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第96回保健師国家試験

午後問題
問 31
労働安全衛生マネジメントシステムの運営で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 産業医が事業場の安全衛生方針を表明する。
  2. 事業者は安全衛生計画を文書によって定める。
  3. 請負関係を除いた事業場を一つの単位として実施する。
  4. 事業場における自主的な安全衛生活動の促進を目的とする。
  5. 従業員数50人以上の事業場での実施が義務付けられている。
24
問 32
A町で大規模な噴火災害が発生し、被災者は隣りのB市に建設された仮設住宅へ入居した。
B市の保健師が行う仮設住宅の住民への支援で適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 心のケアは高齢者を優先させる。
  2. 独居の高齢者には施設入所を勧める。
  3. 障害者への支援はA町の保健師に任せる。
  4. 全ての仮設住宅を巡回訪問し健康相談を行う。
  5. 閉じこもり予防を目的とした住民交流会を定期的に開く。
45
問 33
学校における保健主事の役割はどれか。2つ選べ。
  1. 救急薬品の管理
  2. 学校保健委員会の運営
  3. 保健に関する校内研修の企画
  4. 感染症発生時の学級閉鎖の決定
  5. 学校給食を活用した食に関する指導
23
問 34
健康日本21の市計画を住民参加のもとで策定することとした。
住民参加の方法で適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 計画策定の過程で住民懇談会を行う。
  2. 市民相談担当職員を策定委員に選任する。
  3. 計画素案についてパブリックコメントを求める。
  4. 市民委員は健康づくり推進員の中から選任する。
  5. 毎年実施している市民健康意識調査の結果を計画に盛り込む。
13
問 35
病原微生物が関与する疾患はどれか。2つ選べ。
  1. 胃潰瘍
  2. 膵臓癌
  3. 大腸癌
  4. 子宮体癌
  5. 成人T細胞白血病〈ATL〉
15
次の文を読み36~38の問いに答えよ。
 41歳の男性。特定健康診査で腹囲90cm、BMI25、血圧138/88mmHg、空腹時血糖108mg/dLであった。他の検査項目は基準範囲内であり、服薬歴はない。日頃の運動習慣はない。週に4日、350mLの缶ビール1本を晩酌している。
問 36
男性の特定健康診査後の対応で適切なのはどれか。
  1. 情報提供
  2. 積極的支援
  3. 動機づけ支援
  4. 精密検査受診勧奨
2
問 37
男性は検診結果を見て「生活習慣を改善しようと思う」と言う。
最初の対応で適切なのはどれか。
  1. 「毎日運動しましょう」
  2. 「晩酌の日を減らしましょう」
  3. 「今後ゆっくり目標を考えていきましょう」
  4. 「小さなことでも改善できそうなことをあげてみましょう」
4
問 38
1か月後、男性から「ウォーキングを毎日30分やるつもりだったが、実際は1週間に3回程度しかできない。体重もほとんど減らないからもう止めたい」と電話があった。
このときの支援で最も適切なのはどれか。
  1. 今できていることを認める。
  2. ウォーキング教室の受講を勧める。
  3. 本人の意思を尊重し、保健指導を終了する。
  4. もう一度ウォーキングに取り組むように促す。
1
次の文を読み39~41の問いに答えよ。
 人口10万5千人の市。高齢化率21%。介護保険の認定を受ける高齢者は増加傾向にある。介護者が交流したいという意見に基づき、月1回保健センターで介護者の介護負担感軽減を目標に「介護者の集い」を行っている。毎回20人以上が参加し男性の参加はない。市内は5つの地区に分かれ、各地区には集会所がある。
問 39
「介護者の集い」の目標達成状況を評価したいと考えた。
指標として適切なのはどれか。2つ選べ。
  1. 要介護度状況
  2. 新規参加者数
  3. ストレス対処状況
  4. 介護に対する困難感
  5. ショートステイ利用状況
34
問 40
今後の介護者支援を検討するために、介護者の負担を把握する目的で要介護認定者のいる世帯への調査を実施することとした。
調査項目で優先度が高いのはどれか。
  1. 介護時間
  2. 福祉用具貸与状況
  3. 介護技術の習得状況
  4. 要介護認定結果の満足度
1
問 41
調査の結果、市内の男性介護者の割合が増加しているkと、介護負担感は女性介護者よりも男性介護者が高いことがわかった。保健師は男性介護者への支援を充実させたいと考えた。
適切なのはどれか。
  1. 地区の集会所で男性向け介護講習会を行う。
  2. 男性介護者を対象とした健康診査事業を実施する。
  3. 従来の介護者の集いを男性向けの集いに変更する。
  4. 男性が介護している要介護者には施設入所サービスを優先する。
1
次の文を読み42~44の問いに答えよ。
 58歳の男性。地域包括支援センターに82歳の母親のことで相談があった。母親は半年前に父親ががんで亡くなった後1人で暮らしている。同居を提案したが、住み慣れた家が良いといって応じていない。「先週、母親の家を訪ねたとき、家事などはどうにかできているんですが、物忘れがひどくなったと感じたんです。それで母親と一緒にかかりつけ医を受診したところ経過を見るように言われました」と話した。母親が住む町は人口1万2,000人で高齢者のいる世帯のうち35%が独居である。
問 42
男性は「どんなサービスがあるのかわからない。今利用できるものを教えてほしい」と言う。
助言内容として適切なのはどれか。
  1. 訪問介護
  2. 訪問看護
  3. 介護予防事業
  4. 通所介護(デイサービス)
3
問 43
保健師は男性の来る日に合わせて母親の家を訪問した。男性は「母親がもじもじしていて変だと思っていたらトイレに間に合わなかった。こんなことは初めてでショックだった」と真っ先に話した。
最初の対応で適切なのはどれか。
  1. 「高齢者の特徴です」
  2. 「専門医を受診しましょう」
  3. 「おむつの準備をしましょう」
  4. 「ご家族なら誰でも動揺しますよ」
4
問 44
3か月後、保健師が男性にその後の様子を聞くと「母親の状況は落ち着いている。なるべく家を訪ねるようにしているがやはり一人暮らしなので心配だ」と言う。保健師は町の高齢者の状況も踏まえ、独居高齢者を支える仕組みづくりが必要だと考えた。
適切でないのはどれか。
  1. 配色サービスの実施
  2. 見守り支援員の育成
  3. 閉じこもり予防事業の実施
  4. 訪問リハビリテーションの実施
4
次の文を読み45~47の問いに答えよ。
 高齢者の自殺が相次いだことから、県議会で高齢者の自殺予防対策が必要であると議論され、県は自殺予防のモデル事業を実施することとなった。保健所から町に事業実施の打診があり、町では予防活動を企画するためのプロジェクトチームを作ることとした。
問 45
町のプロジェクトチームに参加を求める機関で優先度が高いのはどれか。
  1. 町議会
  2. 県医師会
  3. 社会福祉協議会
  4. 精神保健福祉センター
4
問 46
プロジェクトチームでは、まず高齢者自殺の実態調査と老人性うつ病との疫学調査を行い、高齢者の自殺と老人性うつ病との間には関連があることが明らかになった。この結果を受けて町では一次予防重視の事業を実施することとした。
モデル事業の内容で適切でないのはどれか。
  1. 心の健康づくり講演会の実施
  2. うつ病早期発見のための健康診査の実施
  3. 保健師と民生委員とが連携した高齢者世帯への訪問
  4. 高齢者の引きこもり防止を目的とした健康教室の開催
2
問 47
町ではモデル事業に取り組んだ結果、高齢者の自殺による死亡が減少した。この結果を受けた県の取り組みで適切なのはどれか。
  1. 他市町村での事業の実施
  2. 県内単身高齢者の実態調査
  3. 保健所保健師による高齢者世帯の訪問
  4. 保健師を対象とするメンタルヘルス研修会の開催
1
次の文を読み48~50の問いに答えよ。
 飲酒の肺がん罹患に及ぼす影響を調べるために症例対照調査を実施した。肺がん患者100人の中で飲酒していた者は40人であり、対照群100人の中で飲酒をしていた者は20人であった。
問 48
オッズ比はどれか。
  1. 20.0
  2. 2.7
  3. 2.0
  4. 0.2
2
問 49
肺がんは喫煙との関連があるため、飲酒と肺がんの結果を喫煙群と非喫煙群に分けて、再度オッズ比を計算した。その結果、いずれもオッズ比は1.0となった。
この結果の解釈として適切なのはどれか。
  1. 飲酒と喫煙は関連がある。
  2. 飲酒と肺がんとは関連がある。
  3. 喫煙と肺がんとは関連がない。
  4. 喫煙以外の要因を検討する必要がある。
1
問 50
飲酒と肺がんとの関係を調べるために、喫煙群と非喫煙群とに分けて調べた方法はどれか。
  1. 制限
  2. 層化
  3. 無作為化
  4. マッチング
2
1-30
31-50