平成30年看護師出題基準 精神看護学
目標1.精神保健の基本と保持・増進に向けた看護について基本的な理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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1. 精神保健の基本 | A. 精神の健康の概念 | a. 精神の健康の定義 |
b. 精神障害の一次予防・二次予防・三次予防 |
B. 心の機能と発達 | a. 精神と情緒の発達 |
b. 自我の機能 |
c. 防衛機制 |
d. 精神力動 |
e. 転移感情 |
C. 精神の健康に関する普及啓発 | a. 偏見、差別、スティグマ |
b. 精神保健医療福祉の改革ビジョン |
D. 危機<クライシス> | a. 危機<クライシス>の概念 |
b. 危機<クライシス>の予防 |
c. 危機介入 |
d. ストレスと対処 |
e. 適応理論 |
E. 災害時の地域における精神保健医療活動 | a. 災害時の精神保健医療活動 |
b. 災害時の精神保健に関する初期対応 |
c. 災害時の精神障害者への治療継続 |
F. 精神の健康とマネジメント | a. 心身相関と健康 |
b. 身体疾患がある者の精神の健康 |
c. 精神疾患がある者の身体の健康 |
d. 患者と家族の精神の健康 |
e. 保健医療福祉に従事する者の精神の健康 |
f. 心身相関の考え方に基づくホリスティックケア |
g. リエゾン精神看護 |
h. 患者、家族、保健医療福祉の専門職間の連携促進 |
目標2.主な精神疾患・障害の特徴と看護について基本的な理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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2. 主な精神疾患・障害の特徴と看護 | A. 症状性を含む器質性精神障害 | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
B. 精神作用物質使用による精神・行動の障害 | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
C. 統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害 | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
D. 気分<感情>障害 | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
E. 神経症性障害、ストレス関連障害、身体表現性障害 | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
F. 生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群 | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
G. パーソナリティ障害 | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
H. 習慣および衝動の障害 | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
I. 性同一性障害 | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
J. 知的障害<精神遅滞> | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
K. 心理的発達の障害 | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
L. 小児期・青年期に発症する行動・情緒の障害 | a. 症状と看護 |
b. 臨床検査および心理検査と看護 |
c. 薬物療法と看護 |
目標3.精神看護の対象の理解と支援のための概念について基本的な理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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3. 精神看護の対象の理解と支援のための概念 | A. 援助関係の構築 | a. 信頼関係の基礎づくり |
b. 患者-看護師関係の発展と終結 |
c. プロセスレコードの活用 |
B. セルフケアへの援助 | a. 食物・水分の摂取 |
b. 呼吸 |
c. 排泄 |
d. 清潔と身だしなみ |
e. 活動と休息 |
f. 対人関係 |
g. 安全 |
C. 生きる力と強さに着目した援助 | a. レジリエンス |
b. リカバリ<回復> |
c. ストレングス<強み、力> |
d. エンパワメント |
目標4.精神疾患・障害がある者の生物・心理・社会的側面に注目した、多角的なアセスメントに基づく看護について基本的な理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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4. 精神疾患・障害がある者への看護 | A. 脳の仕組みと精神機能 | a. 脳の部位と精神機能 |
b. 神経伝達物質と精神機能・薬理作用 |
c. ストレス脆弱性仮説 |
d. 脳と免疫機能 |
e. 睡眠障害と概日リズム<サーカディアンリズム> |
B. 心理・社会的療法 | a. 個人精神療法 |
b. 集団精神療法、集団力動 |
c. 心理教育的アプローチ |
d. 認知行動療法 |
e. 生活技能訓練<SST> |
C. B以外の治療法 | a. 電気けいれん療法 |
D. 家族への看護 | a. 家族のストレスと健康状態のアセスメント |
b. 家族の対処力とソーシャルサポートのアセスメント |
c. 家族システムのアセスメント |
d. 家族への教育的介入と支援 |
e. 患者-家族関係 |
E. 社会復帰・社会参加への支援 | a. リハビリテーションの概念 |
b. 国際生活機能分類<ICF> |
c. 長期入院患者の退院支援 |
F. 精神保健医療福祉に関する社会資源の活用と調整 | a. 精神科デイケア、精神科ナイトケア |
b. 精神科訪問看護、訪問看護 |
c. 困難事例に関する行政との連携(保健所、市町村、精神保健福祉センター) |
G. 社会資源の活用とケアマネジメント | a. 精神疾患・障害者ケアマネジメントの基本的考え方 |
b. 社会資源の活用とソーシャルサポート |
c. セルフヘルプグループ |
d. 自立支援医療 |
e. 居宅介護<ホームヘルプ>、同行援護および行動援護 |
f. 重度訪問介護 |
g. 生活介護 |
h. 短期入所<ショートステイ> |
i. 共同生活介護<ケアホーム> |
j. 生活訓練 |
k. 就労移行支援 |
l. 就労継続支援A型・B型 |
m. 共同生活援助<グループホーム> |
n. 地域生活支援事業 |
o. 精神障害者保健福祉手帳 |
目標5.精神疾患・障害がある者の人権と安全を守り、回復を支援する看護について基本的な理解を問う。
大項目 | 中項目 | 小項目 |
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5. 安全な治療環境の提供 | A. 安全管理<セーフティマネジメント> | a. 病棟環境の整備と行動制限 |
b. 自殺、自殺企図、自傷行為 |
c. 攻撃的行動、暴力、暴力予防プログラム |
d. 災害時の精神科病棟の安全の確保 |
6. 精神保健医療福祉の変遷と法や施策 | A. 患者の権利擁護<アドボカシー> | a. 当事者の自己決定の尊重 |
b. 入院患者の基本的な処遇 |
c. 精神医療審査会 |
d. 隔離、身体拘束 |
B. 精神保健医療福祉の変遷と看護 | a. 諸外国における精神医療の変遷 |
b. 日本における精神医療の変遷 |
c. 精神保健医療福祉における看護師の役割 |
C. 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律<精神保健福祉法>の運用 | a. 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律<精神保健福祉法>の基本的な考え方 |
b. 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律<精神保健福祉法>による入院の形態 |
c. 精神保健指定医 |
7. 精神保健医療福祉における多職種連携 | A. 多職種連携と看護の役割 | a. 医師、歯科医師 |
b. 保健師 |
c. 精神保健福祉士 |
d. 作業療法士 |
e. 精神保健福祉相談員 |
f. ピアサポーター |
g. 薬剤師 |
h. 栄養士 |
i. 臨床心理技術者(臨床心理士、公認心理師等) |