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第97回助産師国家試験

午前問題
問 31
卵管性不妊症の原因となるのはどれか。2つ選べ。
  1. 淋菌
  2. カンジダ
  3. ヘルペス
  4. クラミジア
  5. B群溶連菌
14
問 32
子宮内膜症について正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 経産婦では発症しない。
  2. 閉経後に発症しやすい。
  3. 発症リスクの1つに喫煙がある。
  4. 症状の1つに骨盤内疼痛がある。
  5. 治療法の1つに黄体ホルモン療法がある。
45
問 33
母乳生成に関与するホルモンで正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. プロスタグランジンは乳腺を増殖させる。
  2. プロゲステロンは乳腺を増殖させる。
  3. エストロゲンは乳汁を生成する。
  4. プロラクチンは乳汁を生成する。
  5. オキシトシンは乳汁を生成する。
24
問 34
新生児において核黄疸の発症リスクを増加させる因子はどれか。2つ選べ。
  1. 低血糖
  2. 低酸素血症
  3. 高カルシウム血症
  4. 低ナトリウム血症
  5. 代謝性アルカローシス
12
問 35
非妊時と比較して妊娠中期に低下するのはどれか。2つ選べ。
  1. 耐糖能
  2. 肺活量
  3. 腎血流量
  4. 機能的残気量
  5. 糸球体濾過量〈GFR〉
14
問 36
多胎妊娠について正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 二卵性双胎の約75%が二絨毛膜性である。
  2. 双胎は単胎に比べて妊娠糖尿病になりやすい。
  3. 二卵性双胎が生じる頻度は遺伝素因に無関係である。
  4. 一絨毛膜性双胎は二絨毛膜性双胎に比べて周産期死亡率が高い。
  5. 二絨毛膜性双胎は一絨毛膜性双胎に比べて双胎間輸血症候群を生じやすい。
24
問 37
新生児の脳室周囲白質軟化症について正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 早産児に多い。
  2. 初発症状はけいれんが多い。
  3. 病変は左右対称性にみられる。
  4. 診断は生後24時間以内に行う。
  5. 原因は児の高二酸化炭素血症である。
13
問 38
分娩第2期に側臥位の姿勢をとる利点はどれか。2つ選べ。
  1. 胎児の下降が早い。
  2. 陰部の浮腫が少ない。
  3. 肩甲娩出がスムーズである。
  4. 分娩介助者が会陰を保護しやすい。
  5. 骨盤を動かしながら娩出力を調節できる。
23
問 39
1歳6か月児が行うことができるのはどれか。2つ選べ。
  1. 幅跳びをする。
  2. 三輪車をこぐ。
  3. 押し車で遊ぶ。
  4. 積み木を2個積む。
  5. ままごとで役割を演じる。
34
問 40
助産所の開設と管理について医療法で規定されているのはどれか。2つ選べ。
  1. 分娩費用
  2. 臨時応急の手当
  3. 従事者の人的構成
  4. 妊産褥婦の収容人数
  5. 嘱託医師を定めること
45
次の文を読み41~43の問いに答えよ。
 在胎41週3日、正常分娩で出生した3,800gの児。出生直後は啼泣なく、筋緊張も低下していた。皮膚刺激と口鼻腔吸引を行い、吸引した羊水は混濁していた。出生から30秒後、弱い自発呼吸が認められ、心拍数80/分であった。
問 41
新生児蘇生法ガイドライン2010に基づいて管理する場合、このときの処置で適切なのはどれか。
  1. フリーフローで酸素投与
  2. バッグ・マスク換気
  3. CPAP
  4. 気管挿管
  5. 胸骨圧迫
2
問 42
生後1時間から多呼吸、陥没呼吸および呻吟が認められ始め、徐々に呼吸障害が増悪した。高濃度酸素を投与したが、中心性チアノーゼが認められたため、胸腹部エックス線撮影を行った。生後6時間に撮影した胸腹部エックス線写真(別冊 No. 2)を別に示す。
最も疑われる疾患はどれか。
問42の画像
  1. 気胸
  2. 胎便吸引症候群
  3. 一過性多呼吸〈TTN〉
  4. 呼吸窮迫症候群〈RDS〉
  5. 先天性横隔膜ヘルニア
2
問 43
生後1日に肉眼的黄疸を認めた。児の血液型はA型Rh(+)。母親はO型Rh(+)。精密検査の結果、ABO式血液型不適合による溶血性黄疸と診断され、児の交換輸血が必要となった。
交換輸血に使用する合成血の組成で最も適切なのはどれか。
  1. A型赤血球とO型血漿
  2. A型赤血球とA型血漿
  3. O型赤血球とAB型血漿
  4. AB型赤血球とO型血漿
3
次の文を読み44~46の問いに答えよ。
 25歳の初産婦。妊娠40週2日。妊娠経過は良好であった。午前5時に陣痛が発来し、午前7時に来院した。身長156cm、体重64kg(非妊時52kg)。胎児推定体重3,320g。来院時の診察にて、胎児心拍数は130bpm、第1頭位。内診所見は、子宮口4cm開大、展退度40%、Station-1、未破水で回旋異常はない。
問 44
来院時の内診所見図で正しいのはどれか。
ただし、図の上が母体腹側、下が母体背側を示し、 ◇は大泉門、Yは小泉門を表す。
1. 2.
選択肢1の画像選択肢2の画像
3. 4.
選択肢3の画像選択肢4の画像
2
問 45
午後0時の内診所見は、子宮口6cm開大、展退度50%、Station+1。陣痛間欠7分、陣痛発作30秒。午後0時30分からオキシトシン点滴静脈内注射が開始された。点滴開始後2時間で、最下点85bpm、持続時間40秒の変動一過性徐脈が1回みられた。胎児心拍数基線130bpm、基線細変動は正常である。
このときの対応で適切なのはどれか。
  1. 絶飲食にする。
  2. 体位変換を行う。
  3. 酸素を投与する。
  4. オキシトシン点滴静脈内注射を中止する。
2
問 46
その後順調に陣痛が増強し、午後4時30分に破水した。陣痛間欠1分30秒、陣痛発作60秒。内診所見は子宮口全開大、展退度100%、Station+3、回旋は正常。羊水混濁を軽度認めた。さらに2時間後に内診したが所見は変わらず、産瘤が増大している。内診後の胎児心拍数陣痛図(別冊No.3)を別に示す。
今後の方針で最も適切なのはどれか。
問46の画像
  1. 経過観察
  2. オキシトシンの増量
  3. 鉗子分娩
  4. 帝王切開
3
次の文を読み47~49の問いに答えよ。
 Aさん(38歳、初産婦)。妊娠糖尿病。妊娠中は、自己血糖測定、インスリン自己注射を行い、食事は6回の分割食とし血糖コントロールは良好であった。3,100gの児を正常分娩にて出産し母児同室中である。産褥1日。医師からインスリン注射について「今は使用しなくてよいでしょう。今後は血糖値の変化をみながら使用について判断していきましょう」と説明があった。
問 47
産褥2日。血糖値は朝食前80mg/dL、朝食後2時間120mg/dL であった。助産師が訪室すると直接授乳を行っている。
このときの対応で適切なのはどれか。
  1. このまま経過を観察する。
  2. 飴をなめるように促す。
  3. 直ちに母乳を中止する。
  4. 直ちにインスリン注射の準備をする。
1
問 48
産褥6日。母乳分泌は良好で、授乳は母乳のみで行っている。児の体重は3,150g、経過は順調である。1日の摂取エネルギーは1,800kcal。退院後、食事療法で血糖コントロールを行うことになった。
退院指導で適切なのはどれか。
  1. 「授乳前には軽い食事を摂るといいですよ」
  2. 「授乳を30分程度で切り上げて血糖値の変動を抑えましょう」
  3. 「母乳分泌量が増えてもこのまま1,800kcalを維持しましょう」
  4. 「母乳を続けた方が、将来Aさんが糖尿病になりにくくなります」
4
問 49
出産後6か月、定期検査のため来院し、血糖値は正常であった。Aさんは「退院後は自分の食事療法と初めての育児で毎日が大変でした。でも、最近は自分なりの育児ができるようになり、母乳哺育で頑張っています。次の妊娠のことを考えています」と言う。
Aさんへの説明として最も適切なのはどれか。
  1. 「妊娠するたびに妊娠糖尿病は重症化します」
  2. 「授乳中の避妊には低用量ピルを使いましょう」
  3. 「お子さんたちは糖尿病になる心配はないでしょう」
  4. 「次の妊娠は血糖コントロールが良い時にしましょう」
4
次の文を読み50~52の問いに答えよ。
 36歳の2回経産婦。妊娠経過は順調であった。妊娠39週5日、2,680gの児を正常分娩で出産した。会陰裂傷はなく、出血量は250mLであった。乳房の形はⅡa、短乳頭であった。前回は人工栄養であったが、今回は母乳栄養を希望している。
問 50
産褥1日。訪室すると、下腹部をおさえ顔をしかめて直接授乳を行っていた。授乳前の診察で子宮底の高さ臍下3横指、硬度良好、悪露は血性で少量、凝血塊はない。
このときの対応で適切なのはどれか。
  1. 子宮収縮抑制薬の投与を医師と相談する。
  2. 今回の授乳を一時中断する。
  3. 輪状マッサージを行う。
  4. ベッド上安静とする。
2
問 51
産褥3日。両乳房は全体的に温かく硬い感触である。乳管口の開口数は3~4本で、乳輪部の圧迫で乳汁がにじむ。左乳頭に水疱がある。立て抱きで授乳しており、児頭が不安定になっている。「お乳が張って痛いし、赤ちゃんもうまく吸えないみたいです」と言う。体温37.0℃、脈拍78/分。子宮収縮は良好である。
このときの褥婦への対応で適切なのはどれか。
  1. 消炎鎮痛薬の投与を医師と相談する。
  2. 乳房全体を冷罨法する。
  3. 脇抱きで授乳をする。
  4. 直接授乳を中止する。
3
問 52
産褥5日。1日の授乳回数は10回程度で母乳のみである。左乳頭の亀裂はあるが、痛みは自制内で授乳は続けていた。授乳後に両乳房の緊満は軽減する。褥婦から「家に帰ってからおっぱいに傷ができたらどうしたらいいですか」と質問があった。児の体重は2,573gで、前日から20g増加している。経過は順調である。
翌日に退院予定の褥婦に対する授乳の指導で適切なのはどれか。
  1. 3時間ごとの授乳
  2. 乳房温湿布
  3. 哺乳瓶授乳
  4. カップ授乳
4
次の文を読み53~55の問いに答えよ。
 県の女性健康支援センターでは、5年前から電話相談を週2日実施している。電話相談は8名の助産師が輪番制で対応しており、相談日には1名が担当している。
問 53
52歳の女性から電話相談があった。最近、すぐイライラしたり、動悸がしたりして、なんとなく体調が悪い。長女が結婚して夫婦2人の生活になり、夫は仕事で忙しく、ほとんど話を聞いてもらえない。内科を何度も受診したが、薬だけが増え症状は改善されないという。
対応として適切なのはどれか。
  1. 「精神科を受診してみませんか」
  2. 「薬を一度やめてみてはいかがですか」
  3. 「長女夫婦と同居してはいかがでしょうか」
  4. 「心配事について一緒に整理してみましょうか」
4
問 54
助産師は女性からの相談を30分傾聴し、断続した不正性器出血があり、閉経が近いと考えていること、体調不良について相談する人が周囲にいないことが分かった。
女性へのアドバイスで優先されるのはどれか。
  1. 婦人科の受診
  2. 心理カウンセリングの利用
  3. 更年期女性を対象とした健康教室への参加
  4. 女性健康支援センターの電話相談の継続的利用
1
問 55
電話相談の開始当初は、妊娠、出産や子育てに関する相談が主であった。1年ほど前から、50歳前後の女性からの不眠、頭痛、のぼせ、憂うつ、物忘れなどに関する相談件数が増え、約半数を占めている。そのため、女性健康支援センターでは相談を担当している助産師を対象に研修会を実施することになった。
研修内容として最も適切なのはどれか。
  1. 脳血管疾患について
  2. 月経前症候群について
  3. エストロゲン欠乏症状について
  4. Alzheimer〈アルツハイマー〉病について
3
1-30
31-55