第101回保健師国家試験
午後問題
問 1
平成24年(2012年)の衛生行政報告例における保健師の就業場所の構成割合で、市町村、保健所の次に多いのはどれか。
- 病院
- 事業所
- 社会福祉施設
- 訪問看護ステーション
2
問 2
日本の平成24年(2012年)の人口について正しいのはどれか。
- 総人口は前年より増加している。
- 出生数は100万人を超えている。
- 年少人口の割合は10%以下である。
- 世界で人口の多い国上位5位以内である。
2
問 3
Aさん(40歳、男性、会社員)。Aさんは特定健康診査で、腹囲84cm、BMI26、血圧140/85mmHgであり、動機付け支援の対象となった。「仕事でストレスが溜まり、夜食を食べずにはいられない。夜食がお腹に残り朝食は食べられない。残業が多く、今の生活は変えられない」と言う。
Aさんへの保健指導で最も適切なのはどれか。
Aさんへの保健指導で最も適切なのはどれか。
- 「夜食はやめましょう」
- 「残業はやめましょう」
- 「医療機関を受診しましょう」
- 「食習慣は健康に影響します」
4
問 4
家庭訪問の対象で優先度が高いのはどれか。
- 3歳児健康診査でオムツを使用している児
- 妊婦教室で育児の不安を訴えた妊婦
- 育児相談に来ない10か月児の母親
- 3か月児健康診査未受診の母児
4
問 5
ケアマネジメントにおける権利擁護〈アドボカシー〉について正しいのはどれか。
- 利用者を支えるネットワークを発展させる。
- 利用者の満足度と変化を継続的に評価する。
- 利用者が公正にサービスを利用できるようにする。
- 利用者のニーズに即した社会資源を開発して組織化する。
3
問 6
障害者の社会参加や貢献が可能な共生社会の実現を目指すことを目的に、地域の住民を含めた懇談会を継続的に行うことにした。
懇談会の運営について最も適切なのはどれか。
懇談会の運営について最も適切なのはどれか。
- 障害者に関する講義を中心にする。
- 参加者の自己紹介は最小限にする。
- 障害の種類と程度に分けて参加者を募る。
- 障害者を受け入れている企業の見学を計画する。
4
問 7
児童虐待発生予防のためのハイリスクアプローチはどれか。
- 母子健康手帳の交付
- 乳児家庭全戸訪問事業
- 10歳代の妊婦への訪問
- 乳幼児健康診査時の健康教育
3
問 8
人口15万人、高齢化率25%の市。独居高齢者に関する相談が増加している。保健師は、市の独居高齢者の生活状況および健康状態を把握するための実態調査を企画した。
調査の手法で最も適切なのはどれか。
調査の手法で最も適切なのはどれか。
- 要介護認定結果を用いた後向き調査
- 特定健康診査受診者の標本調査
- 地区住民への電話調査
- 個別の訪問調査
4
問 9
人口3万人の市。近年、糖尿病腎症による透析導入患者数が増加している。市は国民健康保険被保険者の糖尿病の重症化を予防することについて、関係団体と連携し5年間の健康づくり計画を策定することにした。
この計画におけるアウトカム指標で適切なのはどれか。
この計画におけるアウトカム指標で適切なのはどれか。
- 計画を普及するための保健師の出張回数
- 糖尿病の治療継続者の割合
- 糖尿病予防教室の参加者数
- 特定健康診査の予算額
2
問 10
保健師は新興住宅地を担当している。この地区では近隣に友人がなく、育児の不安を抱えている母親が多くいることがわかった。
この地区における子育て支援としての保健師の活動で最も適切なのはどれか。
この地区における子育て支援としての保健師の活動で最も適切なのはどれか。
- 育児の広報誌を作成して配布する。
- 要保護児童対策地域協議会を開催する。
- 子育て中の母親のための交流会を開催する。
- 乳幼児健康診査の結果を母子保健推進員に提供する仕組みを構築する。
3
問 11
成人を対象とした歯科保健活動において最も優先されるのはどれか。
- フッ化物塗布の推奨
- 口腔機能の訓練の指導
- 栄養状態の改善のための指導
- 歯間部清掃用器具の使用の推奨
4
問 12
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づき、診断した医師が直ちに届け出なければならないのはどれか。
- 結核
- 梅毒
- アメーバ赤痢
- 流行性角結膜炎
1
問 13
日本の平成24年(2012年)の労働災害について正しいのはどれか。
- 労災補償状況の請求件数は精神障害に比べ、脳・心臓疾患が多い。
- 災害性腰痛が業務上疾病発生状況の半数以上を占める。
- 休業4日以上の死傷者数は約3万人である。
- 死傷者数は昭和36年から増加傾向である。
2
問 14
産業保健における作業管理に該当するのはどれか。
- 定期的に健康診断を行う。
- 労働時間内に休憩時間をとる。
- 作業環境の有害要因を除去する。
- 労働衛生に関する体制を構築する。
2
問 15
幼稚園の園長から感染性胃腸炎が疑われる園児15人が欠席したと保健所に連絡があった。
この時点で最初に行う保健師の対応で優先度が高いのはどれか。
この時点で最初に行う保健師の対応で優先度が高いのはどれか。
- 保護者向けの説明会を実施する。
- 感染予防のリーフレットを配布する。
- 園児の健康状態を保護者から聴取する。
- 幼稚園の床を次亜塩素酸ナトリウムで消毒する。
3
問 16
都道府県の保健所の地域ケアの質を保証するのはどれか。
- 医療計画の策定
- 広域災害への対応
- 健康情報の収集分析
- 介護保険施設の指導監督
3
問 17
過去5年間にA工場(従業員数1,000人)で15人、B工場(従業員数850人)で9人の肝癌患者が発生していたことがわかった。両工場では機械の洗浄に薬品Cを使用している。
薬品Cと肝癌の疫学的関係で最も適切なのはどれか。
薬品Cと肝癌の疫学的関係で最も適切なのはどれか。
- 薬品Cは肝癌の原因である。
- 薬品Cと肝癌には関連がある。
- 薬品Cと肝癌には因果関係はない。
- 薬品Cと肝癌との関係は不明である。
4
問 18
ウイルス性肝炎対策で正しいのはどれか。
- A型肝炎ワクチンは定期予防接種である。
- B型肝炎の感染予防にはN95マスクを使用する。
- インターフェロン療法に対する医療費助成がある。
- 医療機関は特定感染症予防指針を策定しなければならない。
3
問 19
差をとって寄与危険を計算できる指標はどれか。
- 罹患率
- 有病率
- オッズ比
- 致命率〈致死率〉
1
問 20
スクリーニングについて正しいのはどれか。
- 確定診断を目的とする検査である。
- 敏感度100%の検査で陽性結果であれば疾患がある。
- 陽性反応的中度は有病率の影響を受けにくい指標である。
- 同一検査で敏感度と特異度の両方を改善することはできない。
4
問 21
分布の指標について正しいのはどれか。
- ヒストグラムで最も頻度が高い値は中央値である。
- 広く散らばった分布は標準偏差が小さい。
- 対象数が増えると標準偏差は大きくなる。
- 平均値は外れ値の影響を受けやすい。
4
問 22
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律における障害福祉サービスについて正しいのはどれか。
- 申請窓口は都道府県である。
- 発達障害者は対象である。
- 利用者負担は定額である。
- 措置制度である。
2
問 23
30歳の女性。全身性エリテマトーデス〈SLE〉と診断され難病の医療費助成の申請のため保健所に来所し「日常生活で特に気を付けることはありますか」と相談した。
保健指導で適切なのはどれか。
保健指導で適切なのはどれか。
- 「直射日光を避けてください」
- 「転倒に気を付けてください」
- 「痰を出す練習をしてください」
- 「筋力強化の運動をしてください」
- 「食物繊維の多い食事を避けてください」
1
問 24
介護予防事業における二次予防対象者を抽出するための基本チェックリストの中で、うつ予防と支援のスクリーニングの項目として正しいのはどれか。
- 友人の家を訪ねている。
- 転倒に対する不安が大きい。
- 週に1回以上は外出している。
- 家族や友人の相談にのっている。
- ここ2週間わけもなく疲れたような感じがする。
5
問 25
食に関する実践的な指導を行う者として学校給食法に規定されているのはどれか。
- 栄養教諭
- 養護教諭
- 保健主事
- 学校歯科医
- 食生活改善推進員
1
問 26
日本の主要死因別にみた粗死亡率(人口10万対)の年次推移を図に示す。
CとDの組合せで正しいのはどれか。
C D
C D
1. | 自殺 | 心疾患 | |
2. | 肺炎 | 不慮の事故 | |
3. | 心疾患 | 脳血管疾患 | |
4. | 不慮の事故 | 自殺 | |
5. | 脳血管疾患 | 肺炎 |
2
問 27
地域保健法で規定されている市町村保健センターの役割で正しいのはどれか。
- 健康診査
- 結核の予防
- 衛生上の検査
- 人口動態統計調査
- 医療従事者届の受付
1
問 28
医療安全対策で最も重要なのはどれか。
- 患者による監視
- 医療者による相互監視
- 医療者個人への意識付け
- 組織として取り組む体制
- 医療機器の機械的な故障の防止
4
問 29
保健所に勤務する保健師に対して守秘義務を規定している法律はどれか。2つ選べ。
- 刑法
- 医療法
- 地域保健法
- 地方公務員法
- 保健師助産師看護師法
45
問 30
市では3、4か月児を対象とした健康診査を毎月1回行っている。継続的な対応が必要な児の状況はどれか。2つ選べ。
- 抱くと体をそらす。
- うつぶせで頭を上げる。
- 名前を呼ぶと声のする方向を向く。
- 「アーアー」、「ウーウー」と声を出す。
- 出生時からの1日当たりの体重増加量が12gである。
15
1-30
31-55