平成30年看護師出題基準 健康支援と社会保障制度
目標1.社会生活を視点とした個人・家族・集団の機能や変化について基本的な理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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1. 社会・生活基盤と健康 | A. 生活単位の機能と変化 | a. 人口構造(少子高齢化、総人口の減少) |
b. 家族、世帯 |
c. 住居 |
B. ライフサイクル | a. 出生 |
b. 教育、養育 |
c. 婚姻、離婚 |
C. 労働と健康 | a. 就業構造 |
b. 労働時間 |
c. 余暇 |
d. 健康診断と受療状況 |
e. 労働基準法 |
f. 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律<育児・介護休業法> |
2. 家族の機能やライフスタイルの変化 | A. 家族の機能 | a. 夫婦、親子 |
b. 育児、介護 |
c. 家事 |
B. ライフスタイルの変化 | a. 雇用形態 |
b. 女性の労働 |
c. 少子化、晩婚化、晩産化 |
d. 地域活動への参加 |
e. 家族観の多様化 |
3. 社会の中の集団 | A. 集団の機能と変化 | a. 地域集団<コミュニティ・グループ> |
b. 集団心理 |
c. グループダイナミクス |
B. 地域や職場における人間関係 | a. ソーシャルサポートネットワーク |
b. フォーマルサポート、インフォーマルサポート |
目標2.社会保障の理念、社会保険制度および社会福祉に関する法や施策について基本的な理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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4. 社会保障制度の基本 | A. 社会保障の理念と変遷 | a. 目的、機能 |
b. 日本国憲法第25条 |
c. 人権、倫理 |
d. ノーマライゼーション |
e. 情報公開、地方分権、参加 |
B. 社会保障制度 | a. 社会保障給付費 |
b. 社会保障制度改革 |
c. 地域包括ケアシステム |
d. 社会保障・税番号制度(マイナンバー制度) |
5. 社会保険制度の基本 | A. 社会保険の理念と変遷 | a. 目的、機能 |
b. 国民皆保険・皆年金 |
B. 医療保険制度 | a. 被用者保険 |
b. 国民健康保険 |
c. 高齢者医療制度(高齢者の医療の確保に関する法律<高齢者医療確保法>) |
d. 国民医療費の動向 |
e. 公費医療制度 |
f. 診療報酬制度 |
C. 介護保険制度 | a. 基本理念 |
b. 保険者、被保険者 |
c. 要介護・要支援の認定 |
d. 保険給付と利用者負担 |
e. ケアマネジメント |
f. 介護サービス |
g. 介護予防 |
D. 年金制度 | a. 制度の体系 |
b. 給付と費用負担 |
E. B~D以外の社会保険制度 | a. 雇用保険 |
b. 労働者災害補償保険法 |
6. 社会福祉に関する法や施策 | A. 社会福祉の理念と変遷 | a. 措置制度と利用契約制度 |
b. 利用者保護の制度 |
B. 社会福祉に関わる機関と機能 | a. 福祉事務所 |
b. 児童相談所 |
c. 更生相談所 |
d. 社会福祉施設 |
e. 在宅サービスの実施機関 |
C. 社会福祉における民間活動 | a. 民生委員、児童委員 |
b. 社会福祉協議会 |
c. ボランティア活動 |
D. 生活保護に関する法や施策 | a. 基本理念と原則 |
b. 扶助の種類と内容 |
E. 障害者(児)に関する法や施策 | a. 障害者基本法 |
b. 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律<障害者総合支援法> |
c. 身体障害者福祉法 |
d. 知的障害者福祉法 |
e. 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律<精神保健福祉法> |
f. 発達障害者支援法 |
g. 障害者の雇用の促進等に関する法律<障害者雇用促進法> |
h. 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律<障害者差別解消法> |
i. 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律<障害者虐待防止法> |
j. 障害者基本計画 |
F. 児童に関する法や施策 | a. 児童福祉法 |
b. 児童虐待の防止等に関する法律<児童虐待防止法> |
c. 母子及び父子並びに寡婦福祉法 |
G. 高齢者に関する法や施策 | a. 老人福祉法 |
b. 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律<高齢者虐待防止法> |
c. 老人福祉計画 |
H. D~G以外の法や施策 | a. 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律<DV防止法> |
b. 次世代育成支援、少子化対策 |
c. 依存症対策(アルコール依存、薬物依存、病的賭博) |
目標3.公衆衛生の基本、保健活動の基盤となる法や施策および生活者の健康増進について基本的な理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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7. 健康と公衆衛生 | A. 公衆衛生の基本 | a. 公衆衛生の領域、活動の特徴 |
b. 健康の概念に基づく公衆衛生 |
c. プライマリヘルスケア |
d. ヘルスプロモーション |
e. ポピュレーションアプローチ、ハイリスクアプローチ |
B. 疫学的方法に基づく公衆衛生 | a. 健康被害と母集団 |
b. 疫学的因果関係の推定 |
c. 臨床疫学とエビデンス |
C. 健康に関する指標に基づく公衆衛生 | a. 国勢調査 |
b. 人口静態 |
c. 出生 |
d. 死亡、死因 |
e. 死産、周産期死亡、乳児死亡 |
f. 平均余命、平均寿命 |
g. 健康寿命 |
h. 受療状況、有病率、罹患率 |
8. 公衆衛生における感染症と対策 | A. 感染症の基本 | a. 感染症の成立要因 |
b. 感染症の流行 |
c. 感染症の予防 |
d. 予防接種 |
e. 院内感染と予防、感染防御 |
f. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律<感染症法> |
B. 主要な感染症と動向 | a. 結核 |
b. ヒト免疫不全ウイルス<HIV>感染症、後天性免疫不全症候群<AIDS> |
c. 新型インフルエンザ |
d. 薬剤耐性菌感染症 |
e. 人獣共通感染症 |
9. 公衆衛生における生活環境と問題への対策 | A. 地球環境 | a. 地球温暖化 |
b. オゾン層の破壊 |
c. アスベスト、放射性物質 |
d. 水質汚染 |
e. 大気汚染 |
f. 土壌汚染 |
B. 食品および家庭用品 | a. 食品安全確保対策 |
b. 食品衛生管理制度 |
c. 食中毒の予防 |
d. 家庭用品の管理安全対策 |
C. ごみ・廃棄物 | a. 一般廃棄物と産業廃棄物 |
b. 市町村と企業の責任 |
D. 住環境 | a. バリアフリー |
b. 室内環境と健康問題 |
10. 保健活動の基盤となる法や施策 | A. 地域保健 | a. 地域保健法と施策 |
b. 健康日本21 |
c. 健康増進法 |
B. 母子保健 | a. 母子保健法と施策 |
b. 母子健康手帳 |
c. 保健指導、訪問指導 |
d. 健康診査、健康教育 |
e. 母体保護法 |
C. 精神保健 | a. 精神保健医療福祉の施策 |
b. 精神障害者(児)の医療と福祉 |
c. こころの健康対策、自殺対策 |
d. 発達障害に関する医療と福祉 |
D. 学校保健 | a. 学校保健安全法 |
b. 健康診断、健康相談 |
c. 感染症対応 |
d. 学校環境衛生 |
E. A~D以外の保健活動の基盤となる法や施策 | a. がん対策基本法 |
b. 難病の患者に対する医療等に関する法律<難病法> |
11. 生活者の健康増進 | A. 生活習慣病の予防 | a. 主な生活習慣病の現状 |
b. 栄養、運動、休息 |
c. 喫煙・飲酒対策 |
d. 健康教育と早期発見 |
e. 循環器疾患の予防 |
f. 糖尿病の予防 |
g. 特定健康診査、特定保健指導 |
B. 職場の健康管理 | a. 労働安全衛生法 |
b. 職業病の予防 |
c. トータル・ヘルスプロモーション |
d. 作業環境管理 |
e. ワーク・ライフ・バランス |
目標4.人々の健康を守るための従事者に関する法や施策およびサービス提供体制について基本的な理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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12. 人々の健康を守る従事者や機関に関する法や施策 | A. 看護職に関する法 | a. 保健師助産師看護師法 |
b. 看護師等の人材確保の促進に関する法律 |
B. 医療や社会福祉関連職に関する法 | a. 医療法 |
b. 医師法 |
c. 歯科医師法 |
d. 薬剤師法 |
e. 診療放射線技師法 |
f. 臨床検査技師等に関する法律 |
g. 理学療法士及び作業療法士法、言語聴覚士法 |
h. 社会福祉士及び介護福祉士法、精神保健福祉士法 |
i. 栄養士法 |
C. サービスの提供体制 | a. 医療計画 |
b. 医療提供施設(病院、診療所、介護老人保健施設等)の機能 |
c. 助産所 |
d. 訪問看護ステーション |
e. 地域包括支援センター |
f. 救急医療 |
g. 在宅医療 |
h. 診療記録と情報公開 |
i. 安全管理<セーフティマネジメント> |
j. 医薬品と医療機器の取り扱い |
k. 毒薬・劇薬・麻薬・血液製剤等の取り扱い |