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令和5年看護師出題基準 老年看護学

目標1.加齢に伴う高齢者の生活と健康状態の変化について基本的な理解を問う。
大項目中項目
(出題範囲)
小項目
(キーワード)
1. 高齢者の理解の基本となる概念A. 老年期の発達と変化
  • ライフサイクルからみた高齢者
  • 加齢と老化
  • 老年期の発達課題
B. 加齢への適応
  • 高齢者にとっての健康と自立
  • サクセスフルエイジング
  • ノーマライゼーション
  • スピリチュアリティ
C. 高齢者のいる家族の理解
  • 家族構成とニーズの変化
  • 高齢者のいる家族の発達課題
  • 家族の機能の変化
2. 高齢者の生活A. 高齢者の機能と評価
  • 高齢者総合機能評価<CGA>
  • 日常生活動作<ADL>
  • 手段的日常生活動作<IADL>
  • 障害高齢者の日常生活自立度<寝たきり度>判定基準
  • 認知症高齢者の日常生活自立度判定基準
  • 要介護・要支援の認定と区分
  • 心理・情緒機能の評価
B. その人らしい生活の継続
  • 時代背景に関連する人生と経験の多様性、生活史
  • 生活環境
  • 生活習慣
  • 生活リズム
  • 治療・介護の必要度と生活の場
  • 多様な生活の場とリロケーション
3. 高齢者の健康A. 高齢者の健康と疾病
  • 高齢者の健康の特徴
  • 高齢者の疾病の特徴
B. 老年期における身体機能の変化
  • 恒常性(防衛力、予備力、適応力、回復力)の維持機能の低下
  • 神経系
  • 運動器系
  • 感覚器系
  • 循環器系
  • 血液・造血器系
  • 免疫系
  • 呼吸器系
  • 消化器系
  • 代謝系
  • 泌尿器系
  • 内分泌系
  • 生殖器系
C. 老年期における認知機能の変化
  • 知能
  • 記憶力、判断力、計算力、遂行力
D. 老年期における心理・社会的変化と健康への影響
  • 役割と社会活動の変化
  • 余暇活動と生きがい
  • 住宅環境
  • 就労、雇用
  • 収入、生計
4. 老年看護の基本A. 老年看護に用いられる概念・モデル・理論
  • エンパワメント
  • ストレングスモデル
  • 国際生活機能分類<ICF>
B. 老年看護の倫理
  • 高齢者差別(スティグマ、エイジズム)
  • 高齢者虐待
  • 高齢者の権利擁護<アドボカシー>
  • 安全確保と身体拘束
C. 高齢者の生活を支える制度と施策
  • 高齢者の医療の確保に関する法律<高齢者医療確保法>に基づく制度
  • 介護保険制度
  • 成年後見制度
  • 日常生活自立支援事業
  • 地域包括ケアシステム
目標2.さまざまな健康状態にある高齢者と家族の生活および健康を支える看護についての基本的な理解を問う。
大項目中項目
(出題範囲)
小項目
(キーワード)
5. 高齢者の生活を支える看護A. 高齢者のコミュニケーションの特徴と援助
  • 高齢者のコミュニケーションの特徴
  • 身体機能・認知機能・個性に応じたコミュニケーションの方法
B. 高齢者の安全な活動への援助
  • 高齢者の歩行、移動、姿勢保持の特徴
  • 活動の縮小の影響(廃用症候群、フレイル、閉じこもり)
  • 高齢者に多い事故(窒息、誤嚥、溺水、転倒・転落)
  • 身体機能・認知機能に応じた安全な活動の維持・拡大の支援
  • 身体機能・認知機能に応じた環境の整備
C. 高齢者の食事・食生活の特徴と援助
  • 高齢者の食事の特徴
  • 低栄養
  • 摂食・嚥下障害
  • 身体機能・認知機能に応じた食事と食生活の支援
D. 高齢者の排泄の特徴と援助
  • 高齢者の排泄の特徴
  • 尿失禁
  • 便秘、下痢
  • 身体機能・認知機能に応じた排泄の支援
E. 高齢者の清潔と衣生活の特徴と援助
  • 高齢者の皮膚機能の特徴
  • 高齢者の清潔と衣生活の特徴
  • 身体機能・認知機能に応じた清潔と衣生活の支援
F. 高齢者の活動と休息のバランスの特徴と援助
  • 高齢者の睡眠と生活リズムの特徴
  • 身体機能・認知機能に応じた活動と休息の支援
G. 高齢者における性<セクシュアリティ>
  • 高齢者の性機能の特徴
  • 高齢者にとっての性<セクシュアリティ>の理解と対応
6. さまざまな健康状態や受療状況に応じた高齢者の看護A. 健康の維持・増進と介護予防
  • 高齢者の保健行動の特徴
  • 高齢者の健康の維持・増進
  • 介護予防
B. 急性期の高齢者への看護
  • 急性期の高齢者の特徴
  • 急性期における高齢者の看護
C. 回復期の高齢者への看護
  • 高齢者の疾患からの回復過程の特徴
  • 急性期からの回復過程にある高齢者の看護
D. 慢性期の高齢者への看護
  • 慢性期の高齢者の特徴
  • 疾患や障害とともに生きる高齢者の看護
E. 終末期にある高齢者と家族への看護
  • 高齢者のエンド・オブ・ライフ・ケア
  • アドバンス・ケア・プランニング<ACP>
  • 苦痛の緩和と安楽への援助
  • 精神的苦痛や混乱に対する援助
  • 家族の参加と家族への支援
F. 検査を受ける高齢者の看護
  • 加齢による検査結果への影響
  • 検査を受ける高齢者への身体機能・認知機能に応じた援助
G. 外来を受診する高齢者の看護
  • 高齢者への医療面接、フィジカルアセスメント
  • 疾患・治療の理解と治療継続への援助
H. 薬物治療を受ける高齢者の看護
  • 高齢者の薬物動態の特徴
  • 高齢者の服薬行動の特徴
  • ポリファーマシー
  • 身体機能・認知機能に応じた服薬管理支援
I. 手術療法を受ける高齢者の看護
  • 高齢者に起こりやすい周手術期の反応と合併症
  • 身体機能・認知機能に応じた周手術期看護
J. リハビリテーションを受ける高齢者の看護
  • リハビリテーションを受ける高齢者の特徴
  • 身体機能・認知機能に応じたリハビリテーションにおける看護
7. 高齢者に特有な症候・疾患・障害と看護
  • ※各小項目の共通の中項目
  • A. 高齢者に特有な疾患・障害の病態と要因
  • B. 高齢者に特有な疾患・障害のアセスメント
  • C. 高齢者に特有な疾患・障害の治療
  • D. 高齢者に特有な疾患・障害の予防と看護
  • 脳血管疾患後遺症
  • 慢性閉塞性肺疾患
  • 骨粗鬆症
  • 変形性関節症
  • 骨折
  • 感染症
  • 前立腺肥大症
  • 老人性皮膚掻痒症
  • 気分障害
  • 脱水症
  • 白内障
  • 老年期に特有のその他の疾患や症候
E. 認知機能が低下した高齢者の看護
  • 認知症の種類
  • 認知症の症状
  • 日常生活への影響
  • 認知症の治療、非薬物療法
  • 認知症の予防
  • 認知症看護の基本的視点
  • 認知症高齢者と家族の支援
8. 治療・介護を必要とする高齢者の家族の看護A. 疾患や障害をもつ高齢者の家族への支援
  • 看護の対象としての家族
  • 介護者の健康と社会生活
  • 高齢者と家族の意思決定の支援
  • 介護状況と介護力の評価
  • 高齢者や家族の特徴に応じた家族への支援
目標3.多様な生活の場で高齢者の健康を支える看護について基本的な理解を問う。
大項目中項目
(出題範囲)
小項目
(キーワード)
9. 多様な場で生活する高齢者を支える看護A. 医療施設に入院する高齢者の暮らしと看護
  • 医療施設の種類と特徴
  • 入院する高齢者の暮らしの特徴と看護の役割
B. 介護保険施設に入所する高齢者の暮らしと看護
  • 介護保険施設の種類と特徴
  • 介護保険施設における健康管理
  • 入所者の暮らしの特徴と看護の役割
C. 地域でサービスを利用しながら暮らす高齢者の暮らしと看護
  • 地域密着型サービスの種類と特徴
  • 居宅サービスの種類と特徴
  • 福祉用具・介護用品の活用
  • サービスを利用する高齢者の暮らしの特徴と看護の役割
D. 生活の場を変える高齢者への支援
  • 入院時・入所時・サービス利用開始時の援助
  • 退院支援、退所支援
  • 看護職間・他職種間の情報提供、目標の共有と評価
E. 長期入院・入所高齢者の看護
  • 長期入院・入所高齢者のアセスメント
  • 長期入院・入所高齢者の生活上の課題と援助
F. 多職種連携、チームアプローチ
  • 介護職員の専門性と役割の共有
  • 多職種の中での専門性の発揮
  • 目標達成に向けた連携の方法
G. 避難生活を送る高齢者の看護
  • 避難所での生活と健康維持
  • 災害における高齢者の心理的支援