第104回看護師国家試験
午前問題
問 61
肺高血圧が長期に持続し、肺血管抵抗が上昇することにより、短絡血流が主に左右短絡から右左短絡になった状態はどれか。
- 拡張型心筋症
- 総肺静脈還流異常症
- Fallot〈ファロー〉四徴症
- Eisenmenger〈アイゼンメンジャー〉症候群
4
問 62
出生前診断について正しいのはどれか。
- 遺伝相談は勧めない。
- 胎児異常を理由に人工妊娠中絶はできない。
- 治療不可能な疾患に関する診断結果は伝えない。
- 胎児の超音波検査は出生前診断の方法に含まれない。
2
問 63
妊娠中の母体の要因が胎児に及ぼす影響について正しいのはどれか。
- 飲酒の習慣による巨大児
- 喫煙による神経管形成障害
- 妊娠初期の風疹の罹患による先天性心疾患
- ビタミンAの過剰摂取による低出生体重児
3
問 64
高齢女性に生じやすい疾患と原因の組合せで正しいのはどれか。
1. | 膣炎 | 膣分泌物の酸性化 | |
2. | 外陰炎 | プロゲステロンの減少 | |
3. | 子宮脱 | 骨盤底筋群の筋力低下 | |
4. | 子宮体癌 | プロラクチンの増加 |
3
問 65
在胎38週に正常分娩で出生した児で、体重2,400gの児が体重3,000gの児に比べて起こしやすい症状はどれか。
- 高血糖
- 心雑音
- 低体温
- 無呼吸
3
問 66
神経伝達物質と精神疾患の組合せで最も関連が強いのはどれか。
1. | ドパミン | 脳血管性認知症 | |
2. | セロトニン | うつ病 | |
3. | ヒスタミン | Alzheimer〈アルツハイマー〉病 | |
4. | アセチルコリン | 統合失調症 |
2
問 67
Aさんの母親は過干渉で、Aさんが反論すると厳しい口調でいつまでもAさんを批判し続けるため、Aさんは母親との関係に悩んできた。その母親と同年代で体格が似ている担当看護師に対し、Aさんは常に反抗的な態度をとり、強い拒絶を示している。
Aさんにみられるのはどれか。
Aさんにみられるのはどれか。
- 投影
- 逆転移
- 反動形成
- 陰性転移
4
問 68
精神科病院に医療保護入院をしている患者から退院請求があった。入院継続の適否について判定するのはどれか。
- 保健所
- 地方裁判所
- 精神医療審査会
- 地方精神保健福祉審議会
3
問 69
訪問看護師の関わりで最も適切なのはどれか。
- 看護師の判断で訪問時間を延長する。
- 療養者のライフスタイルを尊重する。
- 1人暮らしの療養者では家族のことは考慮しない。
- 訪問時間以外での療養者との個人的な付き合いを大切にする。
2
問 70
Aさん(59歳、男性)は、妻と2人で暮らしている。Parkinson〈パーキンソン〉病で、Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類ステージⅢであり、嚥下に困難がある。要介護2の認定を受けている。
食事の見守りを行う妻への訪問看護師による指導で適切なのはどれか。
食事の見守りを行う妻への訪問看護師による指導で適切なのはどれか。
- 「食事はきざみ食にしましょう」
- 「食事は決まった時間にしましょう」
- 「食事中はテレビをつけておきましょう」
- 「食べ物を飲み込んだことを確認しましょう」
4
問 71
Aさん(52歳、男性)は、妻と2人で暮らしている。妻は末期の肺癌で、今朝自宅で亡くなった。
主治医が死亡診断を行った後のAさんへの訪問看護師の対応で最も適切なのはどれか。
主治医が死亡診断を行った後のAさんへの訪問看護師の対応で最も適切なのはどれか。
- 葬儀を手配するよう勧める。
- 医療機器は早急に片づけるよう勧める。
- Aさんの希望に沿って、死後の処置を行う。
- 本日中に死亡診断書を役所に提出するよう説明する。
3
問 72
在宅中心静脈栄養法〈HPN〉について適切なのはどれか。
- 輸液ポンプは外出時には使えない。
- 24時間持続する注入には適さない。
- 輸液の調剤は薬局の薬剤師に依頼できる。
- 家族が管理できることが適用の必須条件である。
3
問 73
看護サービスの質の評価は、①ストラクチャー(看護サービス提供のための仕組み)、②プロセス(提供される看護サービス)、③アウトカム(看護サービスの成果)に分類される。
アウトカムはどれか。
アウトカムはどれか。
- 患者の満足度
- 退院指導の実施
- 看護手順の整備の有無
- 看護師1人当たりの患者数
1
問 74
医療法で医療機関に義務付けられているのはどれか。
- 医療安全管理者の配置
- 厚生労働省へのインシデント報告
- 患者・家族への医療安全指導の実施
- 医療安全支援センターへの医療事故報告
1
問 75
災害発生後の時間と災害看護活動の組合せで最も適切なのはどれか。
1. | 災害発生直後~数時間 | 食中毒予防 | |
2. | 災害発生後3日~1週 | 外傷後ストレス障害〈PTSD〉への対応 | |
3. | 災害発生後1週~1か月 | 廃用症候群の予防 | |
4. | 災害発生後1か月以降 | 救命処置 |
3
問 76
平成24年(2012年)の国連エイズ合同計画〈UNAIDS〉の報告において、ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉陽性者が最も多い地域はどれか。
- 東アジア
- 北アメリカ
- オセアニア
- サハラ以南のアフリカ
4
問 77
タンパク合成が行われる細胞内小器官はどれか。
- 核
- リボソーム
- リソソーム
- ミトコンドリア
- Golgi〈ゴルジ〉装置
2
問 78
閉眼に関与する神経はどれか。
- 動眼神経
- 滑車神経
- 三叉神経
- 外転神経
- 顔面神経
5
問 79
血管造影写真(別冊No.3)を別に示す。
造影部位で正しいのはどれか。
造影部位で正しいのはどれか。
- 脳動脈
- 冠動脈
- 肺動脈
- 肝動脈
- 腎動脈
2
問 80
健常な幼児の基本的生活習慣の獲得で正しいのはどれか。
- 1歳6か月でうがいができるようにいなる。
- 2歳6か月で靴を履けるようになる。
- 3歳でコップを使って飲めるようになる。
- 4歳で手を洗って拭くようになる。
- 5歳で昼寝は1日1回になる。
2
問 81
不妊症について正しいのはどれか。
- 6か月間避妊せずに性交渉があっても妊娠しない状態である。
- 頻度は妊娠を希望し避妊しないカップル10組に3組である。
- 体外受精に要する費用の公的な助成制度がある。
- 女性の年齢と不妊症の治療効果は関係しない。
- 男性側の原因は7割程度である。
3
問 82
介護保険制度におけるケアマネジメントで適切なのはどれか。
- スクリーニングで介護保険の対象の可否を判断する。
- アセスメントで利用者の疾患を診断する。
- 利用者は居宅介護サービス計画書を作成できない。
- ケアサービスの提供と同時にモニタリングを行う。
- ケアマネジメントの終了は介護支援専門員が決定する。
4
問 83
伸張反射の構成要素はどれか。2つ選べ。
- 骨膜
- 筋紡錘
- 腱紡錘
- 脊髄側角
- 運動神経
25
問 84
吸息時に収縮する筋はどれか。2つ選べ。
- 腹直筋
- 腹横筋
- 横隔膜
- 外肋間筋
- 内肋間筋
34
問 85
多発性硬化症で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 脱髄病変が多発する。
- 髄液中のIgGは低下する。
- 視力低下は網脈絡膜炎による。
- MRIは病変の検出に有用である。
- 末梢神経が障害されることが多い。
14
問 86
食道癌について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 頸部食道に好発する。
- 放射線感受性は低い。
- アルコール飲料は危険因子である。
- 日本では扁平上皮癌に比べて腺癌が多い。
- ヨードを用いた内視鏡検査は早期診断に有用である。
35
問 87
心電図(別冊No.4)を別に示す。
所見として正しいのはどれか。2つ選べ。
所見として正しいのはどれか。2つ選べ。
- R-R間隔の不整
- 細動波の出現
- QRS波の消失
- STの上昇
- 陰性T波
12
問 88
喉頭摘出および気管孔造設術を受けた患者でみられるのはどれか。2つ選べ。
- 誤嚥をしやすい。
- 咀嚼がしにくい。
- においが分かりづらい。
- 高い音が聞こえにくい。
- 飲み込んだ食物が鼻に逆流しやすい。
35
問 89
改訂版デンバー式発達スクリーニング検査について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 4領域について判定を行う。
- 適応年齢は0~6歳である。
- 判定結果は数値で示される。
- 知能指数の判定が可能である。
- 1領域に10の検査項目がある。
12
問 90
精神障害者のリカバリ〈回復〉の考え方で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 患者に役割をもたせない。
- 薬物療法を主体に展開する。
- 患者の主体的な選択を支援する。
- 患者のストレングス〈強み・力〉に着目する。
- リカバリ〈回復〉とは病気が治癒したことである。
34