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令和5年看護師出題基準 成人看護学

目標1.成人各期の健康保持・増進や疾病の予防について基本的な理解を問う。
大項目中項目
(出題範囲)
小項目
(キーワード)
1. 成人の特徴と生活A. 成人期の発達の特徴
  • 身体的・心理的・社会的な特徴
  • 発達課題の特徴
B. 成人の生活
  • 家族形態の変化、家族機能
  • ライフスタイルの特徴
C. 成人を取り巻く環境
  • 社会状況の変化
  • 産業構造・労働環境の変化
2. 成人における健康の保持・増進や疾病の予防A. 生活習慣に関連する健康課題
  • 生活習慣病の要因
  • 健康問題の現状と推移
  • 健康行動、保健行動
B. 職業に関連する健康課題
  • 就労条件・環境と疾病との関係
  • 職業性疾患、作業関連疾患
C. ストレスに関連する健康課題
  • ストレスと健康
  • ストレスと対処法
目標2.急性期にある患者と家族の特徴を理解し看護を展開するための基本的な理解を問う。
大項目中項目
(出題範囲)
小項目
(キーワード)
3. 急性期にある患者と家族の看護A. 急性期にある患者と家族の特徴
  • 身体的特徴
  • 心理的特徴
  • 社会的特徴
B. 急性期における看護の基本
  • 危機的状態への支援
  • 治療の緊急度と優先度、治療選択・意思決定への支援
  • 代理意思決定支援
4. 救急看護、クリティカルケアA. 緊急度と重症度のアセスメント
  • 意識レベル、神経学的所見、全身状態
  • バイタルサイン
B. 救急看護・クリティカルケアの基本
  • 心肺停止状態への対応
  • ショックへの対応
  • 急性症状の応急処置
  • 外傷・熱傷・中毒の応急処置
  • 熱中症・低体温症への応急処置
  • 感染症への対応
5. 周術期にある患者と家族の看護A. 術前の看護
  • 手術療法の理解を促す援助
  • 手術の意思決定への援助
  • 術後合併症のリスクアセスメントと援助
  • 術前オリエンテーション
  • 不安のアセスメントと援助
  • ボディイメージ<身体像>の変容への援助
B. 術中の看護
  • 手術方法による影響と援助
  • 手術体位による影響と援助
  • 麻酔による影響と援助
  • 安全管理<セーフティマネジメント>(患者確認、ガーゼ遺残の防止)
C. 術後の看護
  • 侵襲に対する生体反応
  • 術後の鎮痛・鎮静管理
  • 創傷管理・処置
  • ドレーン管理・処置
D. 術後合併症と予防
  • 術後出血
  • 深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症
  • 呼吸器合併症
  • 感染症
  • 廃用症候群
  • 消化器合併症
E. 術後の機能障害や生活制限への看護
  • ボディイメージ<身体像>の受容への支援
  • 退院調整
  • 機能訓練
  • セルフケア能力の獲得
目標3.慢性疾患がある患者と家族の特徴を理解し看護を展開するための基本的な理解を問う。
大項目中項目
(出題範囲)
小項目
(キーワード)
6. 慢性疾患がある患者と家族の看護A. 慢性疾患がある患者と家族の特徴
  • 慢性疾患の特徴、慢性疾患の動向
  • 慢性疾患とともに生きる患者と家族の特徴
B. 慢性疾患の治療と看護の基本
  • 治療選択・意思決定への支援
  • 症状のマネジメント
  • 治療や療養の継続的な支援と連携
C. セルフケア・自己管理を促進する看護
  • セルフケア能力とセルフケア行動のアセスメント、アドヒアランスに影響する要因のアセスメント
  • 自己管理支援、セルフケア支援
  • 自己効力感、エンパワメント
D. 社会的支援の獲得への援助
  • 患者と家族の相互作用と関係性
  • 退院支援、退院調整
  • 多職種連携
  • セルフヘルプグループ・サポートグループ・家族会の活用と支援
  • 医療費助成制度の活用
目標4.リハビリテーションの特徴を理解し看護を展開するための基本的な理解を問う。
大項目中項目
(出題範囲)
小項目
(キーワード)
7. リハビリテーションの特徴と看護A. リハビリテーションの特徴
  • リハビリテーションの定義
  • リハビリテーションにおける看護の役割
  • 機能障害と分類
B. 機能障害のアセスメント
  • 生活機能障害と日常生活動作<ADL>
  • 居住環境
C. 障害に対する受容と適応への看護
  • 廃用症候群の予防
  • 日常生活動作<ADL>・活動範囲の拡大に向けた援助
  • 補助具・自助具の活用
  • 心理的葛藤への援助
D. チームアプローチと社会資源の活用
  • 多職種連携
  • 社会資源の活用
E. 患者の社会参加への支援
  • 就労条件・環境の調整
  • 社会参加を促す要素と阻害要因
目標5.がん患者と家族の特徴を理解し看護を展開するための基本的な理解を問う。
大項目中項目
(出題範囲)
小項目
(キーワード)
8. がん患者と家族への看護A. がん患者の抱える苦痛
  • 転移・浸潤に伴う身体的苦痛、身体症状に伴う活動制限
  • がんの診断や再発・転移による心理的苦痛
  • 社会的苦痛
  • スピリチュアルな苦痛
B. がん患者の集学的治療と看護
  • 手術療法と看護
  • 薬物療法と看護
  • 放射線療法と看護
  • 造血幹細胞移植と看護
  • 免疫療法と看護
C. がん患者の社会参加への支援
  • 就労継続・環境の調整
  • 社会参加を促す要素と阻害要因
  • がんサバイバー、がんサバイバーシップ
  • 社会資源の活用(ピアサポートを含む)
D. がん患者の家族の特徴と看護
  • 家族が直面する課題
  • 家族への支援
目標6.終末期にある患者、および緩和ケアを必要とする患者と家族の特徴を理解し看護を展開するための基本的な理解を問う。
大項目中項目
(出題範囲)
小項目
(キーワード)
9. 終末期にある患者および緩和ケアを必要とする患者と家族への看護A. 緩和ケアを必要とする患者と家族への看護
  • がん患者
  • 慢性心不全患者
  • 慢性呼吸不全患者
  • 難病患者
B. エンド・オブ・ライフ・ケア<end-of-lifecare>
  • 症状アセスメントとマネジメント
  • 全人的苦痛のアセスメントとマネジメント
  • 治療中止や療養の場の移行に対する意思決定支援
  • 予期的悲嘆に対するアセスメントとケア
  • アドバンス・ケア・プランニング<ACP>
  • 家族への支援
C. 臨死期の看護
  • 身体的特徴とケア
  • 精神的特徴とケア
  • 家族の悲嘆へのケア、代理意思決定支援
目標7.各機能障害のある患者の特徴および病期や障害に応じた看護について基本的な理解を問う。
大項目中項目
(出題範囲)
小項目
(キーワード)
10. 呼吸機能障害のある患者の看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • 酸素化障害
  • 換気障害
  • 呼吸運動障害
  • 生命・生活への影響
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • 動脈血ガス分析、動脈血酸素飽和度
  • 呼吸機能検査
  • 気管支鏡検査
  • 胸腔穿刺
  • 肺生検
  • 胸部エックス線検査、胸部CT検査
  • 喀痰の吸引、喀痰細胞診、喀痰培養
C. 治療を受ける患者の看護
  • 酸素療法
  • 侵襲的・非侵襲的陽圧換気
  • 肺切除術、内視鏡的肺切除術
  • 胸腔ドレナージ
  • 吸入による薬物療法
  • 薬物療法(化学療法、抗菌薬)
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • 腫瘍(肺癌、悪性中皮腫)
  • 呼吸器感染症(肺炎、気管支炎、胸膜炎、肺結核、膿胸)
  • 慢性閉塞性肺疾患<COPD>、肺気腫
  • 気管支喘息
  • 気胸
11. 循環機能障害のある患者の看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • ポンプ機能障害
  • 刺激伝導障害
  • 血管・リンパ管障害
  • 生命・生活への影響
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • 心電図
  • 心血管超音波
  • 血管造影
  • 心臓カテーテル
C. 治療を受ける患者への看護
  • 経皮的冠動脈形成術<PCI>
  • 冠動脈バイパス術<CABG>
  • 弁置換術、弁形成術
  • 大動脈内バルーンパンピング<IABP>
  • ペースメーカー
  • 植込み型除細動器
  • 血栓溶解療法、血栓除去術
  • 心臓リハビリテーション
  • カテーテル治療
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • 心不全
  • 虚血性心疾患
  • 弁膜症
  • 不整脈
  • 動脈系疾患(大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症)
  • 静脈系疾患(深部静脈血栓症、肺塞栓症)
  • 心筋炎、心膜炎
12. 消化・吸収機能障害のある患者への看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • 嚥下障害
  • 消化管機能障害
  • 膵液分泌障害
  • 胆汁分泌障害
  • 生命・生活への影響
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • 上部・下部消化管内視鏡検査
  • 超音波内視鏡検査<EUS>
  • 内視鏡的逆行性胆管膵管造影<ERCP>
  • 消化管造影検査
  • 画像検査(CT、MRI)
  • 直腸診
C. 治療を受ける患者への看護
  • 食道切除術
  • 胃切除術
  • 大腸切除術
  • 内視鏡的粘膜切除術
  • 腹腔鏡下手術
  • 人工肛門造設術
  • 術後ドレナージ
  • 胆管・胆道ドレナージ
  • 経腸栄養法
  • 中心静脈栄養法
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • 上部消化管腫瘍(食道癌、胃癌)
  • 下部消化管腫瘍(大腸癌、結腸癌)
  • 人工肛門造設後
  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、Crohn<クローン>病)
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎
  • 胆管炎、胆石症
13. 栄養代謝機能障害のある患者の看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • 肝機能障害
  • 代謝機能障害
  • 生命・生活への影響
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • 腹部超音波検査
  • 肝生検
  • 腹腔鏡
C. 治療を受ける患者への看護
  • 肝庇護療法、栄養指導、生活習慣指導
  • 抗ウイルス療法
  • 内視鏡的静脈瘤結紮術<EVL>、内視鏡的静脈瘤硬化療法<EIS>
  • 肝動脈塞栓術
  • 膵頭十二指腸切除術
  • 肝切除術
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • ウイルス性肝炎
  • 肝硬変
  • 肝癌
  • 膵炎、膵癌
  • 脂質異常症、肥満、高尿酸血症
14. 内部環境(体液量、電解質、酸塩基平衡)調節機能障害のある患者の看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • 体液量調節機能障害
  • 電解質調節機能障害
  • 酸塩基平衡調節機能障害
  • 生命・生活への影響
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • 腎機能検査(尿、血液)
  • 腎組織検査
C. 治療を受ける患者への看護
  • 食事療法
  • 急性期持続血液濾過透析
  • 血液透析
  • 腹膜透析<CAPD>
  • 腎移植
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • 急性腎不全
  • 慢性腎不全
  • 慢性腎臓病
  • 腎移植術後
  • 腎腫瘍、腎癌
15. 内分泌機能障害のある患者の看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • 甲状腺機能障害
  • 副腎機能障害
  • 下垂体機能障害
  • 血糖調節機能障害
  • 生命・生活への影響
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • ホルモン血中・尿中濃度測定
  • ホルモン負荷試験
  • 糖負荷試験<OGTT>
  • 血糖自己測定<SMBG>
C. 治療を受ける患者への看護
  • 甲状腺ホルモン療法
  • 甲状腺切除術
  • インスリン補充療法
  • 糖尿病経口薬による治療
  • 食事療法、運動療法
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • 甲状腺疾患(甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症)
  • 腫瘍(甲状腺癌、下垂体腫瘍)
  • 1型糖尿病
  • 2型糖尿病
16. 身体防御機能の障害のある患者の看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • 皮膚粘膜障害
  • 免疫機能障害(細胞性免疫、液性免疫、補体)
  • 骨髄機能障害(好中球減少症を含む)
  • 生命・生活への影響
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • プリックテスト、パッチテスト
  • 皮膚粘膜生検
  • 骨髄検査
C. 治療を受ける患者への看護
  • 減感作療法
  • 免疫抑制薬(ステロイド療法を含む)
  • 造血幹細胞移植
  • 抗ヒト免疫不全ウイルス療法
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • アレルギー性疾患
  • 自己免疫疾患(膠原病を含む)
  • 血液疾患(造血器腫瘍、貧血、骨髄腫、血小板減少症)
  • ヒト免疫不全ウイルス感染症
17. 脳・神経機能障害のある患者の看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • 生命維持活動調節機能障害
  • 運動・感覚機能障害
  • 言語機能障害
  • 高次脳機能障害
  • 生命・生活への影響
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • 脳波検査
  • 腰椎穿刺
  • 脳血管造影
  • 画像検査(CT、MRI)
C. 治療を受ける患者への看護
  • 開頭術
  • 穿頭術
  • 血管バイパス術
  • 血管内治療
  • 脳室ドレナージ術
  • 脳室-腹腔<V-P>シャント術
  • 低体温療法
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • 脳血管障害
  • 脳腫瘍
  • 脳炎、髄膜炎
  • 頭部外傷
  • 脊髄損傷
  • 筋萎縮性側索硬化症<ALS>
18. 感覚機能障害のある患者の看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • 視覚障害
  • 聴覚障害
  • 嗅覚障害
  • 味覚障害
  • 触覚障害
  • 生命・生活への影響
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • 眼底検査
  • 聴力検査
  • 経鼻内視鏡検査
  • 味覚検査
C. 治療を受ける患者への看護
  • 眼底光凝固療法
  • 網膜剝離手術
  • 眼内レンズ挿入術
  • 鼓室形成術
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • 中途視覚障害者
  • 突発性難聴
  • Ménière<メニエール>病
  • 喉頭癌
19. 運動機能障害のある患者の看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • 姿勢機能障害
  • 移動機能障害
  • 作業機能障害
  • 生命・生活への影響
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • 関節可動域<ROM>検査
  • 徒手筋力テスト<MMT>
  • 脊髄造影、椎間板造影
  • 神経ブロック
  • 筋生検
C. 治療を受ける患者への看護
  • ギプス固定
  • 牽引法
  • 人工関節置換術
  • 内視鏡下手術
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • 関節リウマチ
  • 椎間板ヘルニア
  • 四肢切断後
  • 変形性膝関節症
  • 骨折
20. 排尿機能障害のある患者の看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • 蓄尿・排尿障害
  • 生命・生活への影響
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • 尿検査(肉眼検査、試験紙法、尿比重)
  • 尿流動態検査
  • 残尿測定
  • 膀胱組織検査
  • 導尿
C. 治療を受ける患者への看護
  • 膀胱切除術
  • 前立腺切除術
  • ホルモン療法
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • 腎・尿路結石
  • 腫瘍(膀胱癌、前立腺癌)
  • 尿路感染症
  • 尿失禁
  • 前立腺肥大、前立腺炎
21. 性・生殖・乳腺機能障害のある患者の看護A. 原因と障害の程度のアセスメントと看護
  • 性・生殖機能障害(性ホルモンの異常と症状)
  • 性ホルモン欠落症状
B. 検査・処置を受ける患者への看護
  • ヒトパピローマウイルス<HPV>検査
  • 経腟超音波検査、腹部超音波検査
  • 乳房超音波検査
  • マンモグラフィー
C. 治療を受ける患者への看護
  • 勃起障害治療
  • 性交障害治療
  • 乳癌手術
  • 女性生殖器手術
  • 男性生殖器手術
  • ホルモン療法
D. 病期や機能障害に応じた看護
  • 女性生殖器の疾患(子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍)
  • 男性生殖器の疾患(勃起障害)
  • 腫瘍(乳癌、子宮体癌、子宮頸癌、卵巣癌、精巣腫瘍)