b. 胎盤-胎盤系循環
c. 物質の胎盤通過性
4. 妊娠による母体の変化A. 生殖器の変化a. 子宮
b. 膣
c. 子宮付属器
d. 外陰部
e. 乳房
f. 正常妊婦の腟内環境
B. 全身の変化a. 内分泌
b. 呼吸
c. 循環
d. 消化
e. 栄養、代謝
f. 排泄
g. 皮膚、粘膜
h. 神経系
i. 感覚器系
C. 免疫能の特性a. 胎児の免疫学的機能
b. 母体-胎児間の免疫
5. 妊娠中の栄養A. 母体栄養と胎児の発育a. 母体低栄養と胎児の発育
b. 栄養過剰摂取と胎児の発育
c. 非妊時の体格(やせ、肥満)と胎児の発育
d. 妊娠中の栄養所要量
e. ビタミン、鉄、葉酸、カルシウム
f. 喫煙
g. 飲酒
h. 嗜好品
B. 母体栄養と妊娠合併症a. 妊娠糖尿病・糖尿病合併妊娠
b. 妊娠高血圧症候群
6. 妊娠期の心理・社会的変化A. 心理社会的特徴a. 妊婦の心理
b. パートナー・家族との関係性
c. 母性意識の発達
d. 母親役割獲得
7. 分娩の基礎A. 分娩の定義a. 分娩開始の定義
b. 分娩第1期から第4期の定義
c. 妊娠期間による分娩の法的・産科学的定義
B. 分娩の種類a. 分娩様式
b. 誘発分娩
c. 無痛分娩
C. 分娩の三要素a. 胎児と胎児付属物
b. 産道
c. 娩出力
8. 正常分娩A. 正常な分娩経過a. 分娩の前兆
b. 分娩開始
c. 分娩経過と分娩所要時間
B. 分娩の機序a. 陣痛発来の機序
b. 陣痛のメカニズム
c. 軟産道開大の機序
d. 破水
e. 胎児の産道通過
f. 胎盤の剥離と娩出
g. 止血の機序
9. 分娩が母体および胎児に与える影響A. 母体への影響a. 循環
b. 呼吸
c. 体温
d. 血液
e. 排泄
f. 消化
g. 内分泌
B. 胎児への影響a. 胎児心拍の調節機序
b. 胎児血酸塩基平衡と血糖値
c. 児頭の応形機能
d. 産瘤、頭血腫、帽状腱膜下血腫
e. 気道圧迫
f. 胎児機能不全徴候
10. 分娩期の心理社会的変化A. 心理社会的特徴a. 産婦の心理
b. パートナー・家族との関係性
c. パートナー・家族の心理
11. 産褥の経過A. 復古の機序と経過a. 性器の復古
b. 全身の復古
B. 乳汁分泌機序と経過a. 乳房の形態・機能の変化
b. 乳汁の産生と分泌
c. 薬物の乳汁移行
12. 産褥期の心理社会的変化A. 心理社会的特徴a. 褥婦の心理
b. 母親・父親役割の発達
c. 産褥早期の親子関係
d. 親と子の絆
e. 家族関係
13. 新生児の身体・生理的特徴A. 身体的特徴a. 身体的発育
b. 成熟徴候
B. 生理的特徴a. 呼吸
b. 循環
c. 体温
d. 血液
e. 消化・吸収
f. 排泄
g. 代謝・内分泌
h. 神経系
i. 免疫
j. 栄養
k. 皮膚
14. 新生児の行動学的特徴A. 行動上の特徴a. 睡眠
b. 哺乳
c. 視力
d. 聴力
e. 味覚
f. 行動評価
15. 乳幼児の正常経過A. 乳児期a. 身体的特徴
b. 生理的特徴
c. 精神発達
d. 食と栄養
e. 予防接種
B. 幼児期a. 身体的特徴
b. 生理的特徴
c. 精神発達
d. 食と栄養
e. 予防接種
f. 社会的特徴
目標2.正常からの逸脱を識別するために必要となる基礎的な妊娠・分娩・産褥・新生児・乳幼児の異常について基本的な理解を問う。
大項目中項目小項目
16. 妊娠期の異常A. 妊娠疾患a. 妊娠悪阻
b. 妊娠高血圧症候群
c. 妊娠糖尿病
B. 妊娠持続期間異常a. 流産、切迫流産
b. 頸管無力症
c. 早産
d. 過期妊娠
C. 着床異常a. 異所性妊娠
b. 前置胎盤
c. 癒着胎盤
D. 胎児性異常妊娠a. 子宮内胎児死亡
b. 胎児発育不全<FGR>
c. 血液型不適合妊娠
d. 多胎妊娠
E. 胎児付属物性異常妊娠a. 前期破水
b. 絨毛膜羊膜炎
c. 羊水量の異常
d. 常位胎盤早期剥離
e. 絨毛性疾患
F. 偶発疾患合併妊娠a. 心疾患合併妊娠
b. 呼吸器疾患合併妊娠
c. 腎疾患合併妊娠
d. 甲状腺疾患合併妊娠
e. 糖尿病合併妊娠
f. 子宮奇形、子宮筋腫合併妊娠
g. 卵巣嚢腫合併妊娠
h. アレルギー性疾患合併妊娠
i. 精神疾患合併妊娠
j. 悪性腫瘍合併妊娠
G. 母子感染a. サイトメガロウイルス
b. ヒトパルボウイルスB19
c. B型肝炎ウイルス
d. C型肝炎ウイルス
e. ヒト免疫不全ウイルス<HIV>
f. 成人T細胞白血病ウイルス
g. 単純ヘルペスウイルス
h. 水痘ウイルス
i. クラミジア
j. トキソプラズマ
k. 梅毒トレポネーマ
l. B群溶連菌
m. カンジダ
n. ヒトパピローマウイルス<HPV>
17. 分娩期の異常A. 娩出力の異常a. 過強陣痛
b. 微弱陣痛
B. 産道の異常a. 軟産道強靭
b. 狭骨盤
C. 胎児の異常a. 胎位の異常
b. 回旋・進入の異常
c. 胎児機能不全
d. 多胎
e. 奇形
f. 巨大児
D. 胎児付属物の異常a. 前期破水
b. 絨毛膜羊膜炎
c. 臍帯巻絡
d. 臍帯下垂・脱出
e. 常位胎盤早期剥離
f. 前置胎盤
E. 分娩経過の異常a. 児頭骨盤不均衡<CPD>
b. 遷延分娩
c. 肩甲難産
d. 子癇発作
e. 子宮内反症
F. 軟産道損傷a. 腟・会陰裂傷
b. 腟壁裂傷
c. 頸管裂傷
d. 子宮破裂
G. 軟産道損傷a. 弛緩出血
b. 分娩時出血多量
c. 第3期出血多量
d. 第4期出血多量
H. 産科ショックa. 出血性ショック
b. 羊水塞栓
c. 播種性血管内血液凝固<DIC>、産科DIC
d. 敗血症性ショック
e. トキシックショック症候群
18. 産褥期の異常A. 性器の異常a. 子宮復古不全
b. 胎盤ポリープ
c. 晩期産褥出血
B. 産褥期感染症a. 産褥熱
b. 尿路感染症
C. 血栓・塞栓症a. 産褥血栓性静脈炎
b. 深部静脈血栓・肺塞栓症
D. 乳頭・乳房・乳腺異常a. 乳頭亀裂・発赤
b. 乳汁分泌不全
c. 乳房うっ積
d. うつ乳(乳汁うっ滞)
e. 乳腺炎
E. 産褥期精神障害a. マタニティブルーズ
b. 産後うつ病
c. その他の産褥精神障害
F. 産褥後遺症a. 妊娠高血圧症候群後遺症
b. 産褥の心疾患
c. 糖尿病
19. 新生児の異常A. 新生児の異常徴候a. 呼吸障害
b. チアノーゼ
c. 嘔吐
d. 腹部膨満
e. 吐血、下血
f. けいれん
g. 麻痺
h. 発熱
i. 黄疸
j. 低体温
k. 頭血腫
l. 帽状腱膜下出血
m. 鎖骨骨折
n. 腕神経叢麻痺
o. 外性器の異常
p. 心雑音
q. なんとなく元気がない<notdoingwell>
B. 新生児の疾患a. 新生児仮死
b. 新生児低血糖症
c. 一過性多呼吸<TTN>
d. 胎便吸引症候群
e. 気胸、縦隔気腫
f. 高ビリルビン血症
g. 新生児メレナ
h. イレウス
i. 新生児皮膚疾患
j. 新生児眼疾患
k. 外表奇形
l. 分娩外傷
m. 感染症
n. 脳性麻痺
20. 低出生体重児・早産児A. 低出生体重児および早産児の定義a. 出生体重による分類
b. 在胎週数による分類
c. 在胎週数と出生体重による分類
B. 低出生体重児の特徴a. 外観
b. 呼吸
c. 循環
d. 体温
e. ビリルビン代謝
f. 水分代謝および腎機能
g. 血液
h. 免疫
i. 消化、吸収、代謝
C. 低出生体重児に起こりやすい合併症a. 呼吸窮迫症候群<RDS>
b. 無呼吸発作
c. 未熟児動脈管開存症
d. 未熟児網膜症
e. 脳室内出血
f. 脳室周囲白質軟化症
g. 核黄疸
h. 壊死性腸炎
i. 胎便関連性腸閉塞
j. 敗血症、髄膜炎
k. 未熟児貧血
l. 未熟児骨減少症<未熟児くる病>
m. 低血糖
n. 低カルシウム血症
o. 低体温
D. 予後a. 成長・発達
b. 後遺症
c. 死亡率
21. 乳幼児に起こりやすい疾患A. 感染症a. 麻疹
b. 水痘
c. 突発性発疹
d. 手足口病
e. ヘルパンギーナ
f. 百日咳
g. RSウイルス感染症(細気管支炎)
h. 溶血性連鎖球菌感染症
i. カンジダ症
j. 伝染性膿痂疹
k. ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群<SSSS>
l. 乳幼児下痢症(ロタウイルス、ノロウイルス)
B. 発育障害a. 乳幼児の異常に起因する疾患
b. 哺乳量による異常
c. 養育環境による異常
C. 乳幼児突然死症候群〈SIDS〉a. リスク因子
b. 予防法と指導
22. 母体、胎児の健康診査に必要な検査についての基礎知識A. 尿検査a. 尿蛋白
b. 尿糖
c. 尿ケトン体
B. 血液検査a. 血液検査一般
b. 血液型と不規則抗体
c. 感染症
d. 血糖、糖負荷試験
e. 間接Coombs<クームス>検査
C. 超音波検査a. 機器の使用法
b. 超音波胎児計測
c. 超音波血流計測
D. 胎児心拍数陣痛モニタリングによる検査a. 機器の使用法
b. 陣痛の判読
c. 胎児心拍の判読
d. 妊娠期の評価<NST>
e. 分娩期の評価
E. 包括的な胎児の健康状態の評価a. バイオフィジカルプロファイルスコア
F. 検体検査に必要な知識a. 検体の採取方法
b. 検体の取り扱い方法