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平成30年看護師出題基準 老年看護学

目標1.加齢に伴う高齢者の生活と健康状態の変化について基本的な理解を問う。
大項目中項目小項目
1. 高齢者の理解の基本となる概念A. 老年期と発達・変化a. ライフサイクルからみた高齢者
b. 加齢と老化
c. 発達課題
B. 高齢者の生活の質の保障a. ノーマライゼーション
b. 自立支援
c. 多様な価値観
C. 加齢への適応a. 喪失体験と獲得体験
b. サクセスフルエイジング
c. リハビリテーションの意味
d. 終末期のとらえ方
e. スピリチュアリティ
D. 高齢者のいる家族の変化a. 家族構成とニーズの変化
b. 高齢者のいる家族の発達課題
c. 家族の機能の変化
2. 高齢者の生活A. 高齢者の機能と評価a. 国際生活機能分類<ICF>
b. 高齢者総合機能評価<CGA>
c. 日常生活動作<ADL>
d. 手段的日常生活動作<IADL>
e. 障害高齢者の日常生活自立度<寝たきり度>判定基準
f. 認知症高齢者の日常生活自立度<寝たきり度>判定基準
g. 要介護・要支援の認定と区分
h. 心理・情緒機能
B. 高齢者の生活に関連する保健医療福祉制度a. 医療保険制度
b. 介護保険制度
c. 高齢者の人権に関する制度
C. その人らしい生活の継続a. 時代背景に関連する人生と経験の多様性、生活史
b. 生活習慣、生活様式
c. 生活リズム
d. 治療・介護の必要度と生活の場
e. 多様な生活の場とリロケーション
3. 高齢者の健康A. 高齢者の健康と疾病a. 高齢者の健康の特徴
b. 生理的老化と病的老化
c. 高齢者の疾病の特徴
B. 加齢に伴う身体機能の変化a. 神経系
b. 運動器系
c. 感覚器系
d. 循環器系
e. 血液・造血器系
f. 免疫系
g. 呼吸器系
h. 消化器系
i. 代謝系
j. 泌尿器
k. 内分泌
l. 生殖器系
C. 加齢に伴う認知機能の変化a. 知能
b. 記憶力、判断力、計算力、遂行力
D. 加齢に伴う心理・社会的変化a. 役割と社会活動の変化
b. 余暇活動と生きがい
c. 住宅環境
d. 就労、雇用
e. 収入、生計
4. 老年看護の基本A. 老年看護の変遷a. 高齢者に関する保健医療福祉の変遷
b. 概念(エンパワメント、ストレングスモデル、ライフレビュー、コンフォート理論)の活用
B. 老年看護の倫理a. 高齢者差別の防止
b. 高齢者虐待の防止
c. 安全確保と身体拘束
d. 高齢者の権利擁護<アドボカシー>
e. 認知症高齢者の権利擁護<アドボカシー>
f. 高齢者の意思決定への支援
g. 終末期における生き方や死の迎え方の意向
C. 老年看護の特徴a. 安全・安楽な生活の援助
b. 健康の保持増進と廃用症候群の予防
c. 疾患の治癒・回復の特徴に応じた援助
d. 個別の日常生活能力、目標に合わせた援助
e. 人生の統合をはかる支援
f. 家族との協働
g. 安全管理<セーフティマネジメント>
h. チームアプローチ(多職種連携)
i. 地域包括ケアシステム
目標2.さまざまな健康状態にある高齢者と家族の生活および健康を支える看護についての基本的な理解を問う。
大項目中項目小項目
5. 高齢者の生活を支える看護A. コミュニケーションa. コミュニケーション能力
b. コミュニケーションを促す要素と阻害要因
c. 高齢者とのコミュニケーションの方法
B. 寛ぎ、安心、安全a. 寛ぎ、安心、安全
b. 寛ぎ・安心・安全の確保のための援助
C. 歩行、移動、姿勢保持a. 歩行、移動動作、姿勢保持
b. 歩行・移動動作・姿勢保持のための援助
c. 転倒・転落の発生の要因
d. 転倒・転落の防止
e. 転倒の影響
D. 食生活a. 食生活の状況
b. 嚥下能力・嗜好性・環境に応じた食生活の援助
E. 排泄a. 排泄の状況
b. 排泄能力の変化に応じた援助
F. 清潔、身だしなみ、衣生活a. 清潔・身だしなみの行為
b. 更衣動作
c. 入浴行動に伴う危険性、負担に応じた清潔・衣生活の援助
G. 活動と休息a. 活動と休息
b. 生活リズムの調整
H. 性<セクシュアリティ>a. 性<セクシュアリティ>
b. 性<セクシュアリティ>への援助
I. 社会参加a. 社会参加の状況
b. 生きがいが持てる身近な場所への参加の援助
6. さまざまな健康状態や受療状況に応じた高齢者の看護A. 健康の維持と介護予防a. 健康の維持・増進の状況
b. 受療状況
c. 介護予防の促進と評価
d. フレイル
B. 急性期の高齢者への看護a. 急性期の高齢者の特徴
b. 手術療法を受ける高齢者の援助
c. 手術療法以外の急性期の高齢者の援助
C. 慢性期の高齢者への看護a. 慢性期の高齢者の特徴
b. 慢性期の高齢者の援助
D. 回復期の高齢者への看護a. 回復期の高齢者の特徴
b. 生活機能の維持と向上
c. リハビリテーションを受ける高齢者の援助
E. エンド・オブ・ライフ・ケア<end-of-lifecare>a. 身体徴候のアセスメントと援助
b. 苦痛の緩和と安楽への援助
c. 精神的苦痛や混乱に対する援助
d. 臨死期の評価と援助
e. 家族の参加と家族への援助
f. グリーフケア
F. 外来を受診する高齢者の看護a. 外来受診時の高齢者の特徴
b. 診察時の援助
c. 疾患・治療の理解と治療継続への援助
G. 検査を受ける高齢者の看護a. 安全・安楽な検査の実施
b. 加齢による検査結果への影響
H. 薬物治療を受ける高齢者の看護a. 加齢に伴う薬物動態の変化
b. 服薬管理とリスクマネジメント
7. 高齢者に特有な症候・疾患・障害と看護A. 廃用症候群a. 加齢による病態と要因
b. アセスメント
c. 予防と援助
B. 脱水症a. 加齢による病態と要因
b. アセスメント
c. 予防と援助
C. 摂食・嚥下障害a. 加齢による病態と要因
b. アセスメント
c. 予防と援助
D. 低栄養a. 加齢による病態と要因
b. アセスメント
c. 予防と援助
E. 尿失禁a. 加齢による病態と要因
b. アセスメント
c. 予防と援助
F. 便秘・下痢a. 加齢による病態と要因
b. アセスメント
c. 予防と援助
G. 睡眠障害a. 加齢による病態と要因
b. アセスメント
c. 予防と援助
H. 視覚障害a. 加齢による病態と要因
b. アセスメント
c. 予防と援助
I. 聴覚障害a. 加齢による病態と要因
b. アセスメント
c. 予防と援助
J. 皮膚の障害a. 加齢による病態と要因
b. アセスメント
c. 予防と援助
K. 認知症a. 加齢による病態と要因
b. 環境と行動・心理症状
c. 認知機能の評価
d. 予防治療、療法的アプローチ
e. コミュニケーション方法、療養環境の調整
f. 急性期一般病床での援助
g. 家族への支援とサポートシステム
L. せん妄a. 加齢による疾患の特徴と要因
b. 症状と生活への影響のアセスメント
c. 予防、治療と援助
M. うつ病a. 加齢による疾患の特徴と要因
b. 症状と生活への影響のアセスメント
c. 予防、治療と援助
N. Parkinson<パーキンソン>症候群a. 加齢による疾患の特徴と要因
b. 症状と生活への影響のアセスメント
c. 予防、治療と援助
O. 骨粗鬆症a. 加齢による疾患の特徴と要因
b. 症状と生活への影響のアセスメント
c. 予防、治療と援助
P. 骨折a. 加齢による疾患の特徴と要因
b. 症状と生活への影響のアセスメント
c. 予防、治療と援助
Q. 感染症a. 加齢による疾患の特徴と要因
b. 症状と生活への影響のアセスメント
c. 予防、治療と援助
R. L~Q以外の高齢者に特有な疾患a. 加齢による疾患の特徴と要因
b. 症状と生活への影響のアセスメント
c. 予防、治療と援助
8. 治療・介護を必要とする高齢者の家族の看護A. 高齢者の家族の健康と生活への影響a. 看護の対象としての家族
b. 介護者の健康
c. 介護者の社会生活
B. 家族全体への影響と介護への適応a. 家族システムのアセスメント
b. 家族の発達課題とニーズの競合
c. 介護状況と介護力の評価
d. 介護への適応のための援助
目標3.多様な生活の場で高齢者の健康を支える看護について基本的な理解を問う。
大項目中項目小項目
9. 多様な生活の場で展開する高齢者への看護A. 医療施設に入院する高齢者の暮らしと看護a. 医療施設の種類と特徴
b. 入院する高齢者の暮らしの特徴と看護の役割
B. 介護保険施設等に入所する高齢者の暮らしと看護a. 介護保険施設等の種類と特徴
b. 入所者の暮らしの特徴と看護の役割
C. 地域密着型サービス、居宅サービスを利用する高齢者の暮らしと看護a. 地域密着型サービス、居宅サービスの種類と特徴
b. サービスを利用する高齢者の暮らしの特徴と看護の役割
D. 生活の場の移動と看護の継続a. 入院時・入所時・サービス利用開始時の援助
b. 退院支援、退所支援
c. 看護職間の情報提供、目標の共有と評価
E. 長期入院・入所高齢者の看護a. 長期入院・入所高齢者のアセスメント
b. 長期入院・入所高齢者の生活上の課題と援助
F. 福祉用具・介護用品の活用a. 適応・活用状況に関するアセスメント
b. 安全で有効な活用の支援
G. 看護と介護の協働と連携a. 介護職員の専門性と役割の共有
b. 介護職員による医療行為
H. 多職種連携、チームアプローチa. 多職種の中での専門性の発揮
b. 目標達成に向けた連携の方法
I. 高齢者に特徴的な災害時の看護a. 避難・誘導方法
b. 避難所での生活と健康の維持
c. 福祉避難所における援助