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第106回保健師国家試験

午後問題
問 1
住民が主体となって設立する組織はどれか。
  1. 児童委員の連絡会
  2. 母子保健推進員会
  3. 公募委員による健康増進計画協議会
  4. 障害者支援のための特定非営利活動法人
4
問 2
地域における関係機関の連携を促すために最も有効なアプローチはどれか。
  1. 患者会の設立支援
  2. 議会へのロビー活動
  3. 地域ケア会議の設定
  4. ボランティアの育成
3
問 3
地域住民のエンパワメントのために行う保健師の活動はどれか。
  1. 健康格差に関する調査の実施
  2. 地区踏査による地域情報の収集
  3. 重度の障害児を対象とした家庭訪問の実施
  4. 住民による子育てに関する社会資源マップ作成の支援
4
問 4
Aさん(42歳、初妊婦、会社員)。「最近、他市から引っ越してきた」と母子健康手帳を持って市保健センターに来所した。保健師が面接したところ、Aさんは妊娠8か月、夫と2人暮らし、出産する予定の病院の変更はなく、出産後は1年間育児休業を取得し、復職を希望しているとわかった。
この時、保健師がAさんに確認する内容で優先度が高いのはどれか。
  1. 両親学級の受講状況
  2. 希望する保育所の有無
  3. 出産後の支援者の有無
  4. 出産する予定の病院の情報
3
問 5
地域アセスメントを行う際、地域の健康に影響する背景や要因を把握するために、既存の統計資料よりも保健師の地域活動から得ることが適切な情報はどれか。
  1. 生活環境
  2. 主観的健康観
  3. 地域の主要疾病
  4. 年齢別人口構成
1
問 6
市の保健師は、10名参加の6か月コースの糖尿病予防事業を開始した。グループ面接で参加者から「みんなで参加したから継続できた。あと1か月で事業が終了するが、今後1人で生活改善が維持できるか不安だ」という声が聞かれた。
参加者が事業終了後も改善した生活習慣が維持できるようにするための保健師の対応で最も適切なのはどれか。
  1. 参加者の家庭訪問
  2. 次年度の健康診査の受診勧奨
  3. 糖尿病予防食のレシピ集の配布
  4. 参加者同士のセルフヘルプグループの立ち上げへの支援
4
問 7
在胎35週、体重2,000gで出生した児。生後4か月1日で4か月児健康診査を受診した。
この時の状況で経過観察が必要なのはどれか。
  1. 指しゃぶりをする。
  2. あやしても笑わない。
  3. 体重が5,300gである。
  4. おもちゃに手を伸ばさない。
2
問 8
Aさん(17歳、女子)。保健センターにAさんの母親が来所し「Aが『学校でみんなが私の噂をしている』と言い、3か月前から不登校になっている。最近は自室から独り言が聞こえ、昼夜逆転の生活で部屋から出てこない。このままでは引きこもりになってしまう」と保健師に話した。
母親への保健師の支援で適切なのはどれか。
  1. 精神障害者の家族会の参加を勧める。
  2. 保健所の精神保健福祉相談を勧める。
  3. Aさんと日中に少しずつ外出することを勧める。
  4. 不登校になる前の学校での様子を確認するよう勧める。
2
問 9
Aさん(19歳、女性)。発達障害と軽度知的障害があり、精神障害者保健福祉手帳を取得している。特別支援学校を卒業後、Aさんは「行くところがない」と言い、終日自宅で過ごしている。母親が「このままで良いのだろうか」と市の保健師に相談した。
Aさんに社会参加を促すため、保健師が勧める障害福祉サービスで適切なのはどれか。
  1. 自立訓練
  2. 就労移行支援
  3. 地域移行支援
  4. 地域活動支援センター
4
問 10
難病の患者に対する医療等に関する法律〈難病法〉に定める難病対策地域協議会で正しいのはどれか。
  1. 構成員に患者の家族が含まれる。
  2. 医療費助成の支給認定を行っている。
  3. 患者や家族への医療情報の提供を目的とする。
  4. 都道府県、保健所を設置する市及び特別区に設置の義務がある。
1
問 11
歯科口腔保健の推進に関する法律に基づく基本的事項の目標とライフステージの組合せで正しいのはどれか。
1.
口腔状態の向上
乳幼児期
2.
歯の喪失防止
学童期
3.
健全な歯・口腔の育成
成人期
4.
口腔機能の維持・向上
高齢期
4
問 12
大型の石材を建築材料に加工する工場で、設置されている石材加工用の機械に防振ゴムを取り付け、工場内の騒音の低減を図った。
この対策に該当するのはどれか。
  1. 健康管理
  2. 作業環境管理
  3. 作業管理
  4. 総括管理
2
問 13
腸管出血性大腸菌による食中毒で正しいのはどれか。
  1. 潜伏期は6~24時間である。
  2. 加熱が不十分な牛肉が原因となることが多い。
  3. 合併症である溶血性尿毒症症候群〈HUS〉の発症は成人に多くみられる。
  4. 平成29年(2017年)の食中毒事件数はカンピロバクターが原因のものよりも多い。
2
問 14
レジオネラ症患者発生の届出を受けた保健所が感染の原因を調査する際に、最も重要な情報はどれか。
  1. 入浴施設の利用歴
  2. 発症前の食事内容
  3. 蚊による刺咬の有無
  4. レジオネラ症患者との接触歴の有無
1
問 15
厚生労働省が定める過重労働による健康障害防止のための総合対策はどれか。
  1. 毎月の健康診断
  2. 運動指導プログラムの作成
  3. 健康増進サービス機関の活用
  4. 時間外・休日労働時間の削減
4
問 16
陽性反応的中度が上昇する理由で適切なのはどれか。
  1. 疾患の治療法が進歩した。
  2. 疾患の有病率が上昇した。
  3. 検査を受けた人数が増加した。
  4. 検査の感度は変わらず特異度が低下した。
2
問 17
平成28年(2016年)の国民健康・栄養調査の糖尿病に関する統計で正しいのはどれか。
  1. 糖尿病が強く疑われる者は約1,000万人である。
  2. 40歳以上で糖尿病が強く疑われる者の割合は、男性よりも女性が高い。
  3. 糖尿病が強く疑われる者のうち、糖尿病治療を受けている者の割合は40%以下である。
  4. 30歳以上で糖尿病が強く疑われる者の割合は、女性では年齢に関係なく一定である。
1
問 18
結核の有病者数の年次推移を表す図表で適切なのはどれか。
  1. 散布図
  2. 円グラフ
  3. 帯グラフ
  4. 折れ線グラフ
4
問 19
学校保健行政に関する内容と法律の組合せで正しいのはどれか。
1.
学校医の配置
労働安全衛生法
2.
特別支援教育
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉
3.
教職員の健康診断
学校保健安全法
4.
不登校児童生徒の支援
教育基本法
3
問 20
平成24年(2012年)に制定された子ども・子育て支援新制度に含まれるのはどれか。
  1. 子どもの事故予防強化
  2. 認定こども園制度の改善
  3. マタニティマークの配布
  4. 妊娠期からの児童虐待防止
  5. 医療的ケアを必要とする子どもへの支援の向上
2
問 21
1歳6か月児健康診査で確認するのはどれか。
  1. 丸を描ける。
  2. 自分の名前が言える。
  3. 一人でパンツが脱げる。
  4. 自分でコップを持って水が飲める。
  5. ままごとなどのごっこ遊びができる。
4
問 22
乳児期の育児支援について検討するために、4か月児の保護者を対象にグループインタビューを実施した。
その結果から得られた事項で、プリシード・プロシードモデルの準備要因はどれか。
  1. 育児は楽しいと思う。
  2. 家事は夫婦で分担する。
  3. 子育てサークルに参加する。
  4. かかりつけの小児科医がいる。
  5. 父親を対象とした育児教室に参加する。
1
問 23
高齢者の医療の確保に関する法律に基づいて市町村が行う事業はどれか。
  1. がん検診
  2. 歯周疾患検診
  3. 特定健康診査
  4. 就労者の定期健康診査
  5. 生活保護受給者の検診
3
問 24
市では、生活習慣病のハイリスク者である40歳から60歳でBMI25以上の者を対象に、行動変容を促し肥満を改善することを目的として、毎週1回、1クール6回の生活習慣病予防教室を開催した。
アウトカム評価のための指標はどれか。
  1. 各回の参加率
  2. 参加者の満足度
  3. 運営にかかった費用
  4. 教室を担当した職員数
  5. 参加者の6か月後のBMI
5
問 25
地域ケアシステムの発展過程で、第1段階に含まれる活動内容はどれか。
  1. ケアサービスの量的拡大
  2. 住民の健康課題とニーズの把握
  3. 地域課題に必要なケアシステムの予算確保
  4. ケアサービスの質向上のための定期的な会議の開催
  5. 地域ケアシステムの運営に必要なマンパワーの確保
2
問 26
症例対照研究で正しいのはどれか。
  1. 寄与危険の近似値を推定できる。
  2. 研究対象とする疾病が治癒した者を対照群とする。
  3. 症例群と対照群の過去の要因曝露状況を比較する。
  4. 症例群と対照群を追跡調査して死亡率を比較する。
  5. 症例群に試験薬、対照群に偽薬〈プラセボ〉を投与する。
3
問 27
割合の差の検定に用いるのはどれか。
  1. t検定
  2. 回帰分析
  3. 一元配置分散分析
  4. x2〈カイ2乗〉検定
  5. Wilcoxon〈ウィルコクソン〉の順位和検定
4
問 28
標準化死亡比〈SMR〉で正しいのはどれか。
  1. 人口の大きな集団ほど高くなる。
  2. 高齢化率の高い集団ほど高くなる。
  3. 昭和60年モデル人口を基準人口として用いる。
  4. 計算には観察集団の年齢階級別人口が必要である。
  5. 直接法による年齢調整死亡率の計算過程で得られる。
4
問 29
平成28年(2016年)の日本の人口動態統計における自殺死亡で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 男性の死亡率は女性よりも高い。
  2. 20~24歳の死因の第1位である。
  3. 死因順位別死亡数は第5位である。
  4. 自殺死亡率は10年前よりも増加している。
  5. 男性の死亡率が最も高い年齢階級は40~44歳である。
12
問 30
児童に感染症の疑いがある場合の養護教諭の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 学級閉鎖の期間を決定する。
  2. 全学級に保健だよりを配布する。
  3. 保健所に出席停止の措置を連絡する。
  4. 当該児童の保護者に出席停止を指示する。
  5. 当該児童の保護者に医療機関受診を勧奨する。
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1-30
31-55