第103回看護師国家試験
午後問題
問 31
降圧利尿薬により血中濃度が低下するのはどれか。
- ナトリウム
- 中性脂肪
- 尿酸
- 血糖
1
問 32
肺癌について正しいのはどれか。
- 腺癌は小細胞癌より多い。
- 女性の肺癌は扁平上皮癌が多い。
- 腺癌は肺門部の太い気管支に好発する。
- 扁平上皮癌の腫瘍マーカーとしてCEAが用いられる。
1
問 33
急性左心不全の症状はどれか。
- 肝腫大
- 呼吸困難
- 下腿浮腫
- 頸静脈怒張
2
問 34
関節リウマチで起こる主な炎症はどれか。
- 滑膜炎
- 髄膜炎
- 骨軟骨炎
- 関節周囲炎
1
問 35
重症筋無力症について正しいのはどれか。
- 筋肉の障害に起因する。
- 手術療法は甲状腺摘出である。
- 特徴的な症状は眼瞼下垂である。
- クリーゼが発症した時は抗コリンエステラーゼ薬を投与する。
3
問 36
障害者基本法で正しいのはどれか。
- 目的は障害者の保護である。
- 障害者の日が規定されている。
- 身体障害と知的障害の2つが対象である。
- 公共的施設のバリアフリー化の計画的推進を図ることとされている。
4
問 37
外来で患者の血液が付着したガーゼを処理する取り扱いで正しいのはどれか。
- 産業廃棄物
- 一般廃棄物
- 感染性産業廃棄物
- 感染性一般廃棄物
4
問 38
社会福祉に関係する職種とその業務についての組合せで正しいのはどれか。
1. | 精神保健福祉士 | 精神障害者保健福祉手帳の発行 | |
2. | 介護支援専門員 | 居宅サービス計画の作成 | |
3. | 介護福祉士 | 生活保護の認定 | |
4. | 社会福祉士 | 要介護度の認定 |
2
問 39
がんの告知を受けた患者の態度と防衛機制の組合せで正しいのはどれか。
1. | がんのことは考えないようにする | 投射 | |
2. | がんになったのは家族のせいだと言う | 抑圧 | |
3. | 親ががんで亡くなったので自分も同じだと話す | 代償 | |
4. | 通院日に来院せず、家でゲームをしていたと話す | 逃避 |
4
問 40
カウンセリングの基本的態度で適切なのはどれか。
- 同情
- 指導
- 受容
- 評価
3
問 41
学習の特徴について誤っているのはどれか。
- 環境の影響を受ける。
- 報酬によって強化される。
- 永続的な行動の変容である。
- 情報の一時的な獲得である。
4
問 42
異常な呼吸音とその原因の組合せで正しいのはどれか。
1. | 連続性副雑音 | 気道の狭窄 | |
2. | 断続性副雑音 | 胸膜での炎症 | |
3. | 胸膜摩擦音 | 肺胞の伸展性の低下 | |
4. | 捻髪音 | 気道での分泌物貯留 |
1
問 43
経鼻経管栄養法の実施方法とその目的の組合せで正しいのはどれか。
1. | 注入前に胃内容物を吸引する | 消化の促進 | |
2. | 注入中はFowler〈ファウラー〉位にする | 逆流の防止 | |
3. | 注入終了後に微温湯を流す | 誤嚥の予防 | |
4. | 注入終了後はチューブを閉鎖する | 嘔吐の予防 |
2
問 44
気管内挿管中の患者の体位ドレナージの実施について適切なのはどれか。
- 実施前後に気管内吸引を行う。
- 体位ドレナージ後に吸入療法を行う。
- 自分で体位変換できる患者には行わない。
- 創部ドレーンが挿入されている場合は禁忌である。
1
問 45
赤血球濃厚液の輸血について正しいのはどれか。
- 専用の輸血セットを使用する。
- 使用直前まで振盪させて使用する。
- 使用直前に冷蔵庫から取り出して使用する。
- 呼吸困難出現時は滴下数を減らして続行する。
1
問 46
地域連携クリニカルパスについて正しいのはどれか。
- 診療報酬の評価の対象ではない。
- 市町村を単位とした連携である。
- 記載内容は医師の治療計画である。
- 医療機関から在宅まで継続した医療を提供する。
4
問 47
Aさん(26歳、男性)は、大量服薬による急性中毒が疑われ、午後9時30分に救急搬送された。呼吸状態と循環動態に異常はないが、意識は低下している。付き添って来たAさんの母親は「午後8時に夕食を終えて息子は部屋に戻りました。午後9時にお風呂へ入るよう声をかけに部屋に行ったら、倒れていたんです。息子はうつ病で通院中でしたが、最近は症状が落ち着いていました」と話す。
このときの対応で適切なのはどれか。
このときの対応で適切なのはどれか。
- 気管内挿管を行う。
- 咽頭を刺激して吐かせる。
- 胃酸分泌抑制薬を投与する。
- Aさんの母親にどんな薬を内服していたかを尋ねる。
4
問 48
Aさん(56歳、男性)は、進行結腸癌の術後に両側の多発肺転移が進行し、終末期で在宅療養中であったが呼吸困難が増悪したため入院した。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉は95%であるが、安静時でも呼吸困難を訴え、浅い頻呼吸となっている。発熱はなく、咳嗽はあるが肺炎の併発はない。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。
- 仰臥位を保つ。
- 酸素投与は行わない。
- モルヒネ塩酸塩の投与を検討する。
- 安静を保つため訪室は最低限とする。
3
問 49
Aさん(58歳、女性)は、10年前に肺気腫を指摘されたが喫煙を続け、体動時に軽い息切れを自覚していた。Aさんは、肺炎で救急病院に入院し経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉86%でフェイスマスクによる酸素投与(4L/分)が開始された。抗菌薬投与後6日、鼻腔カニューラによる酸素投与(2L/分)でAさんの経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉が94%まで回復した。夜間Aさんは眠れているようだが、早朝に頭痛を訴え、二中も傾眠傾向となった。
Aさんへの対応で適切なのはどれか。
Aさんへの対応で適切なのはどれか。
- 抗菌薬の変更
- 酸素投与量の増加
- 動脈血液ガス分析の実施
- 胸部エックス線撮影の実施
3
問 50
B型肝炎と比べたC型肝炎の特徴について正しいのはどれか。
- 劇症化しやすい。
- 性行為による感染が多い。
- 無症状のまま慢性化しやすい。
- ワクチン接種による感染予防対策がある。
3
問 51
頭蓋内圧亢進を助長するのはどれか。
- 便秘
- 酸素療法
- 浸透圧利尿薬
- Fowler〈ファウラー〉位
1
問 52
Aさん(42歳、男性)は、血尿を主訴に泌尿器科を受診した。診察の結果、Aさんは膀胱鏡検査を受けることになった。
Aさんへの検査についての説明で適切なのはどれか。
Aさんへの検査についての説明で適切なのはどれか。
- 「入院が必要です」
- 「前日は夕食を食べないでください」
- 「局所麻酔で行います」
- 「終了後は水分の摂取を控えてください」
3
問 53
Aさん(85歳、男性)は、認知症である。Aさんは肺炎で入院し、症状が改善したため、主治医は退院を許可した。Aさんは「家に帰りたい」と繰り返し言っているが、同居していた長男夫婦は高齢者施設への入所を希望している。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
- 主治医に退院後の療養場所を決定してもらう。
- 長男夫婦にAさんの希望を尊重するよう話す。
- 長男夫婦に入所が可能な高齢者施設の情報を提供する。
- 長男夫婦がAさんの施設への入所を希望している理由を確認する。
4
問 54
高齢者の蛋白質・エネルギー低栄養状態〈protein-energy malnutrition:PEM〉について正しいのはどれか。
- 体脂肪の消耗はみられない。
- 要介護度が高いほどPEMの発症率は高い。
- PEMの発症率は心疾患によるものが最も高い。
- 栄養指標は血清アルブミン3.7g/dL以下である。
2
問 55
加齢による視覚の変化とその原因の組合せで正しいのはどれか。
1. | 老視 | 毛様体筋の萎縮 | |
2. | 色覚異常 | 眼圧の亢進 | |
3. | 視野狭窄 | 散瞳反応時間の延長 | |
4. | 明暗順応の低下 | 水晶体の硬化 |
1
問 56
Aさん(80歳、男性)は、肺炎と高血圧症で入院している。入院日の夜からAさんにはせん妄の症状がみられる。Aさんの家族は「しっかりした人だったのに急におかしくなってしまった」と動揺している。
せん妄についてAさんの家族への説明で正しいのはどれか。
せん妄についてAさんの家族への説明で正しいのはどれか。
- 「認知症の一種です」
- 「昼間に起こりやすいです」
- 「一度起こると治りません」
- 「環境の変化で起こることがあります」
4
問 57
大腿骨転子部骨折のため人工骨頭置換術を行った。
術後の腓骨神経麻痺予防のための看護で適切なのはどれか。
術後の腓骨神経麻痺予防のための看護で適切なのはどれか。
- 大腿四頭筋訓練を実施する。
- 患側下肢を外旋位に固定する。
- 患側下肢に弾性ストッキングを着用する。
- 患側下肢の母趾と第2趾間の知覚異常の有無を観察する。
4
問 58
小規模多機能型居宅介護で正しいのはどれか。
- 都道府県が事業者を指定する。
- 介護給付の施設サービスの1つである。
- 1日あたりの利用定員は19人以下である。
- 要介護者の状態に応じて短期間の宿泊が可能である。
4
問 59
Aちゃん(3歳、女児)は母親とともに小児科外来を受診した。診察の結果、Aちゃんは血液検査が必要と判断され、処置室で採血を行うことになった。
看護師の対応で適切なのはどれか。
看護師の対応で適切なのはどれか。
- 処置前、母親ひとりに採血の説明をする。
- 坐位で行うか仰臥位で行うかをAちゃんに選ばせる。
- 注射器に血液の逆流が見られた時に「終わったよ」とAちゃんに伝える。
- 処置後、Aちゃんと採血について話さないようにする。
2
問 60
正常に発達している小児が2歳0か月ころ、新たに獲得する言語で正しいのはどれか。
- 「おちゃ、ちょうだい」
- 「おかしがないの」
- 「これ、なあに」
- 「まんま」
1