平成22年看護師出題基準 基礎看護学
目標1.看護の基本となる概念についての理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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1. 看護の基本となる概念 | A. 看護の本質(概念) | a. ケアとケアリング |
b. 看護理論(ニード論、相互作用/人間関係論) |
c. 看護実践における理論知と実践知 |
d. 役割と機能 |
e. 対象者とその理解 |
f. 看護の変遷(ナイチンゲール、我が国の職業看護と教育制度) |
B. 人間と健康 | a. 全体としての人間 |
b. 歴史的・関係的存在としての人間 |
c. 成長発達する存在・ライフサイクルと健康のかかわり |
d. 健康の諸定義、主観的健康と客観的健康 |
e. 健康の諸相 |
f. 健康への影響要因 |
C. 生活と健康 | a. 基本的ニーズとその充足 |
b. 生活習慣とセルフケア |
c. 文化的規範と学習 |
d. 基本的ニーズと健康とのかかわり |
e. 生活の安全と環境 |
f. QOL |
g. 健康への影響要因 |
D. 看護倫理 | a. 基本的人権、世界人権宣言、個人の尊厳 |
b. 医療の倫理原則、ケアリングの倫理 |
c. 患者の権利 |
d. 患者の尊厳、権利の擁護と看護の役割 |
e. 専門職と倫理 |
f. 倫理綱領 |
g. 安全確保と抑制・拘束 |
h. インフォームドコンセントと自己決定、代理意思決定 |
i. プライバシー保護と個人情報保護 |
j. 終末期と看取りにおける患者・家族の意向確認と尊重 |
2. 看護の展開 | A. 信頼関係の構築 | a. 援助的人間関係 |
b. 共感、傾聴 |
c. 患者・利用者・家族との協同 |
d. 目標の共有 |
B. 問題解決過程 | a. 看護過程・看護診断の概念 |
b. 看護過程の構成要素 |
c. 看護理論と看護過程 |
C. 看護実践過程 | a. 根拠に基づいた看護<EBN>の概念 |
b. クリティカルシンキング |
c. リフレクション(プロセスレコードを含む) |
d. 看護チームアプローチ |
e. チームカンファレンス |
f. 情報の開示と患者参加の促進 |
g. 対象者への説明と同意の確認 |
h. 看護の安全な実施と対象者の反応の確認 |
目標2.基本的看護技術についての理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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3. 共通基本技術 | A. コミュニケーションの技術 | a. コミュニケーションの構造・種類 |
b. グループワークの基礎知識 |
c. 看護面接技術 |
d. コミュニケーションに障害のある人々への対応 |
B. 教育指導の技術 | a. 教育指導のプロセス |
b. 対象者に合わせた指導方法と媒体の工夫 |
c. 個別指導・集団指導の特性、適用、メリット・デメリット |
d. 入院・退院時の援助 |
C. 看護過程展開の技術 | a. 情報の種類、収集方法と分析・解釈の統合 |
b. 看護問題の明確化と優先順位決定 |
c. 看護目標の設定と計画 |
d. 評価 |
e. 看護記録の意義、必要性と種類 |
f. 報告の必要性と方法 |
g. 医療計画とクリニカルパス |
D. 観察技術 | a. ヘルスアセスメントの基礎知識 |
b. インタビューの技術 |
c. 一般状態のアセスメントと評価 |
E. 感染予防の技術 | a. スタンダードプリコーション |
b. 感染症予防 |
c. 手洗い、消毒、滅菌法、無菌操作 |
d. 感染性廃棄物の取り扱い |
e. 感染症発生時の対応 |
f. 針刺し事故防止 |
F. 安全管理の技術 | a. 安全管理対策 |
b. 誤与薬の起こりやすい状況と対策 |
c. 転倒・転落の起こりやすい状況と対策 |
d. チューブ・ライントラブルの起こりやすい状況と対策 |
e. インシデント、医療事故、医療過誤の概念と内容 |
f. インシデントレポート、医療事故報告の目的と活用 |
G. 安楽確保の技術 | a. ボディメカニクスの原理と看護実践への活用 |
b. 体位の種類と身体への影響、安楽な姿勢・体位の特徴 |
c. 身体ケアを通じてもたらされる安楽 |
d. 安楽を保つための医療環境の調整 |
H. 死亡時のケア | a. 死の兆候 |
b. 死後の処置 |
c. 遺族へのかかわり |
4. 基本的日常生活援助技術 | A. 環境を整える技術 | a. 環境の調整 |
b. 病床の整備 |
B. 食生活の援助技術 | a. 食事栄養の意義 |
b. 食物選択に影響する要因 |
c. 健康な食生活と食事摂取基準 |
d. 栄養状態の評価 |
e. 食行動に影響する要因のアセスメント |
f. 食事摂取の援助方法 |
g. 病人の食事 |
h. 経管栄養法 |
i. 経静脈栄養法 |
C. 排泄の援助技術 | a. 排泄行動に影響する要因のアセスメント |
b. 排泄物とその観察 |
c. 自然な排便・排尿を促す援助方法 |
d. トイレ歩行・ポータブルトイレの援助方法 |
e. 床上での尿器・便器・おむつによる援助方法 |
f. 浣腸・摘便 |
g. 導尿・膀胱留置カテーテル |
h. 尿失禁・便失禁の種類と援助方法 |
D. 活動・休息の援助技術 | a. 活動・運動に影響する要因のアセスメント |
b. 体位変換 |
c. 床上移動 |
d. 車椅子への移動・移送 |
e. ストレッチャーへの移動・移送 |
f. 療養生活におけるレクリエーション |
g. 休息・睡眠に影響する要因のアセスメント |
h. 睡眠を促す援助方法 |
E. 清潔・衣生活の援助技術 | a. 清潔行動に影響する要因のアセスメント |
b. 身体各部の清潔の援助方法 |
c. 病衣の選択 |
d. 寝衣交換 |
5. 診療に伴う技術 | A. 呼吸・循環を整える技術 | a. 呼吸を楽にする姿勢・呼吸法 |
b. 酸素吸入の適応と方法 |
c. 経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>の測定 |
d. 口腔内・鼻腔内・気管内吸引 |
e. 胸腔ドレナージの管理 |
f. 排痰法 |
g. 温罨法・冷罨法 |
h. 保温・体温管理 |
B. 創傷管理技術 | a. 創傷の種類・治癒過程と観察 |
b. 褥瘡の予防、処置 |
c. ドレッシング・包帯法 |
C. 与薬の技術 | a. 薬剤の作用・投与量・投与法による生体への影響、起こりやすい合併症、生活への影響 |
b. 薬剤の種類と取扱方法 |
c. 与薬法 |
d. 副作用の徴候の観察 |
D. 救急救命処置技術 | a. バイタルサインのアセスメント |
b. 一次救命処置 |
c. 止血法 |
E. 生体機能管理技術 | a. 診察・検査時の看護師の役割 |
b. 検体検査と尿、便、喀痰、血液の採取方法 |
c. 生体検査 |
d. 胸腔穿刺、腹腔穿刺、骨髄穿刺 |
e. 胃洗浄、膀胱洗浄 |
f. ME機器の取り扱いとモニタリング |
目標3.保健・医療・福祉のなかで看護の果たす役割についての理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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6. 看護の役割と機能を支える仕組み | A. 看護活動の場と専門分化 | a. 地域・在宅における看護活動 |
b. 医療施設における看護活動 |
c. 保健福祉施設における看護活動 |
d. チーム医療における看護職の役割・活動 |
e. 看護職の各種資格と活動(認定看護師、専門看護師の活動を含む) |
B. 継続看護 | a. 施設内における継続 |
b. 施設間継続 |
c. 施設と在宅間での継続(退院計画、指導を含む) |
d. 経時的変化に対する継続看護 |
C. 保健医療福祉の連携 | a. 他職種の役割 |
b. 他職種との連携 |
c. チームアプローチの概念 |
D. 看護管理 | a. 看護管理の概念 |
b. 看護組織と職務 |
c. 看護業務管理と看護基準 |
d. 安全管理(リスクマネジメント、ヒューマンエラー) |
e. 看護提供システム |
f. リーダーシップとフォロワーシップ |
g. 現任教育、継続教育、キャリア開発 |
h. 看護の質の保証と評価 |
i. 看護職員の労働安全衛生 |
E. 看護制度、看護行政 | a. 看護制度の変遷 |
b. 看護教育制度の変遷 |
c. 看護行政の組織 |
d. 看護にかかわる診療報酬 |
e. 看護職員の確保 |
f. 看護職員の労働環境 |
F. 災害看護 | a. 災害の定義、災害の種類と災害サイクル |
b. 災害時の制度と支援システムの構築 |
c. 被災者救援 |
d. 災害各期の看護支援 |
e. 災害時要支援者への支援 |
G. 看護の展望と国際化 | a. 異文化と看護 |
b. 看護の国際化 |