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第110回看護師国家試験

午前問題
問 31
ソーシャルサポートのうち、情緒的サポートはどれか。
  1. 傾聴する。
  2. 情報提供する。
  3. 外出に付き添う。
  4. 経済的支援をする。
1
問 32
看護過程における情報収集で適切なのはどれか。
  1. 既往歴は情報に含めない。
  2. 看護計画立案後も情報収集を継続する。
  3. 看護問題を特定してから情報収集を開始する。
  4. 不安の内容はclosed question〈閉じた質問〉で情報収集する。
2
問 33
漸進的筋弛緩法の目的はどれか。
  1. 気道の確保
  2. 緊張の緩和
  3. 麻痺の改善
  4. 全身麻酔の導入
2
問 34
尿失禁の種類と対応の組合せで正しいのはどれか。
1.
溢流性尿失禁
排尿間隔の記録
2.
機能性尿失禁
骨盤底筋訓練
3.
切迫性尿失禁
下腹部への軽い刺激
4.
反射性尿失禁
間欠的自己導尿
4
問 35
成人の睡眠中に分泌が増加するホルモンはどれか。
  1. アドレナリン
  2. オキシトシン
  3. 成長ホルモン
  4. 甲状腺ホルモン
3
問 36
患者の状態と寝衣の特徴との組合せで適切なのはどれか。
1.
発熱がある患者
防水性のもの
2.
開腹術直後の患者
上着とズボンに分かれたもの
3.
意識障害のある患者
前開きのもの
4.
下肢に浮腫のある患者
足首にゴムが入っているもの
3
問 37
成人の前腕に静脈留置針を穿刺するときの刺入角度で適切なのはどれか。
  1. 10~20度
  2. 30~40度
  3. 50~60度
  4. 70~80度
1
問 38
生体検査はどれか。
  1. 喀痰検査
  2. 脳波検査
  3. 便潜血検査
  4. 血液培養検査
2
問 39
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉において、重症急性呼吸器症候群〈SARS〉の分類はどれか。
  1. 一類感染症
  2. 二類感染症
  3. 三類感染症
  4. 四類感染症
2
問 40
Aさん(63歳、男性)は、右肺癌で化学療法を受けていたが、右腕を動かしたときに上腕から肩にかけて痛みが生じるようになった。検査を行ったところ骨転移が認められ、疼痛の原因と判断された。WHO3段階除痛ラダーに基づいてがん疼痛のコントロールを開始することになった。
この時点でAさんに使用する鎮痛薬で適切なのはどれか。
  1. 非オピオイド鎮痛薬
  2. 弱オピオイド鎮痛薬
  3. 強オピオイド鎮痛薬
  4. 鎮痛補助薬
1
問 41
Aさん(24歳、男性)は、突然出現した胸痛と呼吸困難があり、外来を受診した。意識は清明。身長180cm、体重51kg、胸郭は扁平である。20歳から40本/日の喫煙をしている。バイタルサインは、体温36.2℃、呼吸数20/分(浅い)、脈拍84/分、血圧122/64mmHgである。
胸部エックス線写真(別冊No.1)を別に示す。
Aさんの所見から考えられるのはどれか。
問41の画像
  1. 抗菌薬の投与が必要である。
  2. 胸腔ドレナージは禁忌である。
  3. 右肺野の呼吸音は減弱している。
  4. 胸腔内は腫瘍で占められている。
3
問 42
Aさん(50歳、男性)は肝硬変と診断され、腹水貯留と黄疸がみられる。
Aさんに指導する食事内容で適切なのはどれか。
  1. 塩分の少ない食事
  2. 脂肪分の多い食事
  3. 蛋白質の多い食事
  4. 食物繊維の少ない食事
1
問 43
Cushing〈クッシング〉症候群の成人女性患者にみられるのはどれか。
  1. 貧血
  2. 月経異常
  3. 体重減少
  4. 肝機能低下
2
問 44
Aさん(64歳、男性)は、肺炎のため抗菌薬の投与目的で入院となった。治療開始後3日に全身の皮膚、眼瞼結膜および口腔粘膜に紅斑と水疱が出現した。バイタルサインは、体温38.5℃、呼吸数24/分、脈拍80/分、血圧124/80mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉96%(room air)であった。
Aさんに出現している症状から考えられる病態はどれか。
  1. 後天性表皮水疱症
  2. Sjögren〈シェーグレン〉症侯群
  3. 全身性エリテマトーデス
  4. Stevens-Johnson〈スティーブンス・ジョンソン〉症候群
4
問 45
膝関節鏡検査の説明として適切なのはどれか。
  1. 「外来の処置室で行います」
  2. 「関節内に空気を入れます」
  3. 「検査後1日は入浴できません」
  4. 「検査後に下肢の麻痺が起こることはありません」
3
問 46
高齢者の自立度を手段的日常生活動作〈IADL〉尺度を用いて評価した。
この尺度にある項目はどれか。
  1. コミュニケーション
  2. 自分の服薬管理
  3. トイレ動作
  4. 階段昇降
2
問 47
加齢の影響を受けにくく、高齢になっても維持されやすい認知機能はどれか。
  1. 感覚記憶
  2. 短期記憶
  3. 結晶性知能
  4. 流動性知能
3
問 48
Aさん(80歳、男性)は、1人暮らし。高血圧症で内服治療をしているが健康状態や認知機能に問題はなく、日常生活動作〈ADL〉は自立している。毎朝30分の散歩と買い物を日課とし、週1回は老人クラブでゲートボールをしている。Aさんは受診の際に看護師に「最近、昼食後に居眠りをしてしまう。今は大丈夫だが、このままだと夜眠れなくなるのではないか」と話した。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。
  1. 昼食後にも散歩を促す。
  2. 主治医に相談するよう勧める。
  3. 老人クラブの参加回数を増やすよう勧める。
  4. 30分程度の昼寝は夜の睡眠に影響はないと伝える。
4
問 49
加齢に伴う血管壁の硬化による血圧への影響はどれか。
  1. 収縮期血圧は上昇し、拡張期血圧は低下する。
  2. 収縮期血圧は低下し、拡張期血圧は上昇する。
  3. 収縮期血圧も拡張期血圧も上昇する。
  4. 収縮期血圧も拡張期血圧も低下する。
1
問 50
加齢によって高齢者に便秘が起こりやすくなる原因で適切なのはどれか。
  1. 経口摂取量の低下
  2. 味覚の閾値の低下
  3. 腸管での水分吸収の低下
  4. 直腸内圧感受性の閾値の低下
1
問 51
高齢者がMRI検査を受ける前に、看護師が確認する内容で適切なのはどれか。
  1. 「夜はよく眠れますか」
  2. 「義歯を装着していますか」
  3. 「呼吸が苦しいことはありますか」
  4. 「水を飲むときにむせることはありますか」
2
問 52
養育医療が定められている法律はどれか。
  1. 児童福祉法
  2. 母子保健法
  3. 発達障害者支援法
  4. 児童虐待の防止等に関する法律
2
問 53
乳幼児身体発育調査による、身体発育曲線のパーセンタイル値で正しいのはどれか。
  1. 3パーセンタイル未満の児は、要精密検査となる。
  2. 50パーセンタイルは同年齢同性の児の平均値を示す。
  3. 10パーセンタイルは同年齢同性の児の平均より10%小さいことを示す。
  4. 75パーセンタイル以上90パーセンタイル未満の児は、要経過観察となる。
1
問 54
Aちゃん(11歳、女児)は、5日前から両側の眼瞼浮腫と急な体重増加があり、尿量が少ないため来院した。高度の蛋白尿もみられたため入院し、ネフローゼ症候群と診断されステロイド治療の方針となった。
現時点でのAちゃんへの看護で適切なのはどれか。
  1. 水分摂取を促す。
  2. 病院内を散歩して良いと伝える。
  3. 糖分の摂取制限があることを伝える。
  4. 一時的に満月様顔貌になることを説明する。
4
問 55
子どもの遊びで正しいのはどれか。
  1. 身体機能の発達を促す。
  2. 1歳でごっこ遊びが多くみられる。
  3. 感覚遊びは8歳ころからみられるようになる。
  4. テレビの長時間視聴は乳児の言語発達を促す。
1
問 56
日本の人口動態統計における妊産婦死亡について正しいのはどれか。
  1. 出生10万対で示す。
  2. 出産後1年までの女性の死亡をいう。
  3. 平成28年(2016年)の妊産婦死亡率は、10.1である。
  4. 間接産科的死亡に比べて、直接産科的死亡による死因が多い。
4
問 57
更年期女性のホルモン補充療法によってリスクが低くなるのはどれか。
  1. 乳癌
  2. 骨粗鬆症
  3. 子宮体癌
  4. 静脈血栓症
2
問 58
妊娠の初期と後期のどちらの時期にも起こるマイナートラブルはどれか。
  1. 下肢静脈瘤
  2. 搔痒感
  3. つわり
  4. 頻尿
4
問 59
早期新生児の生理的黄疸で正しいのはどれか。
  1. 生後24時間以内に出現し始める。
  2. 皮膚の黄染は、腹部から始まる。
  3. 生後4、5日でピークとなる。
  4. 便が灰白色になる。
3
問 60
都道府県知事の任命を受けて、精神保健福祉センターで精神障害者や家族の相談を行うのはどれか。
  1. ゲートキーパー
  2. ピアサポーター
  3. 精神保健福祉相談員
  4. 退院後生活環境相談員
3