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平成30年看護師出題基準 在宅看護論

目標1.在宅看護における対象と基盤となる概念、安全と健康危機管理について基本的な理解を問う。
大項目中項目小項目
1. 在宅看護の対象と基盤となる概念A. 在宅看護の対象と背景a. 国民の価値観
b. 疾病がある者と家族
c. 障害がある者と家族
d. 疾病や障害がある者の社会参加
B. 在宅療養を支援する仕組みa. 在宅医療・介護に関する仕組み
b. 地域包括ケアシステム
C. 在宅看護における権利の保障a. 在宅療養者の権利擁護<アドボカシー>(成年後見制度)
b. 虐待の防止
c. 個人情報の保護と管理
d. サービス提供者の権利の保護
D. 在宅療養者の自立・自律支援a. 価値観の尊重と意思決定支援
b. QOLの維持・向上
c. セルフケア
d. 社会参加への援助
E. 在宅における病状・病態の経過の予測と予防a. 病状・病態の経過の予測
b. 予測に基づく予防
c. 在宅での感染予防対策
F. 生活の場に応じた看護の特徴と看護の役割a. 外来看護
b. 訪問看護
c. 入所施設での看護
d. 通所施設での看護
G. 在宅療養者の家族への看護a. 家族の介護力のアセスメントと調整
b. 家族関係の調整
c. ケア方法の指導
d. 介護者の健康
e. レスパイトケア
2. 在宅看護における安全と健康危機管理A. 日常生活における安全管理a. 家屋環境の整備
b. 転倒・転落の防止
c. 誤嚥・窒息の防止
d. 熱傷・凍傷の防止
e. 熱中症の予防
f. 閉じこもりの予防
g. 独居高齢者の防災
B. 災害時における在宅療養者と家族の健康危機管理a. 在宅療養者・家族への防災対策の指導
b. 医療機関との連携による医療上の健康危機管理
c. 福祉機関との連携による生活上の健康危機管理
d. 行政(市町村・消防署・警察等)との連携
3. 訪問看護の概要A. 訪問看護制度の理解a. 訪問看護の変遷
b. 訪問看護の提供方法と種類
c. 訪問看護制度の課題
B. 訪問看護制度の法的枠組みa. 介護保険法
b. 健康保険法
c. 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律<障害者総合支援法>
C. 訪問看護サービスの仕組みと提供a. 訪問看護ステーションの開設基準
b. 訪問看護サービス開始までの流れ
c. 訪問看護サービスの展開
d. 訪問看護サービスの質保証
e. 訪問看護サービスの管理・運営
目標2.在宅療養者の特徴を理解し、病期や状況に応じて展開する在宅看護について基本的な理解を問う。
大項目中項目小項目
4. 在宅療養生活を支える看護A. 食事・栄養a. 食事摂取能力(嚥下・消化・吸収能力)
b. 食事内容の選択、食材の調達の方法に関する援助
c. 栄養を補う食品の種類と選択方法に関する援助
d. 食事摂取能力低下時の援助
e. 口腔ケア
B. 排泄a. 排泄の状況と障害
b. 排泄補助用具の種類と選択方法
c. 尿失禁の予防と援助
d. 便失禁の予防と援助
e. 便秘の予防と援助
f. ストーマケア
C. 清潔a. 清潔の保持の状況
b. 清潔の援助方法と自立支援
D. 移動a. 日常生活動作<ADL>・手段的日常生活動作<IADL>のアセスメント
b. 日常生活動作<ADL>・手段的日常生活動作<IADL>の維持および向上のための援助
c. 移動時の安全確保
d. 移動補助用具の種類と選択方法
5. 在宅療養者の病期に応じた看護A. 日常生活動作<ADL>の低下および疾病の再発の予防が必要な療養者a. 日常生活のアセスメントと環境整備
b. 在宅療養者と家族のセルフマネジメント力の維持・向上のための支援
c. 異常の早期発見と対応
d. 社会資源の活用・調整
B. 急性期にある療養者a. 緊急性と重症度のアセスメント
b. 状態に合わせた対応・調整
c. 急性症状への対応
d. 感染症(肺炎等)への対応
C. 慢性期にある療養者a. 慢性期の特徴を踏まえた状態のアセスメント
b. 状態に合わせた対応・調整
c. 急性増悪の早期発見と対応
d. 社会資源の活用・調整
D. 回復期(リハビリテーション期)にある療養者a. 在宅におけるリハビリテーション
b. 生活機能・日常生活動作<ADL>のアセスメント
c. 状態に合わせた対応・調整
d. 合併症の予防と対応
e. 居住環境のアセスメントと対応・調整
f. 社会資源の活用・調整
E. 終末期にある療養者a. 症状マネジメント
b. 終末期緩和ケアの実際
c. 看取りの援助
d. 家族へのグリーフケア
6. 在宅療養において特徴的な疾病がある療養者への看護A. 小児の在宅療養者への看護a. 在宅療養継続のための療養者の健康危機管理
b. 療養者の自立支援とQOLの維持・向上(尊厳保持、成長、権利擁護<アドボカシー>を含む)のための在宅療養支援
c. 在宅療養継続のための家族支援
B. 認知症の在宅療養者への看護a. 在宅療養継続のための療養者の健康危機管理
b. 療養者の自立支援とQOLの維持・向上(尊厳保持、成長、権利擁護<アドボカシー>を含む)のための在宅療養支援
c. 在宅療養継続のための家族支援
C. 精神疾患がある在宅療養者への看護a. 在宅療養継続のための療養者の健康危機管理
b. 療養者の自立支援とQOLの維持・向上(尊厳保持、成長、権利擁護<アドボカシー>を含む)のための在宅療養支援
c. 在宅療養継続のための家族支援
D. 難病がある在宅療養者への看護a. 在宅療養継続のための療養者の健康危機管理
b. 療養者の自立支援とQOLの維持・向上(尊厳保持、成長、権利擁護<アドボカシー>を含む)のための在宅療養支援
c. 在宅療養継続のための家族支援
7. 在宅における医療管理を必要とする人と看護A. 薬物療法a. 服薬状況の把握と管理
b. 医師および薬剤師との連携
c. 糖尿病の管理
B. 化学療法、放射線療法a. 外来通院中の在宅療養者に対する援助
C. 酸素療法a. 対象の特徴
b. 機器の種類と原理
c. 合併症の予防
d. 安全管理と援助
D. 人工呼吸療法(非侵襲的換気療法)a. 対象の特徴
b. 人工呼吸器の原理・構造
c. 気道浄化のケア
d. 合併症の予防
e. 在宅における安全管理と援助
E. 膀胱留置カテーテル法a. 対象の特徴
b. 合併症の予防
c. 在宅における安全管理と援助
F. 胃瘻、経管・経腸栄養法a. 対象の特徴
b. 栄養剤の種類と特徴
c. 栄養評価
d. 合併症の予防
e. 在宅における安全管理と援助
G. 中心静脈栄養法a. 対象の特徴
b. 栄養剤の注入方法
c. 栄養評価
d. 合併症の予防
e. 在宅における安全管理と援助
H. 褥瘡管理a. 褥瘡発生のリスクアセスメントと予防
b. 褥瘡のアセスメントと処置
c. 除圧・体位変換に関する器具の種類と選択
目標3.地域包括ケアシステムにおける在宅看護の位置付けと看護の役割について基本的な理解を問う。
大項目中項目小項目
8. 療養の場の移行に伴う看護A. 医療機関との入退院時の連携a. 地域連携クリニカルパス
b. 外来との連携
c. 病棟との連携
d. 退院支援部門との連携
e. 診療所との連携
B. 施設との入退所時の連携a. 介護保険施設等の公的施設との連携
b. サービス付き高齢者向け住宅等の民間施設との連携
9. 地域包括ケアシステムにおける多職種連携A. 行政との連携a. 機関・職種の役割
b. 双方向で行う連携の目的と看護の役割
B. 地域包括支援センターとの連携a. 機関・職種の役割
b. 双方向で行う連携の目的と看護の役割
C. 居宅介護支援事業所との連携a. 機関・職種の役割
b. 双方向で行う連携の目的と看護の役割
D. 介護サービス事業所との連携a. 機関・職種の役割
b. 双方向で行う連携の目的と看護の役割
E. 住民との連携a. ボランティア等の必要性と連携
10. 在宅看護におけるケースマネジメント/ケアマネジメントA. 看護が担うケースマネジメント/ケアマネジメントの概念a. サービスの統合、ケアの継続性
b. 残存機能の維持・向上
c. 多様化したニーズへの対応
d. 意思決定支援
B. ケースマネジメント/ケアマネジメントの過程a. ニーズのアセスメント
b. ニーズに合わせたサービスの選択・計画
c. サービスを結びつける調整
d. 実施、モニタリング、評価、フィードバック
C. 社会資源の理解と活用 a. フォーマルサービスとインフォーマルサービス