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第99回保健師国家試験

午前問題
問 1
日本の公衆衛生の歴史で最も新しいのはどれか。
  1. 厚生省の設置
  2. 保健所法の制定
  3. 国民体力法の制定
  4. 保健婦規則の制定
4
問 2
都道府県保健所が実施主体になる母子保健活動はどれか。
  1. 新生児訪問
  2. 母子健康手帳配布時の生活指導
  3. 小児慢性特定疾患児の親への生活指導
  4. 1歳6か月児健康診査の結果、支援を要する児の親への家庭訪問
3
問 3
へルスプロモーションの活動として適切なのはどれか。
  1. 地域活動の強化
  2. 二次予防活動の促進
  3. 感染症のコントロール
  4. 保健分野中心の政策づくり
1
問 4
4か月児健康診査における母親の相談内容で健康診査後に優先して家庭訪問をす
るのはどれか。
  1. 「子どもの足に湿疹がありかゆがる」
  2. 「子どもの泣き声にイライラしてしまう」
  3. 「2歳になる上の子が甘えるようになった」
  4. 「初めての子育てで、離乳食の進め方を知りたい」
2
問 5
18歳の母親。夫と新生児出生時体重3,000gとの3人暮らし。3か月前に他の町から転入した。生後26日に新生児訪問を行った。母親は育児が大変で家事には手が回らないと訴えた。
確認する事項として優先度が高いのはどれか。
  1. 児の追視
  2. 近隣との関係
  3. 母親の最終学歴
  4. 夫の育児・家事への協力状況
4
問 6
50歳の男性。自営業。特定健康診査の結果が身長175cm、体重85kg、腹囲93cm、血圧140/90mmHgであり、特定保健指導の対象となった。
対象になった理由を説明した後の進め方の順で最も適切なのはどれか。
A 目標体重を本人と決める。
B 毎日の体重を測定・記録することを勧める。
C 体重が多い理由を本人と考える。
  1. A → B → C
  2. A → C → B
  3. C → A → B
  4. C → B → A
3
問 7
32歳の男性。会社員。潰瘍性大腸炎。仕事をしながら療養することを希望している。
保健指導として適切なのはどれか。
  1. 食事は1日5回に分ける。
  2. 食事はできる限り低脂肪食とする。
  3. 休日はできる限り安静に過ごす。
  4. 薬の飲み忘れがあった場合は次に2回分を服用する。
2
問 8
30歳の女性。夫から日常的に暴力を振るわれ、打撲などの傷害を受けている。相談のために市保健センターに来所した。
本人の同意を得て保健師が通報する施設はどれか。
  1. 警察署
  2. 家庭裁判所
  3. 母子福祉センター
  4. 精神保健福祉センター
1
問 9
特別支援学校について正しいのはどれか。
  1. 大学部の設置がある。
  2. 研修を受けた教員は喀痰の吸引を実施できる。
  3. 病院の院内学校は高等学校までが対象である。
  4. 視覚障害者の教育は小学校入学以降に開始される。
2
問 10
事業と歯科保健指導の組合せで正しいのはどれか。
1.
両親学級
歯科治療は妊娠初期に行う。
2.
乳児健康診査
口腔体操を行う。
3.
3歳児健康診査
大人による仕上げ磨きを行う。
4.
介護予防教室
歯ブラシは硬めのものを用いる。
3
問 11
A町B地区は町の中心部から車で30分離れており、町の出張所がある。町外から転入した夫婦と子ども1人で構成される世帯が増加している。乳幼児健康診査では、近所に育児に関して相談する人がいないという声が多く聞かれ、保健師は地域で取り組む課題と考えた。
最初の取り組みとして適切なのはどれか。
  1. 自治会組織に現状を説明する。
  2. 対象者の一覧表を民生委員と共有する。
  3. 児童家庭支援センターに企画を依頼する。
  4. 出張所に母親が集まるための場所を確保する。
1
問 12
地域・職域連携推進事業ガイドラインに規定されている地域・職域連携推進協議会について正しいのはどれか。
  1. 三次予防事業を実施する。
  2. 都道府県協議会を設置する。
  3. 労働安全衛生法を根拠とする。
  4. 協議会メンバーは保健医療専門職とする。
2
問 13
市町村保健師が把握した事例と連絡先の組合せで適切なのはどれか。
1.
虐待を受けていると思われる幼児
児童相談所
2.
自傷他害のおそれがある精神障害者
地域包括支援センター
3.
虐待を受けていると思われる高齢者
保健所
4.
下痢・発熱が継続している海外からの帰国者
感染症情報センター
1
問 14
A町では閉じこもり傾向の高齢者が増加傾向にある。町内のB地区では、5年前から閉じこもり傾向の高齢者を対象にした交流会を月1回自治会主催で実施している。町保健師はB地区のような自治会主催の交流会を町内全地区で実施する必要があると考えている。
保健師の活動として最も適切なのはどれか。
  1. 他地区の自治会に交流会実施の依頼文書を送付する。
  2. 自治会長連絡会でB地区の成果を報告することを提案する。
  3. 一般住民向けにB地区の活動を紹介する写真展を実施する。
  4. B地区の交流会に他地区の閉じこもり傾向の高齢者の参加を促す。
2
問 15
在宅で人工呼吸器を装着している筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉のAさんの要望を受けて、保健所が隣県への外出支援を行うことになった。Aさんにとって、人工呼吸器の装着後初めての外出である。
保健師が最初に行うべきことはどれか。
  1. 隣県の人工呼吸器の管理会社に協力を依頼する。
  2. 外出先のバリアフリー設備環境について調査する。
  3. 想定できる外出時の問題点をAさんとリストアップする。
  4. 緊急時対応について外出先近くの医療機関に協力を依頼する。
3
問 16
核燃料物質の取り扱い業務に従事する労働者への安全衛生管理で適切なのはどれか。
  1. 放射線取扱主任者を選定する。
  2. 1日の被ばく線量限度で管理する。
  3. 年に1回の定期健康診断を実施する。
  4. 健康診断結果の保存義務は5年である。
1
問 17
訪問看護ステーションについて正しいのはどれか。
  1. 管理者は医師である。
  2. 薬剤師は人員に関する基準に含まれる。
  3. 保健師は看護職員の常勤換算人数に含まれる。
  4. 主治医の指示書がなくても訪問看護を提供できる。
3
問 18
災害発生後の初動体制における保健師活動で正しいのはどれか。
  1. 避難所のトイレの衛生管理
  2. 災害時の要援護者の安否確認
  3. 避難所の炊き出しメニューの工夫
  4. 避難者のストレスチェックの実施
2
問 19
健康増進法により健康増進計画の策定が義務づけられているのはどれか。
  1. 都道府県
  2. 保健所
  3. 市町村
2
問 20
厚生労働省の「平成22年人口動態統計」と警察庁の「平成22年中における自殺の概要」における自殺の現状で正しいのはどれか。
  1. 年間の自殺者は4万人を超えている。
  2. 自殺による死亡は全死因の第4位である。
  3. 自殺の動機で最も多いのは家庭問題である。
  4. 性・年齢階級別の死亡率は男性の50歳代が最も高い。
4
問 21
都道府県保健所の役割について正しいのはどれか。
  1. 3歳児健康診査
  2. 肝炎ウイルス検診
  3. HIV・エイズの相談
  4. 寝たきり高齢者の訪問指導
3
問 22
生活保護の基本原理として正しいのはどれか。
  1. 無差別平等
  2. 安全の保護
  3. 目的の明確化
  4. 連帯責任による保障
1
問 23
インフルエンザの原因と発症との因果関係で正しいのはどれか。
  1. ウイルスは発症の必要条件である。
  2. ウイルスは発症の十分条件である。
  3. ウイルスは発症の必要十分条件である。
  4. ウイルスは発症の必要条件でも十分条件でもない。
1
問 24
A小学校で発生した感染症の発症状況を図に示す。
問24の画像
感染源への曝露について最も考えられるのはどれか。
  1. 単一曝露があった。
  2. 多量曝露があった。
  3. 連続曝露があった。
  4. 複数回の曝露があった。
4
問 25
共に正規分布すると仮定できる2つの連続変数X、Yについて散布図を描いた。標本数は300である。散布図は全体的に右上がりであり、特に外れ値はなかった。Pearson〈ピアソン〉の相関係数を計算したところ、r=0.60であった。「母相関係数は0である」とする帰無仮説を立て、統計学的検定を行ったところ、有意水準5%にて棄却された。
XとYとの相関について適切なのはどれか。
  1. 全く相関はない。
  2. 有意な相関がある。
  3. 相関の有意性は棄却される。
  4. 相関の有無については判断できない。
2
問 26
市の保健師が市内在住の成人の生活実態把握のために横断調査を行う。
対象者の選定で適切なのはどれか。
  1. 市内の主要駅の通行人
  2. 無作為に選定した1地区の成人全員
  3. 市の住民基本台帳から無作為に選定した成人
  4. インターネットで募集した成人
3
問 27
1歳6か月児健康診査において児の発達を確認するために適切な質問はどれか。
  1. 「遊び友だちがいますか」
  2. 「クレヨンなどで丸(円)を書きますか」
  3. 「衣服の着脱をひとりでしたがりますか」
  4. 「手を使わずにひとりで階段をのぼれますか」
  5. 「ママ、ブーブーなど意味のあることばをいくつか話しますか」
5
問 28
28歳の女性。統合失調症。両親と人で暮らしている。半年間入院し、退院後は自宅に閉じこもりがちで昼夜逆転の生活が続いている。
生活リズムを整えるために勧める社会資源で適切なのはどれか。
  1. 療養通所介護
  2. 生活訓練施設
  3. 居宅介護等事業
  4. 地域生活援助事業
  5. 地域活動支援センター
5
問 29
介護相談や会誌の発行をしている会員数60人の介護者の会。自主グループとして活動を始めて5年が経過した。会長は「今の活動でよいのか少し迷っている」と保健師に相談した。
保健師がこれまでの活動をねぎらった後、最初に勧めるのはどれか。
  1. 新規会員の勧誘
  2. 5年間の活動の振り返り
  3. 介護予防事業の行政方針の確認
  4. 隣接市町村の介護保険利用状況の把握
  5. 民間企業による介護サービスの提供状況の把握
2
問 30
法律と施策の組合せで正しいのはどれか。
1.
健康増進法
受動喫煙防止
2.
労働基準法
特殊健康診断
3.
次世代育成支援対策推進法
長時間労働の防止
4.
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律
子の看護休暇
5.
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律
休日労働時間の削減
1
1-30
31-55