第107回保健師国家試験
午前問題
問 1
保健師の業務従事者届について正しいのはどれか。
- 医療法で規定されている。
- 届出の間隔は一年ごとである。
- 居住地の都道府県知事に届け出る。
- 届出は業務に従事する保健師の義務である。
4
問 2
地域包括ケアシステムにおける相互援助の概念と具体的な取り組みとの組合せで適切なのはどれか。
1. | 自助 | 民間サービスの購入 | |
2. | 互助 | 医療保険 | |
3. | 共助 | 生活保護 | |
4. | 公助 | ボランティア |
1
問 3
市町村保健師の家庭訪問対象として優先度が高いのはどれか。
- 切迫早産で主治医から自宅安静を指示された妊婦
- 特定健康診査で血圧150/90mmHgの未治療者
- 訪問看護サービスを開始した難病患者
- 1歳6か月児健康診査で虐待の可能性がある児
4
問 4
地域包括支援センターに、住民Aさんから「近所に住む人暮らしのBさん(85歳、男性)が、自宅の庭にごみを山のように置いている。一人ではごみを片付けられない様子なので、何とかしてほしい。年齢のこともあるので火の始末も気になる」と、電話相談があった。
地域包括支援センターの保健師の最初の対応として適切なのはどれか。
地域包括支援センターの保健師の最初の対応として適切なのはどれか。
- 消防署にBさん宅の訪問を依頼する。
- Aさんに自治会で話し合うよう助言する。
- 市のごみ収集担当部署に対応を依頼する。
- 地域包括支援センターの職員とBさん宅を訪問する。
4
問 5
職場の特定健康診査の結果、血圧が高い者の割合が多かった。血圧が高い者の食事摂取内容を確認すると、味の濃い食事や麺類を好んで食べていることが分かったため、事業所の保健師は、血圧が高かった者を対象に月2回の6か月コースで減塩教室を実施することにした。
減塩教室実施後のアウトカム評価で最も適切なのはどれか。
減塩教室実施後のアウトカム評価で最も適切なのはどれか。
- 血圧値
- 1日の食塩摂取量
- 減塩教室の参加率
- 産業医との面談回数
1
問 6
昨年度の生活習慣病予防教室参加者から、自主グループとしてウォーキング愛好会を立ち上げたいと地区担当保健師に相談があった。
このグループの発展段階の開始期に支援する内容で適切なのはどれか。
このグループの発展段階の開始期に支援する内容で適切なのはどれか。
- 年間活動計画の立案
- ウォーキングコースの設定
- メンバー募集のチラシ作成
- メンバーの役割分担
1
問 7
A市の新生児訪問のデータを表に示す。
このデータの統計分析に適切なのはどれか。
- F検定
- t検定
- U検定
- x2〈カイ2乗〉検定
4
問 8
平成29年(2017年)の地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律で改正されたのはどれか。
- 介護医療院の創設
- 地域ケア会議の推進
- 全国一律の予防給付の地域支援事業への移行
- 一定以上所得のある者のサービス費の利用者負担2割
1
問 9
市の健康増進計画(3か年計画)を新たに策定することになり、市に健康増進計画審議会を設置することになった。
審議会の説明として適切なのはどれか。
審議会の説明として適切なのはどれか。
- 策定した計画の評価を目的とする。
- 審議会の決定は法的拘束力を持つ。
- 地域保健法に基づき設置される。
- 合議制の諮問機関である。
4
問 10
がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針について、平成28年(2016年)改訂以降の内容で正しいのはどれか。
- 乳がん検診の対象者は20歳以上である。
- 胃がん検診には胃内視鏡検査が含まれる。
- 肺がん検診の受診間隔は2年に1回である。
- 子宮頸がん検診の受診間隔は1年に1回である。
2
問 11
うつ病で休職中の人が活用できるのはどれか。
- リワーク支援
- 就労移行支援
- 就労継続支援
- 就労定着支援
1
問 12
健康危機の発生の未然防止に該当するのはどれか。
- 緊急相談窓口の設置
- 感染症サーベイランス
- 避難行動要支援者の把握
- 心的外傷後ストレス障害〈PTSD〉のある人への支援
2
問 13
地域における結核の個別患者支援計画で週1、2回の服薬確認が適切と判断する患者特性はどれか。
- 結核の既往がある。
- 要介護4の独居高齢者である。
- アルコール依存症患者である。
- 診断時、住所不特定者であった。
2
問 14
保健師は市の防災担当部署と協力して避難訓練を行うこととした。
訓練の対象として優先的に声をかけるのはどれか。
訓練の対象として優先的に声をかけるのはどれか。
- 子育てサークルのメンバー
- 転入して1年以内の住民
- 高齢者施設の入居者
- 被災経験のある住民
2
問 15
学校環境衛生について正しいのはどれか。
- 検査には下水道に係る項目がある。
- 学校医は環境衛生検査に従事する。
- 学校保健委員会は環境衛生の管理に責任を持つ。
- 感染症の発生の恐れがあるときは臨時検査を行う。
4
問 16
患者調査で正しいのはどれか。
- 5年に1回実施される。
- 推計患者数には調査日に受療した患者数が含まれる。
- 調査日に入院している患者の平均在院日数が把握される。
- 総患者数には医療を受けたことのない有病者数も含まれる。
2
問 17
国際疾病分類〈ICD〉について正しいのはどれか。
- 第9回改訂〈ICD-9〉が最新である。
- 各種疾病の治療指針が示されている。
- 世界保健機関〈WHO〉が改訂を行っている。
- 国際生活機能分類〈ICF〉の上位概念である。
3
問 18
国保データベース〈KDB〉システムが扱う対象はどれか。
- 健康保険組合
- 国民健康保険組合
- 全国健康保険協会
- 国家公務員共済組合
2
問 19
食品に係る事項と法令との組合せで正しいのはどれか。
1. | 食中毒の届出 | 食品安全基本法 | |
2. | 栄養機能食品の表示 | 食育基本法 | |
3. | 特定保健用食品の許可 | 健康増進法 | |
4. | アレルゲンを含む食品であることの表示 | 食品衛生法 |
3
問 20
学校保健について正しいのはどれか。
- 保育所は学校教育法に規定されている。
- 学校保健行政は厚生労働省が所管している。
- 教職員の健康診断の実施主体は労働基準監督署である。
- 学校の設置者は感染症の予防のための臨時休業を行うことができる。
4
問 21
児童相談所について正しいのはどれか。
- 市町村に設置義務がある。
- 養子縁組の相談に応じる。
- 母親を一時保護する機能を持つ。
- 児童虐待の防止等に関する法律〈児童虐待防止法〉に基づき設置される。
2
問 22
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉について正しいのはどれか。
- 入院勧告によって感染症指定医療機関で受ける入院治療の医療費は公費負担となる。
- 感染症まん延防止のために予防接種を勧奨する疾患について規定されている。
- 無症状病原体保有者についての届出は定められていない。
- A型肝炎は三類感染症である。
1
問 23
災害拠点病院について正しいのはどれか。
- 東日本大震災を契機として整備を開始した。
- 災害対策基本法に指定要件が定められている。
- 地域災害拠点病院は各都道府県に1か所ずつ設置されている。
- 被災地へ災害派遣医療チーム〈DMAT〉を派遣する体制を備える。
4
問 24
成人男性の部位別にみた悪性新生物の年齢調整死亡率の推移のグラフを示す。
Aの一次予防として正しいのはどれか。
- 肥満予防
- 減塩の推奨
- 野菜の摂取
- 受動喫煙防止
- 節度ある飲酒
4
問 25
Aさん(48歳、男性)。妻と2人暮らし。精神科に通院中であり、保健所のアルコール依存症者の自助グループに定期的に参加している。ある日、Aさんが担当保健師を訪ねてきたが、呼気にアルコール臭がした。Aさんに確認すると、「自助グループに参加してから断酒できていたが、今朝ビールを3缶飲んでしまった」と話した。
担当保健師の対応で適切なのはどれか。
担当保健師の対応で適切なのはどれか。
- 意志が弱いと注意する。
- アルコールの害を説明する。
- 1日の適正飲酒量を説明する。
- 自助グループの参加を中断するよう勧める。
- 飲酒をしていない日に面接したいことを伝える。
5
問 26
人から人への直接の伝播がない感染症はどれか。
- 痘そう
- ペスト
- 腸チフス
- デング熱
- 腸管出血性大腸菌感染症
4
問 27
予防接種法に基づく定期予防接種の対象疾病のうち、目的として個人の発病または重症化を防止し、併せてこれによりそのまん延の予防に資するために定期的に行う必要があるのはどれか。
- 結核
- 麻しん
- 破傷風
- B型肝炎
- インフルエンザ
5
問 28
A化学工場で、トルエンを取り扱っている複数の社員が急に頭痛やめまいを訴えたため、臨時職場巡視を実施した。その結果、トルエンによる中毒症状が出現していたことが判明し、原因は防護具の着用が不適切なことだった。
健康障害の再発防止策で最も効果的なのはどれか。
健康障害の再発防止策で最も効果的なのはどれか。
- 救急用具の変更
- 職場環境測定回数の増加
- 社内広報を活用した情報発信
- 特殊健康診断実施回数の増加
- 有機溶剤を取り扱う社員に対する研修
5
問 29
A市のある一時点におけるC型肝炎を有している人の割合を示す指標はどれか。
- 罹患率
- 被患率
- 有病率
- 寄与危険
- 相対頻度
3
問 30
平成30年(2018年)の人口動態統計月報年計における性・年齢階級別にみた主な死因の構成割合(別冊No.1)を別に示す。
自殺はどれか。
自殺はどれか。
- A
- B
- C
- D
- E
5
1-30
31-55