平成15年看護師出題基準 疾病の成り立ちと回復の促進
目標1.生活との関連において健康から疾病に至る変化のプロセスについての理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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1. 疾病の成り立ち | A. 生体の反応と疾病の機序 | a. 疾病を引きおこす内的・外的誘因 |
b. 疾病を引きおこす生活習慣 |
c. 病態が日常生活に及ぼす影響 |
d. 異常状態の発現 |
e. バイタルサインの変化 |
B. 生体の回復力 | a. ホメオスタシス |
b. 回復力に影響する局所的・全身的因子 |
c. 回復力に影響する心理社会的因子 |
d. 生活環境調整 |
C. 個体差と個人の反応 | a. 疾病およびその症状に対する反応 |
b. 疾病による生活への影響に対する反応 |
c. 疾病による生活規制・隔離・疎外に対する反応 |
目標2.看護の役割を理解し生活を調整するために、さまざまな疾病がもたらす身体内部の変化についての理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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2. 異常状態の特徴 | A. 細胞や組織に生じる変化 | a. 炎症 |
b. 変性 |
c. 壊死 |
d. 循環障害 |
e. 萎縮 |
f. 過形成 |
g. 腫瘍 |
B. 異常状態に影響する個体の条件 | a. 免疫 |
b. 代謝異常 |
c. 老化 |
d. 先天異常 |
3. 疾病に対する医療と看護 | A. 異常状態に対する診断と看護 | a. 健康な状態からの変化を確認する診断過程 |
b. 全身状態評価のための一般的検査 |
c. 特殊な検査 |
B. 異常状態に対する治療と看護 | a. おもな治療薬・麻酔薬と薬理作用 |
b. 医療品等の安全な使用 |
c. 手術適応と外科的治療 |
d. 放射線による治療 |
e. 麻酔 |
f. 輸血 |
g. 麻薬 |
C. 治療に伴う変化の観察と看護 | a. 与薬方法と生体の反応 |
b. 薬物による副作用と中毒 |
D. 健康状態をおびやかす微生物への感染看護の視点 | a. 微生物の分布と人体 |
b. 微生物の種類と特徴 |
c. 病原微生物の感染経路と潜伏期間 |
d. 病原微生物に対する化学療法と薬剤耐性菌 |
e. 病原微生物に対する予防処置と感染防御 |
E. 人体防御機構への看護の視点 | a. 人体の感染防御機構と免疫反応 |
b. アレルギー疾患 |
c. 自己免疫疾患および類縁疾患 |
d. 臓器移植 |
F. 医薬品等による健康被害 | a. HIV感染症/AIDS |
b. ウイルス性肝炎 |
c. クロイツフェルト・ヤコブ病 |
目標3.回復に向けて生活を調整するために、生存・生活機能別疾病の特性についての理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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4. 中枢神経機能の障害 | A. 脳機能の障害 | a. 脳血管系の循環障害 |
b. 頭蓋内圧亢進を伴う疾患 |
c. 神経変性・脱髄性の疾患 |
d. 痴呆 |
e. 微生物の中枢神経への感染 |
f. 頭部の外傷 |
g. 二次的に意識障害・神経障害をおこす疾患 |
B. 感覚機能の障害 | a. 視機能の障害 |
b. 聴機能の障害 |
c. 知覚の障害 |
5. 生命維持機能の障害 | A. 生命の危機 | a. ショック |
b. 播種性血管内凝固症候群〈DIC〉・多臓器不全〈MOF〉 |
c. 生命の危機をもたらす損傷 |
d. 死の徴候 |
B. 呼吸機能の障害 | a. 感染による気道・肺の炎症 |
b. 気管支喘息 |
c. 肺の腫瘍 |
d. 急性および慢性の呼吸不全 |
e. 呼吸機能の障害による循環機能への影響 |
C. 循環機能の障害 | a. 出生前の異状による心機能の障害 |
b. 後天的に心機能の障害を引きおこす疾患 |
c. 心筋の酸素欠乏による心機能の障害 |
d. 心機能の低下をきたした状態 |
e. 心臓のリズムの障害 |
f. 血液の供給を障害する血管の疾患 |
g. 血圧の異常 |
h. 循環機能の変化を伴う体温の上昇 |
D. 造血にかかわる諸機能の障害 | a. 貧血 |
b. 出血傾向 |
c. 白血球減少症 |
d. 造血器の腫瘍 |
6. 栄養の摂取・吸収・代謝・排泄機能の障害 | A. 食の障害 | a. 摂取エネルギーの過不足 |
b. 必須栄養素の不足 |
c. 咀嚼・嚥下機能の障害 |
B. 消化管の機能障害 | a. 消化管の炎症 |
b. 消化管の腫瘍 |
c. イレウス |
C. 肝臓・胆嚢・膵臓の機能障害 | a. 肝臓・胆嚢・膵臓の炎症 |
b. 肝臓・胆嚢・膵臓の腫瘍 |
c. 胆汁代謝・排泄の障害 |
d. 糖代謝の障害 |
D. 排泄機能の障害 | a. 腎・尿路の炎症 |
b. 腎・尿路の腫瘍 |
c. 腎・尿路の通過障害 |
d. 排便の障害 |
7. 内部環境調節機能の障害 | A. 内分泌機能の障害 | a. 内分泌機能の低下 |
b. 内分泌機能の亢進 |
c. 内分泌器官の炎症 |
d. 内分泌器官の腫瘍 |
B. 体液の調節障害 | a. 水と電解質の異常 |
b. 酸塩基平衡の異常 |
C. 自律神経系の機能障害 | a. 自律神経失調に伴う身体変化 |
8. 運動機能および皮膚の障害 | A. 活動や行動を妨げる障害 | a. 姿勢・運動にかかわる骨・関節・筋肉の疾患 |
b. 運動機能障害による残存機能とリハビリテーション |
c. 活動や行動が制限されることによる発生する疾患 |
d. 皮膚の疾患 |
9. 生命の連続性をつくりだす機能の障害 | A. 生殖機能をつかさどる器官の障害 | a. 思春期における性的成熟の障害 |
b. 加齢による生殖機能や性ホルモンの変化 |
c. 女性生殖器の疾患 |
d. 乳腺の疾患 |
e. 男性生殖器の疾患 |